カスタマーサポートはUXライターにもなれるはず

タイトル、言い切ってみました。が、わたしは自分から「UXライター」だと名乗ったことはありません、ごめんなさい。

ですが、実は名乗ってもいいのではないかと思いながらこれを書いています。人に言われるのと、自分からその役割だと胸をはれるのって結構違いますよね。

なぜ、こんなことを言い出したのか、といいますと、カスタマーサポートという立ち位置では、

「画面の意味がわからない」
「ボタンの意味に迷う」

など、作り手の意図が伝わりきらないシーンについて多かれ少なかれ問い合わせをいただくシーンがあると思うから、そしてそれに対して正しく回答できるからです。

もちろん、「作る」に注力していただいているエンジニア・デザイナー・PM等のみなさまも常に細かい箇所までユーザーが理解、正しく使用できるように配慮を向けてくださっています。しかし「作り手」側の立場から見ている、という部分が無意識に強くなってしまうことが、ときにあると思います。

その点、カスタマーサポートという立場では、作り手側から一歩引いて、どちらかというとユーザー側に寄った立場で第三者的に見ることができる部分があるのではないかと思います。

ここでいう第三者は「批判者」になってしまいがちだったりするのですが、それは違うかなと。少し立場を引いて見てみることで、機能の意図を「初めてみたときにどのように感じるか」を汲み取ります。
そのうえで「作り手」の方々に

「この画面は、こういう意図で使ってもらいたいということでよいですか?」

といった確認や疑問を投げかけてみます。ここで社内のギャップが残ったままだと、正しく伝えることができない場合があります。それは結果としてユーザーによりギャップを生むことになってしまう、と言っても過言ではありません。
意図や機能の詳細を理解したうえで、初めて見たときに感じることと、ユーザー側の理解度の差分を考えます(見るのが初めてではなくても構いません)。
足りないと感じる、違和感を感じる部分がある場合には策を考えます。例えばページ上の文言で工夫するとか、ボタンの配置などをデザイナーと共有し、知恵を絞ります。すべてを言葉だけで解決できるわけではなく、デザイン等のバランスを図ることでわかりやすさが格段に上がる場合もありますので、作り手との連携が重要になってきます。

ちなみに、このやり方で100%の「解」を出せるわけでもないですし、じっさいのユーザーからのフィードバックも必要です。ユーザーからのご意見はこういった部分でとても参考になりますし、吸収することでさらに自己のスキルアップにもなってきます。こういった部分に直接触れてきたのはカスタマーサポートという業務です。

私の場合でいうと、個人的なこだわりで、特に新機能や新プロダクトリリース時には、その機能や画面を意図通りにわかりやすくしたい(≒サポートへの問い合わせをなくしたい)という思いでライティング部分を担う形で強く前に出てしまったわけですが、結果として以下のような「使い手に直接関わる言葉」全般に携わらせてもらうことになりました。そして、この部分に責任を追うことで、機能的な意図との理解ギャップは減らすことができたと感じています(肌感しか出せるものがなくすみません)。

・リリースノート
・アプリケーション上の文言全般
・ランディングページの作成
・システムから送信されるメール
・その他プロダクトに関する表記諸々

以前もお伝えしましたが、カスタマーサポートという仕事からキャリアチェンジ、というよりは業務の幅を広げる、という一例として書いてみました。私もこれからは自らをUXライターと名乗ってみてもよいかなと思います。

それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?