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メキシコに引っ越すまで(駐妻として)

まえがき

元々キャリアコンサルタント関連の記事を書こうと思って立ち上げたこのnoteなんですが、生来のめんどくさがり&先送り症候群に加え、自分のライスワークが結構忙しい最中に夫の仕事の都合で幼児連れてメキシコに引っ越すことになり、気づけば2年もほぼ放置。

色々なきっかけ(例:CMC→そのうち書きたいです)があって「これじゃあかん…」となり、まずは喉元すぎたら忘れ去ってしまうんだけど、めちゃ大変だったメキシコ引越し経験を備忘録として残すところからnoteをちゃんと充実させていこうと思った次第。

私たちがいるのは首都のメキシコシティではなくアグアスカリエンテスという地方都市(というか田舎)なので、首都の方には当てはまらない内容も色々含まれているかとは思いますが、私のいわゆる駐妻引越し経験が誰かの役に立てばうれしいな、と思っております。

ただし、私の備忘録の体で書き連ねておりますので読み物として読みやすくないかもしれませんが、何卒ご容赦いただければ幸いでございます。
(なお、「駐妻」って言葉私はあまり好きではないが便宜使っている)

さて、前置きがだいぶ長くなりましたがそれではここから。ちなみに写真は「レレちゃん」ていうメキシコの手作り人形です。顔がみんな違ってかわいい。


渡墨までのあれこれ(①引越のための手続き):

 ※墨=墨西哥(メキシコ) よくアメリカに行くことを「渡米」といいますが、メキシコの場合は「渡墨」になる

私は過去に自分自身が海外出向者という立場でアメリカ引越を2度経験しています。なので海外引越しには慣れていたはずですが、メキシコ引越は、①アメリカ引越に比べて制約が多い!!そして、②家族のビザ(出国前に取得するべきもの)がない?!という点で戸惑いました。
(②に関しては、航空会社にも「メキシコのビザはお持ちではないんですか??」と出国当日にチェックインカウンターで繰り返し問い詰められる始末…)

【メキシコ引越しが決まったらまず意識した方がいいこと】
Q:駐在者本人(夫が多いか)の出国日から「6ヶ月」以前に出国するか?

そうでないかで引越し荷物の手続きは結構大きく変わっちゃいます。引越し荷物の輸出入の名義人が変わってしまうため。
 →6ヶ月以前:本人、6ヶ月以降:帯同者(妻とか)、と変わります。前者の場合は引越荷物(=正しくは「別送品」)の輸出入申告に関してはさほどトラブルはないと思います(品目の制限は後述の通りありますが)。 

我が家の場合は夫の出国から6ヶ月以降に出国:引越業者の見積もり間違いに加え、手続きに関する説明不足により地獄を見ることになりました…。少なくとも手続きに関しては最初に教えてくれてたらこんなことにならなかったのに、と何度思ったことか(私は半年以降に出国しますって何度も言ったのに、名義人が変わるという説明を受けたのは出国2ヶ月前…)。

【というわけで:駐在決まったらまず留意すべき点】

Q1: 駐在者本人の出国時期と、帯同者(家族)の出国時期の間隔は6ヶ月未満?
・Yes→(就労ビザがある)駐在者本人名義で引越しの輸出入申告(別送品扱い)ができるので上記のようなすったもんだは経験しないで済むと思います。
・No→ビザなし出国する帯同者名義の申告になるため、上記のような事が起こります。早めに引越し会社とパッキング時期等相談しつつ、メキシコ移民局(INM:Instituto Nacional de Migración)の在留カード(FM3)申請準備を始めることをお勧めします。

Q2:FM3申請のための、家族関係を証明する書類の準備はできている?

