仕事は外で

 フリーランスの身でありながら、仕事は自宅ではなく仕事場に行ってやっている。
 ただ、巷間新型コロナウイルスの影響で、仕事をテレワークですることを強いられている人も増えていると聞く。
 私の仕事先(委託業務契約先)は、少々複雑な立ち位置にいるせいか、コロナ騒動のはるか前からテレワークが定着している。週休2日、週5日就業と当たり前の就業形態でありながら、週2日か3日の出勤で、残りはテレワークという形を採っている。
 そんなわけで、仕事場に行っていると言ったものの、週の半分は自宅仕事が許されている。
 許されているのだが、では仕事を自宅でしているか、と言われると実は仕事は外でしている。
 家で仕事をする環境がないわけではない。
 パソコンとネットがあれば、どこででも仕事ができるので、デスクトップパソコンがあって、安定したネット環境がある自宅は、快適に仕事をする環境だと言える。
 それでも家で仕事をすることはない。台風が上陸したまっただ中だとか、大雪が降っているだとか、物理的に外出が厳しい環境ならともかく、普通の雨の日であれば、傘を差して外へ出て行ってしまう。
 ハタから見れば、「家で仕事ができるなら、わざわざ仕事するのに外へ出なくても良かろう」と思うかも知れない。事実、自分でもそう思わないこともない。
 それでも、外で仕事したいのだ。
 というか、外へ出ずにはいられない、という衝動に近いものがある。
 では、なぜそこまで仕事を外でするのにこだわるのかと言えば、ひとつには落ち着かないというのがある。
 普通の人なら、自分の家こそが落ち着くだろう、と言うかも知れないが、こと仕事に関しては、特に昼間の時間帯に仕事をするのであれば、家は落ち着かないのだ。
 決して整理整頓されているとは言えない自室。
 当然、自分が興味を持ったものがそこにはある。さらにリラックスできる空間であり、寝起きする空間なので、疲れれば一寝入りすることだって可能だ。
 つまるところ、そういうリラックスできて、興味の詰まった環境で仕事をする、というのがそもそも無理、ということ。
 2つ目は、気分転換というのがある。
 言い換えれば、仕事モードに入るということか。
 朝起きて家にいて、昼飯食って家にいて、昼過ぎから仕事を始めるけど家にいて、終わって家にいて、では区切りがない。ギアが入らないわけだ。
 外へ出て、仕事をする場所(だいたいカフェだが)へ行って、初めて「よし、仕事しよう」という気になる。
 私に入られたカフェは数百円で4時間とか5時間とか居座られる、喜ばしい客ではないと思うが、そこはまぁ、そういう客もいるということで斟酌してもらいたい。
 最後は運動不足解消、という観点もある。
 糖尿病持ちなので、多少なりとも運動できるならした方がいい。ということで、約4kmほどを1km9分前後のラップで歩くするために外出するのだ。
 無論、その余裕があれば、という注釈付きではある。
 家を出ようとする時間に、仕事が飛んできていることは間々ある。早い時間から来ている場合は、待たせるわけにもいかないので、歩かずにただ外出するだけにする。
 あくまで「休日」ではなく、「自宅で仕事」なので仕事は優先しなければならない。そういう建前もあるので、空き時間に私用をこなすにしても、仕事時間に影響しないように立ち回らなければ、という意識は働くのだ。
 テレワークで自宅仕事なら、通勤で行き来する必要がないから楽でいいだろう、という人はきっと多いと思う。
 だが、新型コロナウイルスでテレワークが推奨され、不要不急の外出は避けろと言われても、仕事は外でしたいのだ。
 これはもう性分なのだから、仕方ない。

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