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ふとした言葉、なんでも

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私のなんでも思ったことや感じたことを書いています
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#エッセイ

離した手、繋ぐ手。

ひとり。 それは、心の臓に ひやりとしたモノをあてがわれるような感覚。 ふとした時に 握りつぶされてしまうのではないか 焦燥感 プレッシャー 社会的疎外 助けを求められる親族はいない。 自分にとっては足枷にしかならない。 血縁者に完全に身を任せて 頼ること、お願いすることを私は知らない。 何度も私は。 私から手を離した この先に何が起こるのかを案じて 特に相談もせずに 私から離した手。 浮気をされたがそれも飲み込まざるを得ず 私が自立してからも 他の異性

いぞん。

優しいって何だろう。 度を超えた優しさ? それは甘えさせてしまうことになってしまうのに。 分かっているけど 縋りたくなってしまった いや、私はちゃんと分かっていなかったんだ。 自分の弱さと甘さに反吐が出そう。 でも。 最初は信じてた。 恩義を感じて、優しさを受けて 君が動くことを その姿勢を見せてくれることを 期待してた。 ‘‘君を、何とかするから。 もう君は傷つくようなことはしなくていいから。‘‘ と、そう 君の口から出る言葉を信じてしまった 信じたかった

夏の終わりかけ

増えてきた枯れ葉 死骸に群がる蟻たち 川のせせらぎ 跳ねる魚 でも上流の壁には逆らえず何度も跳ねている 時々冷たい風がさらう 私も、連れてってよ 自然はいつだってそこにある 水の流れのように、 同じである時はない。 でも水は水であることだけは いつも一緒 誰だって どんな時だって 迎え入れてくれる 私も自然の一部に還れたらいいのに 余計な 複雑な 思考。思想。 解放されたいと希うのに。 それでもやっぱり。 細やかな幸せや ちょっとした悦びを 求

夜と月

幼い頃から夜に月を見るのが好きだ。 月明かりが照らす世界がとても綺麗で、ただ見ていられた。 満月の日はなんだか丸顔の私を見ているようで妙な親近感が湧く。 幼い頃から夜が嫌いだった。 何か闇に飲み込まれるようで目を瞑るのが怖かった。 怖いことがあると、両親が喧嘩している声と物音が聞こえてくると。 涙を流しながら、”神様“なんてものに縋ってよく願った。 「神様お願い、明日になったら今までの記憶がなくなりますように。」 死にたくても死ぬのが怖い臆病な私は縋った。

心のコップ

みんなみんな、見えない心のコップを持っている みんなそれぞれ、大きさも、色も、かたちも違うコップも持っている。中には心の中にバケツも持っている人もいるかも 私の心のコップは穴だらけ 幼少期の心理的虐待、身体的虐待 母と父の板挟み 「あんたなんて産まなきゃ良かった」 「あんたなんて父のとこに置いてくればよかった」 「お前生意気だぞ」 私の心のコップはどんどん穴だらけになっては 広がっていった 大人になってからもそう。出会い系アプリで知り合った男性といい感じにな

私が実は甘えん坊な理由

私は周りからよく「クール」だとか「サバサバ系」だとか、「考え方が男っぽい」「自立している」だなんて言われるが、 実は「とても甘えん坊」なのだ。 相手によって使い分けているだけ。ただ、それだけ。 たまに鋭い人に見破られることもある。その時は本当の自分を見てくれた。と感じてちょっと嬉しくなる。 私は、頭を優しく撫でられるのが特に好きだ。 ぎゅーってハグして、心音を感じるのも心地良い。 物心ついたときから私は誰かに甘えた記憶がない。 幼い自分の事を思い出そうとすると真っ先に嫌な

しょっぱい涙

たまに自分の体が自分のものでないような感覚になる 布擦れや、触れる水に過敏になる 眠る為にじっと 目を閉じていると 夜が私の心の輪郭を溶かすような感覚に 少し怖くなる 夜に混じって、追いつかなくなっていく そんな感じ 涙がポロポロでてきて 枕を濡らす 私の頬を伝って そのままあなたにも伝わってくれればいいのに 私の中に留まる 願うことしかできない 貴方の髪を撫でる 顔の輪郭も 愛おしくて あふれだす 思いとともに 涙も 寝ている貴方に そっと落としたキスは しょっぱい味がし

夜に溶け込む感触

私は夜が好きだ。 街灯が辺りを照らす。 私は灯りに照らされないように、隠れるように陰を歩く。 夜の闇に溶け込んだような感覚が心地良い。 でも、ある日から私は夜が怖くなった。 家のすぐ目の前で痴漢に遭ったから。 それから夜の中を歩く時は必ずイヤホンは片耳だけ。 時々後ろを振り返っては、誰も尾けてきていないか確認する。 これが習慣になった。 そして、自然と外を1人で歩く時、私は攻撃的な目つきをするようになった。 お化けは怖いと誰が言ったんだろう? お化けなん