  • 夫婦ともども日本国籍であれば戸籍が証明書類になります。が、公的書類である証明として、外務省でアポスティーユを取る(+メキシコ政府?認定翻訳者にスペイン語訳してもらう)ことが必要。原本とアポスティーユを移民局に提出する必要があります。
    ※アポスティーユとは、「この書類は日本語で書かれてよーわからんかもしれんけど公的機関が発行した書類でっせ」という日本国のお墨付き的なものです。郵送で申請可能で、東京の外務省本省か大阪にある分室で申請できます。1週間以上は見た方がよい。(私は近所についでがあったので大阪の分室に直接申請に行って、郵送で受領しました。並行してスペイン語訳もPDF化した戸籍をメキシコに送って翻訳してもらっていました。ちょうど夫の会社にメキシコ政府認定翻訳者がいたので助かった)

  • 日本にいる間に戸籍取らない・アポスティーユが取れないと、メキシコ入国後に、戸籍のある自治体に代理申請するか郵送申請して原本を取得の上、さらに日本領事館や日本大使館の領事部に出向いてその戸籍の翻訳を依頼する手続きが必要になるかと思われます(領事部が翻訳する=公的な文書であるということになるのでアポスティーユ同様の効果がある)。
    ※この辺未経験なのであまり詳しくないですが、煩雑&時間もお金もかかります。時間がかかる=FM3申請も遠のき、FM3取得も遠のく(、引越し荷物引き取りも遠のく)、ということになるので日本にいるうちにやって損はなし。

それで、私の場合はどうだったのか?

駐在者本人(夫)の出国は3月、私の出国は11月(=8ヶ月後):引越手続きの名義人(=別送品扱いでの輸出入申告の名義人)は夫ではなく私でした。
(夫は夫で最低限の荷物を3月に日本から発送していた。業者のN通さんには私は11月に行く旨、その時点でも説明)

  • メキシコでいつ荷物を受け取れるか?→船便は最短でも出港から2ヶ月程度、航空便だと2週間程度は見なければならない。

  • 私としては一刻も早く受け取りたい(だって不便)。→だったら、早めに日本から荷物を出せるように手筈を整えて、現地でなるべく早く輸入の手続きをしたい!と考えた。(余裕もって8月にはN通さんに連絡して見積もりを依頼した。これはメキシコで早く荷物を引き取りたいんですがどうしたら?と夫引越し時に相談したら、8月くらいには連絡ください。出国前に荷物出せばいいと言われたことに由来。)

  • しかしながら…N通の自社ルールで、申告名義人に転居国でのビザがあることを確認してから日本で輸出申告をかけるそう。でもって、あなたの場合は夫の出国から半年以上すぎているから手続きは私の名義になるから、ビザ出さないと手続しないと。いくら早く荷物をまとめたとしても、転居国のビザが取れるまではそれまでは日本の港に置きっぱなしになると。(「日本の法律で輸出国のビザがないと輸出できないと決まっている」とN通の担当に言われたのだが、これ、実際は日本法上は関係ない話で、単にN通の社内ルールでしかなかった。不信感ばかりが募る)

  • 私の場合は家族帯同者という資格。帯同者ビザは、普通は日本で取得してから出国するのであまり問題にはならないと思うのだが(少なくともアメリカはそう)、メキシコの場合、日本で取得してから出国する就労ビザと異なり、帯同家族にはビザ取得という話はなく、旅行者の3ヶ月滞在のステータスで入国してからメキシコの移民局(INM)でFM3という在留カードを取得することで3ヶ月以上滞在できる一時居住(Residente)の資格が得られる仕組み。

  • 一方、入国後いつFM 3取得にこぎつけられるか分からないという前情報が夫から来る。=取得に数ヶ月かかったら、そこからさらに+2ヶ月(船便は)待たなきゃならない??

