ネストレ=アーラント版

最近のニュースを見ていると
世界の政治経済には重い暗雲が立ち込めているように見える。

とりわけ日本では物価は上がり続けるが給料は上がらない、
いわゆるスタグフレーションを実感する日々であり、
為替もどこまで円安が進むか分からない状況である。

社会は出口の見えない閉塞感に覆われ、
メンタルを病む人々が多いのも頷ける。
そしてそれは決して他人事ではない。

聖書的な表現を借りるならば、
今は悪霊が跋扈し、猛威をふるい、
あるいは誘惑し、あるいは脅しを持って
人々の心に取り憑き、混乱をもたらしているようにも見える。

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さて、何事に取り組む場合もそうであろうが、
初心に返ることで見えてくるものがあると思う。

一キリスト者として、折々に聖書を読んできたが、
聖書との向き合い方も、今一度見直してみたいと思った。

できるだけ真っ白な状態からのスタートが望ましい。

そこで思い浮かんだのが、聖書を原語で読む、つまり
ギリシャ語新約聖書を読むことであった。

教会が歴史の中で培ってきた聖書神学・聖書解釈は
もちろん尊重すべきことではあるが、
自分で一次文献にあたって、そこから汲み取ったものは
格別に得難い財産になると思われたのである。

ということで、先日早速、定評のあるテキストである
「ネストレ=アーラント版ギリシャ語新約聖書(第28版)」を購入した。

またギリシャ語も知識ゼロのため、入門書を購入した。
α(アルファ) β(ベータ) γ(ガンマ)…からの学びである。

そしてここに、目標であるネストレ=アーラント版から、
最初と最後の本文を転載しておく。

(マタイ1:1)
Βίβλος γενέσεως Ἰησοῦ Χριστοῦ υἱοῦ Δαυὶδ υἱοῦ Ἀβραάμ.

(黙示録22:21)
Ἡ χάρις τοῦ κυρίου Ἰησοῦ μετὰ πάντων.


目標は最初の文から最後の文まで新約全体を
読めるようになることであるが、
それができるまでに一体何年かかるか、
あるいはそもそも続けられるのか、という思いもあるが、
そこは初心らしく、あまり考えずに
とりあえず第一歩を踏み出そうと思う。


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