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Amazonプライム・ビデオで映画『鑑定士と顔のない依頼人』を観る

こんにちは、東京スタジオのヤマケイです。


Amazonプライム・ビデオに2013年の映画『鑑定士と顔のない依頼人』が入っていたので、観てみました。

競売の鑑定士である主人公のもとに、「1年前に亡くなった両親の残したものを『査定』して欲しい」と電話がかかってきます。

しかし、依頼人の女性は電話だけで連絡してきて、絶対に会おうとはしない、という恋愛ミステリー映画です。


会えないがために立ち合いは出来ないし、契約書のサインもままならず、最初はバカにされていると憤慨する主人公ですが、そのうち姿を見せない相手のことが気になってきます。

家の中で拾った歯車を機械職人に見せると、18世紀のジャック・ド・ヴォーカンソンのオートマタ(機械人形)の部品ではないかということになり、女性の家に行くたびに見つけたら職人に持っていく主人公。

会話は出来るものの、女性が妙にヒステリックだったり、罵倒したりそれをすぐに撤回して謝罪することからも、「主人公が話している相手は人間なのか…?」と思わせてくれるところも面白かったです。

精神がおかしい人に、主人公が翻弄されていくようにも見えてハラハラします。


競売は実際に見たことはなく、美術品などの価値はほとんどわからないのですが、家を秘密基地にするかのように、美術館のようにしている主人公の気持ちにはなぜか共感してしまいます。

主人公の秘密の部屋には、たくさんの女性の肖像画が飾ってあります。

最初は「美術品の女性画の収集が趣味で、それをひとりで眺めるのが好きな人」に見えたのに、あまりの量から「女性をたくさん誘拐している人のような錯覚があるな…」と若干の気味悪さも漂います。


最初に観終わった時は「どうしてこうなった?」と衝撃でしたが、よく思い出してみたり、もう一度観てみると、別の見方もわかってきて面白かったです。

主人公を演じるジェフリー・ラッシュさんの、気難しい演技や、頑張るおじいちゃんのような雰囲気がとてもかわいらしいので、全く飽きません。

顔が見えないというのはオンラインも同じなので、考えさせられました。


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ニイザト

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ヤマケイ