「早く荷物を引き取りたい」という前提の元、FM3いつまでもとれない&荷物引き取れないリスクを回避するにはどうしたら?と思い、在京メキシコ大使館に相談すると、字面ばかり捉えた意味不明な回答が連発、時間ばかりを使ったいくことに…。しかし見えてきたのはノマドビザ的な枠組みが使えそうということ。帯同者ではなく、私自身が滞在ビザを日本にいる間に取得すれば、N通に早く輸出申告をかけてもらえるのではないか?と思い、取得に向けて調べ始めた。

  • ノマドビザとは、メキシコ国内で就労しないことを条件に最長4年の滞在を認めるビザで、銀行の残高が所定の金額(4万MXN?)以上ある証明が必要。そしてこれは就労ビザ同様、在京大使館に出向いて出国前に取得する必要がある。

  • また、在京メキシコ大使館の領事部によれば、引っ越しビザなるものもあるらしい(後でよくよく調べると別にあってもなくても大差ないなという感じではあった。メキシコ国籍の人がメキシコに帰る際に取得すると手続きが円滑になる、くらいの意味合い)

  • しかしながら、急激な円安により日本円ベースでの残高基準が数百万あがってしまった&使おうと思った自分のアメリカ銀行の残高を出すにはアポスティーユがいるなど、限られた時間では超絶煩雑なことが判明…。

ノマドビザ取得は断念して、FM3をなるべく早く取得するように務める方向に舵を切って、我々の出国前にできる限りの申請手続きを進めるよう夫に依頼。

  • FM3申請手続きはメキシコ来てからやればいい、日本では何もせんで大丈夫と夫から散々言われていたのだが、上記のような背景から、申請手続きを日本にいるうちから始めておいて結果的には良かった…。

  • なぜなら:知らずに手ぶらでメキシコ来ていたら、戸籍謄本を日本の自治体に申請してメキシコまで郵送してもらう必要がある上に、取得した謄本の翻訳問題がある。メキシコ来てからやろうとすると(特に領事館が近くにない地方在住者には)めっちゃめんどいし時間がかかるのであった。

出国前にほぼ書類の準備を終えた&日本の公的書類の準備も揃ったので、入国後1週間後に移民局でFM3取得することができるに至り、当初懸念していた引越し荷物受け取りに時間を要する問題もさほど大きくならずに済み、11月中旬にはN通にFM3の写しを出して、輸出入手続き開始→年明け過ぎたころに船便は届いた。航空便は船便よりは早いけど1ヶ月半くらいかかった。確か手続き開始から2週間程度で届くと聞いてたんだけど。

(ちなみに入国後FM3申請書類を準備した、我々よりも数ヶ月前に渡墨した他の駐在員家族はやっぱり取得までに2ヶ月以上は確実に時間を使っていた印象。ただ個人差あるとは思います)

渡墨までのあれこれ(②引越で送れる品目、そうでない品目)

メキシコには「新品は引越し荷物に入れられない」という謎のルールがあります。さらにいうと、「消耗品も食品も引越し荷物に入れられない」というルールもありました。

  • 自国産業保護のためらしい。(確かにメキシコ製製品(Hecho en Méxicoがとにかく多い)

  • 輸入可能な品目でも、新品はNG:関税払えばOKとかじゃなく、没収になる&輸入の一部許可などもなく、全ての貨物が留め置かれてしまうからやめてくれとN通に言われた

  • 故に、家電は使った感を出す、洋服はタグを切っておくなどの工夫がないと没収されるリスクが高い。

私の場合はどうしたのか?

本当は日本で大量に買った日用雑貨(サランラップとか、100円ショップの雑貨類とか)を航空便で送りたかったのですが許されず。やむなくスーツケースに詰め込んで手荷物で持って行った。

  • なお、夫の会社の食糧支援制度を使えばある程度食料も消耗品も調達可能だったので、基本的には100円ショップの雑貨類を大量に詰め込んで持って行きました。(夫の会社の場合はJESという業者のサービス。これが希望する食品のお取り寄せもできるので、例えば要予約のクッキーなども買える。非常に便利で助かっている。)

日本から持ってきてよかったものたち(※順次追加予定)

メキシコでもある程度そろいますが、質が悪い&高い(特に今は円が安くて・・・)ので、日本からある程度持ってきた方がQOLは上がります。
以下、完全に主観です。

透明ウレタンジェルテープ

壁にちょっと貼り付ける、滑り止めに使うなど、色々用途あり。
※ただし貼り付けて大丈夫な素材か?は事前によく確認すべき。(我が家は石壁に子供のポスター貼るのに使って油のような貼り跡を残してしまい、絶賛痕跡隠し活動中)

