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雑日記、息が深くできた日

昨日から息子の夏休み期間に突入した。
我が家の人々は休みなど関係なく、引くほどの早起きなので「あぁ、今日はいつもよりゆっくりしたなぁ」なんて思っても7:30である。早すぎ。

朝食のご飯など炊きつつ、ふいに思い出した仕事を片付けるためにPCを触っていると、サイレン。

8月6日 8:15 防災無線から「黙とう」という声が流れる。

私達の真似をして5歳の息子も立ち上がり、しっかりと目を閉じていた。

そこから夫が息子に昔と今の戦争の話をいくつか聞かせて、私も祖母から聞かされた祖父の原爆体験の話を少しだけ話した。祖父は決して直接は話してくれなかったけど。あまりにショックで、恐ろしくて、聞かされた話が理由で私はその頃から絶対に水あめが食べられなくなった。そしていつもこのサイレンが鳴るとき、思い出すのはアイロンのビシッとかかったポロシャツを着た祖父。祖父にもたれかかると頬に伝わる、あまりにも熱い肩だ。

この人は、目の前で沢山の人が死んでいくのを見たことがあるんだ…...…
子供ながらに思った。こわかった。

地球はどんどん熱くなって、世界はますます複雑になっていく。いつまでこれに耐えられるだろうか。果たしてちゃんと、最後まで立っていられるだろうか。

そんなこんなで10時くらいまで、なんだかんだとぼーっとしてしまった。

朝6時から起きている息子なので、一通りの遊びを昼までには終えてしまって、突然、「映画館に行きたい!」と言い出した。

(ついにキタ!!!!)

私は子を産んでから、映画館に共に行ける日を今か今かと待ちわびていたので、よし行こう、今すぐ行こう、何が何でも行こう!この際映画館に行ければどんな映画でもいい!!!くらいの勢いで仕度し、夫と息子を急かしまくって車に押し込んだ。

開場の1分前に到着し、発券して、まだ予告のはず!っと急いでポップコーンを一つとドリンクを3つ買った。いつの間にこんなにポップコーンはでかくなった?

暗闇で5歳児が泣き出さないかハラハラしたけど、息子は案外あっけらかんとしていてホッとした。

わぁ〜映画館だ。嬉しすぎる!!

今日観た「マイ・エレメンツ」はピクサーなので、始まる前に、ディズニーのおなじみのオープニングが入る。花火が打ち上がる薄暗い空。旗がたなびく音。シンデレラ城の暖かい灯りが水面に反射してゆらゆら光ってる。きっと城の中は清潔な寝具と磨かれた食器と、あたたかいご馳走が食べきれないくらいいっぱいあるんだろうな。汽車が走ってるってことは夜明けなの?でも夜明けに花火って何事?でも夕方より夜明けのほうが素敵だな。きっと私がこの世界に生きていたら死ぬ前に一目でいいから、このお城が見たいって願って何千里も歩くんだと思う。(どこまでも自分=モブ思考&安定の平民設定)

オープニングだけで泣くかと思った。本当に。

本編が始まっても、息子や夫の顔をちらりと盗み見したり、映画館がひとつになって息をのんだり、クスクス笑ってるような雰囲気を肌で感じて久々に楽しんだ。

主役の水(ウェイド)の声優さんは誰だろう?包容力のある声だわ.…とエンディングまでしっかりみはって、チェック。キスマイの玉森裕太くんだった。へー。こんなにうまいんだ、メモメモ。

見終わったあとは、なーんか、久々に息が深くできている気がした。

私は映画館が、映画が、物語が!
好きなんだなぁ。

この喜びだけは、絶対に手放したくない。
いや、手放すもんか。
そういう満足感でいっぱいだった。

帰りに、息子と夫と感想など言い合う。

元素たちの世界のお話だったので、夫の物理学徒目線の解説が発展して、タジン鍋の話になりおもしろかった。

映画館デビューの息子は、「ファイヤーが消えちゃうかと思ってずっと心配した。」と「お茶が足りなかったからついできてほしかった」と言った。(Lサイズ。途中で私の分まで飲んだ)
かわいい。笑

すごく良い、ありがたい1日だった。

おやすみなさい。

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