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イギリスでお笑いライブを見た②地下劇場での新ネタライブ

イギリスでお笑いライブを見ました!
今回は、少し小さめな劇場でのスタンダップコメディの新ネタライブでした。

行ったライブ

ロンドンのコヴェントガーデン付近にあるトップ・シークレット・コメディ・クラブという劇場に行きました。

ビルの地下に劇場がある

MONDAY STAND-UP COMEDY - NEW MATERIAL NIGHT
開演20:00、終演22:30

入場料が1ポンド(165円?!)と安いため客層も若め。
出演者もデビューしたての人が多そうでした。

ライブ内容

MC + 7人がそれぞれ10〜15分ずつ新ネタを披露。
ステージの正面にネタ時間をはかる時計があって、演者が時間を守れるようになっていました。

入場料が安いからなのか、月曜夜にも関わらず300キャパがほぼ満員という盛況ぶり

友達とふらっと来てる地元の人が多そうでした。

以下、名前がわからず属性での記述になってしまい恐縮ですが、それぞれどんなネタをしていたかの紹介です。

1. 20代イギリス人男性

運転免許の話やピザの話をしていました。

「ちゃんと『最高のルートプランナー』のサイトで道順調べて印刷しておいたのに、一個角曲がれなかっただけで「は???ここどこ????」」

2. 20代中国系マレーシア人男性

イギリスにおける中華系チェーン店あるあるや、iPhoneの話をしていました。

「指紋認証ってほんと好きじゃない。ちょっと指が濡れてただけで」
iPhone「は?誰?」
「クソが!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「…もっかい指ふいて挑戦してみるね」
iPhone「……………おかえり!」
「オラ!!!!!!!!!!!!!!!」

みたいに、ちょっとしたあるあるを顔芸や大声で面白く表現してるのが印象的でした。
今は顔認証になったので、もうこのあるあるも古いかもですね。(このネタを見たのは2019年)

V-1ぐらい最前列と舞台の距離が近いし、
カリスマ芸人待合室より舞台が狭い(わかる方います?)

〜休憩15分〜

3. MC、52歳のイギリス人男性

子供の頃の話をして観客を和ませていました。

「ワード選びを間違えた」
「もっとウケると思ったんだけど」


みたいなフォローも入れていて、本人的には納得いかない箇所があったみたいです。
新ネタあるあるでしょうか。

4. 20代、メキシコとインドのミックスの女性

自分の多民族なバックグラウンドをもとに、人種差別についての話をしていました。

「ママが国外追放されたらどうしよう?!充電器を預けたままなんだけど!」

「ハーフ(2分の1)」という名称がよくないから、学術的には「ダブル(二重)」と言おうという動きがあります。ただ、全く浸透していないのでここではミックスと書いてます。
英語でも複数の国の血が流れていることはまとめてmixed-race

舞台はマイク1本と小さな椅子のみ

5. 50代イギリス人男性

ずっとお客さんと会話してました。

「Where are you from?」(どこからきたの?)
「"West midland" where the fuck is it?」(西ミッドランド…どこだよそれ?)

男女が2人で座ってるとやっぱりカップルいじりされます。

「どこで出会ったの?ゲーム・オブ・スローンズのエキストラ?」

〜休憩〜

6. MC

休憩明けは毎回MCで場をあっためなおします。

7. 30代アメリカ人女性、インディアナ州出身

家族に関する話をしていました。
人種や下ネタと関係ない平和な話でほっと一息つけました。

8. 20代アフリカ・ヨハネスブルグ出身の男性

移民なのに「マジでロンドン住みたくない」と主張して大ウケ。

「国内に別の国があるので、たった20分のフライトなのに3時間前に空港にいなくちゃいけない」

と南アフリカあるあるを教えてくれました。

赤ピンがヨハネスブルグ、南アフリカ共和国の中にあるのがレソト王国(Lesotho)という別の国

「アーイ、アム、アプセット!」(I um upset, 怒ってます)

というセリフが完全に

ですよ。さんの

「あーい、とぅいまてーん!」

の言い方で面白かったです。

ロンドンのお笑いライブで気付いたこと

告知はそれぞれのネタ終わりで

スタンダップコメディでは、エンディングで全員集合する文化はありません。
(そもそも舞台も1人用でちっちゃいので全員上がれない)
それぞれの持ち時間の最後に告知します。
ネタとアドリブの垣根がないスタンダップコメディならではの文化ですね。

投げ銭メインのシステム

公演後は出口にMCの人がバケツを持って立っていて、追加で投げ銭できます。
公演中に「面白かったら投げ銭してね」と都度お願いされるので、ほとんどの人が何かしらのお金を入れて帰っていました。

スタッフではなくMCの人が直接出口に立っているというのが、投げ銭してあげようって気持ちになります。
ちなみに、投げ銭を10£以上払うと会員カードがもらえて、入場料が1年間無料になるそうです。すご!

参考:Top secret comedy club: Membership

カードで無料になるのは劇場主催の日〜水曜日の通常公演のみで、木金土と祝日は割引、芸人さんの単独公演のような特別公演は別途チケットの購入が必要なようです。

飲食ノルマはないとはいえ、劇場に来たらたくさんお酒を飲んでくれるヨーロッパだからこそ実現できるシステムだと思いました。

ステージの真横に客席がある

スタンダップコメディでは、最悪声が聞こえればいいのでステージの真横にも客席があります。
空間を有効に使えるのはいい点かも。

ダイバーシティがある

スタンダップコメディでは、自分の第一印象から話を始めることが多いです。
必然的に人種や国籍ネタが多くなります。
お客さんもいろんな国のバックグラウンドを持つ人が多いので、「どこ出身?」という質問が盛り上がります。

公演の途中で入ってくる人もけっこういる

公演中もバーでお酒を頼めるので、後ろの方の席では公演中も行き来している人が多かったです。

常連いじりがある

The Comedy StoreのMCよりは客いじり少なめでしたが、常連のお客さんと思われる人はたくさんイジってました。
会員カードがあるので、常連のお客さんも多そうでした。

私語禁止!の看板がある

酔っ払うとみんな気が大きくなるからなのか、明確に「公演中は私語禁止!」という看板がありました。

これまでに出たコメディアンの写真も壁に貼ってある

まとめ

ベテランがたくさん登場するThe Comedy Storeとは違い、若い人が集まるTop Secret Comedy Clubはまた別の賑わいを見せていました!
入場料がこんなに安いってことは、あまり面白くないのか…?とも思ったのですが、杞憂でした。
投げ銭10ユーロ払えば通い放題はすごいシステムですね…。
ロンドンのお笑いファンは幸せ者かもしれないです。

また別のお笑いライブを見られたら報告します!

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