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CHASER・異星人に追われる男第二話[異星人街]

なんとか警察官の目を搔い潜り
高山・相田・澄岡・クラブ星人は
住み込みの寮にいた。

高山「じゃぁ、あんたの話を聞かせてくれるか?
大丈夫、誰も来ないから。」

澄岡「まずはアンタは異星人街は行ったことあんのか?」

異星人街というワードに反応する
クラブ星人

クラブ星人「異星人街、弟は異星人街の住人だが、私は異星人街に行けない。」

高山「異星人なら誰でも行けるわけじゃないのか?異星人街には。」

クラブ星人「異星人街に行ける異星人は限られている。俺らみたいな下級異星人には到底無理な話だ。」

澄岡「でも、弟は違ったと。」

クラブ星人は黙り込む。弟を思い出したのだろう

高山「言いにくいけど、なんで、弟さんは殺人犯になったのかな?」

クラブ星人「俺等は20年前に地球にやってきた。地球移住の第1世代で、地球に住み始めた時は、最初は怖がられたよ周りの人間には、けど
徐々に信頼を得て、友達も出来たし、父親の仕事も上手く行って、人生順風満帆だった。あの時までは。」

相田「あの時までは?一体なにがあった?」

クラブ星人「ある異星人が、殺人事件を起こしたんだ。」

高山「思い出した。確かシビラキ星人だっけ?殺人事件を起こしたのは。」

クラブ星人「その時、シビラキ星人といたのが、俺の弟だ。」

高山「そうだったのかぁ、で?弟はどうしたんだ。」

クラブ星人「弟は駆けつけた警察官に状況を説明した。犯人の容姿も説明して絶対に犯人が見つかると信じていたが、警察は犯人を捕まえないどころか二人を犯人にしようとした。」

