シマシマ隊まとめ③

相変わらず、拒食の続くシマシマ隊

強制給餌で流動食を飲み込む際も痛いのか
少量でもごっっっくんと非常に大きな喉の動きで、飲み込み、もがく…。

そんなシマシマたちに先生は無理して口から摂らなくて良いよと補液の処方をしてくれました。

中の人へ、ほいほいっと渡される

点滴パックと注射針。

そしてシリンジ。

皮膚の下に(針)刺して液いれてね、溢れなかったら大丈夫だから!コブみたいになったらよく揉んでね!

…と、当店との長いお付き合いにて
当店の看護スキルに全面的な信頼を寄せてくださる先生

あの、先生、その信頼は嬉しいのですが、もうちょっと…あの、なんか…!

そんな弱音は吐けるはずもなく。

自家補液…。
お店としてオープンして3年あまりという事もあり
若い猫がメインというのもあり、
スタッフ宅の老猫達もまだ必要なかったというのもあり

初体験となった、自宅点滴。

点滴というと、上からパックを吊るして
ゆっくりいれていく…というイメージが強いと思いますが、400gあまりの猫たちにする補液は量も、一頭10cc〜20ccと少なく、使うのもシリンジと針だけ、チューブは無し。

作業的にはほぼ注射です。

皮下注射で、皮下にラクダのコブのようなブドウ糖とビタミン剤の混合液の膨らみを作る作業です。

不安でいっぱいで、この様な呟きをしたところ
ご自宅で経験ある里親さんが沢山いて大変心強かったです。

みなさん、補液は突然やってきます。
片手サイズの弱々しく暴れる子猫に針を刺すのは怖いぞ!

はじめは針も刺さらず、このご時世に貴重なアルコール消毒液を無駄にしながら五匹で一時間かけて補液が終わりました。

補液の効果か、うんともすんとも言わずに寝てるだけだったシマシマ隊が再び鳴くようになりました!

しかし、食べないのが不安で
補液に慣れた事もあり、朝晩に回数を増やしたところ、回復していた食欲が減退。

補液のせい???減らす???と先生に泣き付くも、鼻詰まりのせいよ、補液は続けてと一喝され
補液と強制給餌の日々が続きます。


(この先は見るのが辛い方もいると思います、ご注意下さい)

今日はこの子が少量食べた、いや食べなくなった
今度はこの子と一進一退の攻防を繰り返す中

頑なに自力での給餌を拒んで、一番弱々しくなっていた紫色の首輪の子が低体温を起こします。

原因はおそらくトイレの失敗により身体のどこかが濡れた事が引き金ではないかと、思い返して後悔をしています。

兄妹の中にいても、自分で体温が保てず
触ってひんやりしていたので、おそらく36度、
いや、35度代ぐらいまで下がっていたと思います。

体温を測る間も無く、すぐさま保温。
カイロの温度を何度も手で確認しながら場所をかえながらあてていく、毛布越しでは心許なく最後はもう直接

あとは補液を40度ぐらいに温めて、注入

ブドウ糖を濃くしたミルクを飲み、ひとまず体温が戻りました。

夜までも安定し、強制給餌
兄妹たちもみな、温めで補液をして
湯たんぽを仕込んだポカポカの寝床でご就寝

翌朝、いつもの通院、低体温の報告
いつも通りの処置、一部に軽い低温火傷が見られ、処置(おそらく、皮下組織が極端に少ないのが原因との事)

そして、いつも通り補液をして
強制給餌でミルクを飲んで、湯たんぽと共に温かい寝床で彼女は眠りにつきました。

発見したのは日中の給餌を担当してくれていたスタッフ両親でした。

兄妹まとまって寝ていて、この子だけ起きなかったよ、抱いているねと連絡がありました。

感染症予防の規定に基づいた保管方法で、保管して貰い、本当は暖めることは良くないのですが
ずっと強制給餌でドロドロでも洗ってあげられなかったので、最後にお風呂に入って、綺麗になって、お花と綺麗な首輪と一緒に旅立ちました。

何度も何度も、どうやったらこの子も助けられただろうかというのを思い返して

そして、どうやったら
この子のような子を増やさないように出来るだろうと考えて、進んでいきます。

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