Axiomatic Change of Japan α1.1

これはドラフトです。
こうした内容でずっと色々な人と話をしています。今後、この内容を少しずつ書き足していきます。
お付き合いください。
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僕は、今、日本は大きな変化の中にいると思います。誰も言わないし、どこにも書いてありません。でも明らかに向かっている方向があります。Axiomatic change、「公理的」な変化です。 根底から価値観が変わるということ。

僕は1960年代の当初に生まれているので、戦後の高度成長期の中心的な時期に育ち、その価値観で生きてきました。僕の周囲の人たちはみんな同じです。ここでは、経済の右肩上がりや、利益を稼得するという志向性は当たり前で、誰も口にすらしません。実は今でも会社の昇進や管理の仕組みは依然その中にあります。そして、日本以外の国の国際経済政策は全てその中にあると思います。
でも、今後、10-20年レンジで、それは確実に変わるでしょう。
なぜなら、少なくとも日本の人口動態を見ていると国の人口は減少に転じており、そうなるとマクロ経済ももう従来基準的な価値観から見た「成長」は多分難しいからです。そしてアメリカ、欧州、韓国、中国。全てこの同じトラックに入ってくるでしょう。

問題は、今まで「高い所得」が社会的な誉であったが、今後誉となる価値は何かです。慶應義塾SDMの前野さんや、StanfordのJennifer Aakerなどが"Happiness"をテーマに研究しているのは、多分偶然じゃないと思います。 一つの候補ですね。
日本にはこの動きについて行きたくない派もいます。30年間この国の所得が上がっていないということを批判する声です。しかし、よく見ると実は物価も上がっていない。口に出しませんが、今の政府や行政は存外とてもうまくやっているのかもしれないと思っています。

さて、今回今までと違うのは、日本がトップを走っているということ。少子高齢化など人口構成のドラスティックな変化のことです。これは、人間社会に今までにないことです。既に人口は減少に転じています。そして、人口というものは再生産過程ですから急に増加に転ずるなどのフラクチュえーションはないのです。移民や占領などの大きな変化がない限り。今まで日本は過去100年以上、「先立」の後をついてゆき、注意深く転ばないようにすれば良かったのです。いいとこ取りができた。でも、今回ばかりは先頭を走っています。

こうしたことは、一つ一つばらばらの現象として知っていました。しかし見ているうちに、一つの大きなストーリーに全て繋がっているように見えてきました。Axiomatic changeのストーリーが既に起きているように思えたということです。実際、20年、30年経ってそれがもっとはっきり見えてくる頃、僕は既にいないかもしれません。時間のレンジ上。
しかし、今、20歳の大学生は30年経つと50代。まだまだインパクト上目を背けられません。
学生達と話していたりカリキュラムを考えるとき、大学で学ぶことも、今までの過去の学問成果だけじゃだめなんだと思います。
そして、この「Next」には、今まで以上に価値の消費主体である顧客に焦点が当たること、生産者-消費者という二項対立だけじゃなくなるという点などで、本来的な意味での「マーケティング」の発想がますます大事になると思っているのです。■

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