澄岡「ひでぇ話だ。それで二人はどうなったんだ?」

クラブ星人「異星人専門の弁護士に頼んで、裁判には勝ったが、あの事件で異星人に対する。世間の目は確実に変わった。弟も変わった。人間に対する不信感が募った。」

相田「弟は異星人街にいる。もう一人は今どこにいる?シビラキ星人は?」

クラブ星人考え込む

クラブ星人「シビラキ星人かぁ、確か弁護士をしてるって聞いたなぁ。場所は確か渋谷だったかなぁ。」

立ち上がる高山。

相田「どこへいく。」

澄岡「まさか、会いに行くのか?」

高山「あぁ。弟に会っている可能性が1番高いからなぁ。もしかしたら居場所を知ってるかも。二人はここにいてくれ。」

相田「わかった。」

澄岡「気をつけろよ。高山。」

高山「あぁ。行ってくる。あっ、場所はどこ?グラフ。渋谷の?」

相田「おい、おい、おい、おい、しっかりしてくれよ。」

高山はクラブ星人から場所を教えてもらうと
すぐに出ていく。

場面転換・

渋谷に着いた高山は、クラブ星人に教えて
もらった場所へ歩いていく。
閑静な場所に探偵事務所が現れる。

高山「ここかぁ。」

ブザーを押す高山

シビラキ星人「はい、なんですか?」

高山「すいません。ちょっと話を聞きたいのですが、いいですかね?」

ドアが少し開き、こちらを見る。シビラキ星人

シビラキ星人「誰だね?君は」

高山「俺は高山っていいます。」

シビラキ星人「その高山君が、一体なんの用だね?」

高山「クラブ星人について聞きたくて。」

クラブ星人の言葉に反応する、シビラキ星人は
ドアを開けると、腕を引っ張り家にいれる

シビラキ星人「お前、誰からその話を聞いた。答えろ。」

高山「お兄さんです。」

頭を抱えて、リビングに向かう。
シビラキ星人
その後ろをついていく高山

シビラキ星人「何が知りたい?」

高山「彼はここに来ましたか?」

ポケットからタバコを取り出すと
火をつけ一服吸う。

シビラキ星人「ふぅ、来てないよ。全然。」

高山「ホントですか?」

シビラキ星人「俺が嘘ついてると思うか?」

高山「いいえ、」

たばこを吸い殻の中に入れる。
窓を眺めるシビラキ星人

シビラキ星人「俺がなんで弁護士になったと思う?」

高山「いやぁ、わからないです。」

シビラキ星人「事件で冤罪を受ける異星人を少しでも助けたいから、弁護士に俺はなった。君に理解できるかな?」

高山「そうですね。理解は難しいですね。」

シビラキ星人はまたタバコを取り出し
火をつけ。一服する。

シビラキ星人「君はなんで探してるんだ。彼を。」

高山「彼を捕まえれば、宇宙へ行くライセンスを取得したいので。探してます。」

シビラキ星人「そうかぁ君は宇宙に行きたいのかぁそれでは何故君は宇宙へ行きたいのかなぁ?」

高山「それは地球にいるより、宇宙に行ったほうがチャンスがあるからです。」

その言葉に笑い出すシビラキ星人

高山「何がおかしいんだ?」

シビラキ星人「いやいや、あまりにもあまちゃんだから、ついつい。あと一つだけアドバイスしとくけど、地球人は宇宙に住んだり働くのは、おすすめはしない。」

高山「そんなの俺の勝手だろ。」

ニヤニヤしながら高山を見る
シビラキ星人

シビラキ星人「まぁ、君が生きようが死のうが
自分には関係ないから、どうでもいいけど。
もういいかな?話はこれだけ?」

高山「もう1度聞く、ホントに、ホントに、
来てないですよね?」

シビラキ星人「君もしつこいね。来てないよ、ここには。他を当たったほうがいいよ。」

高山「わかりました。また来ます。」

高山はシビラキ星人の家を出る。
後ろを振り返る高山。そして
渋谷駅まで歩きだす。

クラブ星人・弟「行ったか?」

二階から降りてくると、窓を見る

シビラキ星人「あぁ、行ったよ。どうするあいつ?殺すのか?」

クラブ星人・弟

「そうだなぁ。面倒だが、こうなった以上殺すしかない。」

シビラキ星人はクラブ星人を抱きしめる

「あぁ、俺達二人のためだ。」

場面転換・電車に乗り、渋谷から新宿に降りて
寮まで歩き、到着する
 
高山「ただいま。」 

相田・澄岡・クラブ星人が振り返る

相田「どうだった?。」

澄岡「居場所わかったか?」

クラブ星人「その顔だと成果なしかぁ。」

高山「すまない。」

4人は落胆していると、寮に1人の中年男性が
やってくる。

中年店員「すみません。これから掃除するから制服に着替えて、店に来てください。」

そう言うと、ドアを閉める。

澄岡「これ以上考えても仕方ない。仕事に行こう。」

相田「そうだなぁ。仕方ない。」

高山「それじゃあ、着替えて行くか。仕事に」

クラブ星人「私は静かにまってますから、行ってきてください。」

高山「それじゃあ、行ってきます。」

3人は寮を出て店に入る。
店に入ると数人の黒服と店長と福店長がいる

副店長「みなさん、おはよう御座います。」

黒服全員「おはようございます。」

副店長「今日から新人が3人入ります。ほら来て。」

高山・澄岡・相田が横に並ぶ

副店長「名前をよろしくお願いいたします。」

高山「高山です。よろしくお願いいたします。」

澄岡「澄岡です。よろしくお願いいたします。」

相田「相田です。よろしくお願いいたします。」

まばらな拍手が終わると、あたりまえのように
掃除をしだす。3人も無言で掃除をしだす。

店の外では、シバラキ星人が雇ったチンピラ数十人が待機していた。離れた場所。車の中で店を見ているシビラキ星人とクラブ星人・弟

クラブ星人・弟「しかし、たかが数人に対して多すぎじゃないか?」

シビラキ星人「念には念をだよ。これだけ人数がいれば余裕だろ?」

クラブ星人・弟「そうだなぁ、お前ら、しくじるなよ。」

チンピラA「わかりました。おい行くぞ。」

チンピラB「へい。」

チンピラ数人は店の中へ入っていく。
それに気づいた黒服の1人が。チンピラの一人と
揉める。

黒服A「お客様、まだお店は、うっ、」

黒服は腹を抑えて倒れる。

物音に気づいた全員が、掃除を止め、物音がした場所に集まると。チンピラ数人が倒れた黒服を
見ていた。

副店長「誰だ。お前は、なにをしてるんだ?」

チンピラc「なんだよ。結構いるじゃぁねえか。」

チンピラD「構わねぇ、やっちまえ。」

チンピラ達は合図を皮切りに店の中で
乱闘が始まった。

3人は物陰から乱闘を覗いていたら。
チンピラの一人がこっちに向かってきた。

チンピラE「いたぞ、ここに。うっ、」

チンピラの顔にストレートのパンチを
当てる高山。床に倒れるチンピラ

チンピラF「死ねや、うっ。」

チンピラG「あっ、」

襲ってきたチンピラにバケツとブラシで
対抗する相田と澄岡

相田「どうなってんだよ。」

澄岡「俺に聞くなよ。」

高山「今わかることは、俺らが狙われるって事だけだ。逃げようここから。」

チンピラH「おっと逃さないよ。俺と遊ぼうや。」

逃げようと入口に走ると、ガタイのデカいチンピラがたちはだかる。

相田「なんなんだよ。コイツラ」

澄岡「お前らの目的はなんだ。」

チンピラH「目的?お前らを殺す事だよ。ある人の命令でな。」

澄岡「ある人?」

チンピラI「まぁ、知る前にお前らは死ぬけどな。」

チンピラはナイフを取り出し、襲いかかってくるが、澄岡はギリギリに交わすと、背中に蹴りを入れる。

チンピラI「ぐぁ、」

チンピラH「よそ見すんなよなぁ。」

蹴りを入れた直後の無防備な澄岡に
パンチを入れようとしたチンピラに
すかさずパンチを当てる相田

チンピラH「このガキがぁ、」

フラフラっとなるが踏ん張り
相田に掴みかかっていく。

相田「くそ。離せ、離せって。」

チンピラH「うっ」

チンピラの頭をおもっきりブラシで殴る高山
チンピラは倒れる。

高山「大丈夫かぁ?」

相田「あぁ、大丈夫だ。」

高山「早く外に出るぞ。」

高山・相田・澄岡は店の外に出て
澄岡は警察に電話をしている時
高山がクラブ星人を見かける。

高山「あれ?見ろよ。」

相田「なんで?外にいるんだ。」

高山「おい、何してんだ。クラブ星人」

高山の言葉にクラブ星人・兄は、シガラキ星人と
クラブ星人・弟が乗る車に乗り込み。車は
颯爽と走っていく。

相田「嘘だろ。あいつ逃げたけど」

澄岡「どうなってんだよ。」

高山「アイツラは繋がっていたってことか?ずっと………………くそっがぁ。騙しやがって。」

相田「また振り出しに戻ったかぁ。」

高山「とにかく、この状況をどうするかだけど
どうする?お二人さん?」

お店には警察のパトカーや野次馬が
押し寄せていて。それを高山・相田・澄岡は
遠巻きに眺めていた

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