ジュゼップ・プラ『灰色のノート:日記』 「1918年3月9日」(2)
カタルーニャの作家、ジュゼップ・プラの代表作、『灰色のノート:日記』の翻訳です。(加藤広和)
ぼくの両親が結婚したのは若く(20歳だった)、とても健康なときだった。それで僕も、生まれてすぐにとてもよく育った子供だと言われた。いまでこそ赤ん坊の体重はしょっちゅう測られているし、最近では体重を測るための、ゆりかごの付いた体重計を備えた薬局もあるが、ぼくが赤ん坊だったころにはそれはまだ一般的ではなかった。もし測ったら、赤ん坊としてはけっこうな体重になったことだろう。母がよく語って