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テンゲン卒業しました

テンゲンは2月の初めにギョウメイと一緒にたまゆらへやってきました。
初日こそ怖がって固まっていたものの、翌日にはすっかり甘えてくるようになった驚異の人間好き。
お客様がいらっしゃれば、順番に全員に甘えて撫でてもらって、と始めのうちはたまゆら生活を満喫していたように見えたテンゲン。
様子が変わったのは3月に入って新ニャンが来た辺りからでした。
今まで一度もする事の無かったスプレー行為をするようになってしまったのです。

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それまでは大人の猫ばかりで穏やかだった中にヤンチャ盛りの若猫が来て賑やかになったのがストレスだったのではないかと思います。
毎日繰り返されるスプレーに、掃除が大変なのはもちろんなのですが、里親さんが見つかるのが難しくなってしまったのでは…という心配もしていました。

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そしてもう一つの懸念事項が夜鳴き。
テンゲンは昼間も大きな声で鳴くことが多かったのですが、夜も一晩中お腹の底から泣き叫び続けることがあって、その夜泊まり込んでいた自分が一睡も出来なかったほど。
これで一般のご家庭で暮らすことができるのだろうか、いくら人が好きでもこれは厳しいのではないかと不安しかありませんでした。

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そんなテンゲンにお声がかかったのは4月の初めごろ。
3月に卒業したギョウメイの里親さんより、ギョウメイが寂しそうにしているのでやはり2匹目を迎えようと思っているとご相談があったのです。
ギョウメイとの相性を考えたらテンゲンが一番ではないかと思ったものの、夜鳴きとスプレーがどうしても心配だったのですが、里親さんはそれでも受け入れると仰ってくださいました。
ストレスが原因ならうちでゆっくり暮らしてもらいたいです、とのお言葉がとても嬉しかったです。
もしダメだったらその時はその時、でも上手くいきますように!と祈るような気持ちで、皆さまからいただいたお持たせとともに送り出しました。

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そしてトライアルが始まり、初日は先住のギョウメイも引くほどのすごい声量で夜鳴きしていたとのこと。
さらには立ってトイレをしてしまうので、トイレの外が汚れてしまうというご連絡がありました。
ギョウメイにもシャーしてしまって、ギョウメイが緊張で食欲がなくなったりカーテンの裏に隠れちゃったりしているとのことでした。これは前途多難です。

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ところが、4日目には夜鳴きの声量が小さくなり、5日目では夜鳴きゼロだったとのご報告が!
その頃にはギョウメイとテンゲンが喧嘩するようになったという別の心配事が出てきましたが、これは仲良く一緒に寝たり喧嘩したりとのことだったので、あまり心配せずご様子を見ていただくことにしました。

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さらに数日経つ頃には、テンゲンはたまゆらに居た時と同じように人に甘えるようになり、しかもちゃんと先輩のいない時にこっそりお膝に乗り、夜鳴きも小声で短くなり、早朝のごはん催促もゆっくり目の時間になり、トイレもだいぶ座って出来るようになったとのこと。
なんだか色々問題が解決していて、ただただびっくりでした。

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そうしてトライアルから10日目、無事に正式譲渡となったのです。

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甘えっこで静かな環境を好むテンゲンには、元気いっぱいで好戦的な若猫がいるたまゆらは余程ストレスだったのでしょう。
テンゲンの問題行動を分かっていて迎えることを決意してくださった里親さんには感謝しかありません。

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テンゲンの新しい名前はマウくんです。
これからは優しい先住さんのギョウメイと里親さんと愛情いっぱいの穏やかな生活を楽しんでね。
卒業おめでとう、マウくん!



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