養生テープ

メキシコの家は建て付けが悪いので窓などに隙間が多い。目張りに使ってます。あとはシャワーブースの隙間を埋める(スカート的な?)のに使ったり、窓にイルミネーションのコード貼るのに使ったりと使い道多数。大量に持ってきて大量に使ってます。

突っ張り棒

ちょっとした隙間を利用した収納ができる。100円ショップで買えるような小さいタイプだけ持ってきました。うちはキッチンの食器戸棚に取り付けてふきんかけを作ったり、WiFiルーター用の棚を作ったりしています。

冷蔵庫の整理ツール

100円ショップで売ってるもの。冷蔵庫が大きい上に細かい仕切りなどがない。そしてそういうグッズを当地では見かけないので日本から持ってくると重宝します。(うちは一時帰国中に購入。冷蔵庫が使いやすくなった)

タッパー類、ざる類、ラップ類

当地で買えますが質が悪い上に高い!100円で買えるプラタッパー、ザル類、ガラス製のパッキン蓋付きのもの、サランラップなどを持参して使っています。(ラップは「何これ質感が全然違う!」とメキシコ人のお母さんに驚かれた)

浴室の鏡のうろこ取り

100円ショップで買える、鏡のうろこ取り。メキシコの水は石灰を多分に含んでいるため、シャワールームの鏡や取っ手がすぐ真っ白になります。
また、食器も水で洗ってすぐにふきんで拭かないと白いうろこがこびりついてとれなくなります。(おかげで洗ってはすぐ拭く、を1日に何度も繰り返している気が…)

鏡用とうたってはいますが、ガラス、陶器の食器類についたうろこを綺麗に落とせるので重宝しています。細かいところも磨ける小さいタイプが使いやすいです。※プラ製品は後述のメラミンスポンジじゃないと傷つきます

メラミンスポンジ

日本で愛用していたもの。メキシコには売ってない(気がする)

食器スポンジ

メキシコにも売ってますが質が悪いしその割に高い。

歯ブラシ

日本のものに比べてとにかくヘッドが大きくて使いにくい!日本のものが最高。

フリーザーバッグ類

メキシコにも売ってますが高い。買えないことはないので少しだけ持って行きました。

プラケース類

日本で使っていた無印良品のものを持ってきて使っています。引越し時に衣類を入れてそのまま段ボールに梱包して持ってきました。衣類の汚れ防止の意味も込めて。メキシコにはちょうどいい感じのプラケース類がない(し、あったとしても質が悪い&高い)。ちょっとした収納として部屋に直おきしたり、クローゼットに入れて使っています。

Kindle Fire TV (&VPN)

一時帰国時に購入。最初から買って持ってくればよかったと後悔してい品。
日本仕様のものにはある程度日本のアプリがプリインストールされています。Prime Video、Tver、NHK+、Disney+あたりを、まずVPNを日本にして視聴しています。おかげで自宅のTV環境はほぼ日本です。
VPNは色々ありますがうちはNord VPNのKindle Fire用アプリをDLしています。VPNの月会費は500円程度。

メッセージカード(主に100円ショップで)

子供のクラスメイトの誕生日会が頻繁にあるので大量に購入して持ってきました。メキシコで買うより安いしとにかく可愛いので喜ばれます。特にセリアのカードが可愛いし、音楽が鳴るタイプもあり、クオリティ高。(メロディ付きカードは子供というより、親がめちゃ感動していました)

日本のキャラものグッズや文具(主に100円ショップで)

子供のクラスのプレゼントや誕生日プレゼントでのばら撒き用にシールやら雑貨やらなるべく嵩張らない、日本のキャラやらディズニーキャラグッズ、可愛い文具を買って行きました。
高見えします。(ポケモン、キティ、プリンセスあたりは特に喜ばれた体感)

和風な雑貨

メキシコ人の友人等にちょっとしたプレゼントとしてあげると喜ばれる。扇子とか。

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