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冥途喫茶(ゲームシナリオ)

冥途喫茶

あらすじ
伊藤早苗(22歳)は念願のメイド喫茶
HEAVENで働くことになるが、そこで一生
忘れられない経験をする。

朝、アパート
伊藤早苗「今日から念願のメイド喫茶のバイト、遅刻しないように早く行かないと」
身支度をして外に出る。自転車に乗り、駅に向かう
秋葉原の駅に到着、そこかほ歩くこと10分。
真新しいビルの3階にある、メイド喫茶HEAVENに
入る。「おはようございます。」店にいた店長らしき
中年の男性に挨拶すると
「おはよう、今日から働く早苗さん。」
「はい、そうです。」
店長の男性は後ろでテーブルを拭いてる女性を呼ぶ。
「彼女は皆川紗理奈、仕事に慣れるまで今日から教育係を頼むね。」
皆川は嫌そうな顔もせず「私は皆川紗理奈、よろしくね。」
「よろしくお願いします。」皆川紗理奈の美貌にみとれる。伊藤早苗
「それじゃ、早くメイドの格好に着替えて、仕事始まるから、」「はい」
伊藤早苗は急いでメイド服に着替え、皆川紗理奈の的確な指示を受けながら、一連の仕事を覚えていく。
あっという間に時間が過ぎ、閉店時間の10時になる
「お疲れ様です。」「お疲れ様、いやぁ、初めてやるには、ミスもなく大したもんだよ。なぁ、皆川。」
店長が言うと、「そうですね。」と皆川
「それじゃあ、明日もよろしく。それじゃあ。2人は帰っていいよ、掃除はしとくから。」店長がそう言うと
皆川と伊藤は・急いで着替えると店を出ていく。
2人は駅に向かう道で話をする中、皆川は伊藤に
大事なことを話す「仕事は慣れた?」「はい、慣れました。でも大変ですね。メイドって。」
「そうね、たまに変な客が来るからね。」
そう話しながら歩いていると、前からオタク風の男性が
近づいてくると、いきなり話しかけてきた。「ねえ、君達ってHEAVENってメイド喫茶で働いてる人だよね。」
皆川から伊藤は戸惑うが、「ええ、そうですけど、」
「あそこで働くのはやめた方がいいよ。」伊藤はオタク風の男性に聞く。「何故そんなことを言うのですか?」
「え、知らないの?君達が働いてる場所で人が殺されたの。」「人が殺されたの?嘘。」
オタク風の男性が自慢げに話す。「本当だよ。ネットで調べれば出てくるよ。それじゃあ。」「ねえ、ちょっと、まって。」
オタク風の男性は足早に去っていく。
「何なの、あの人?」呆れた様子で後ろを見る皆川「それより、さっきの話、本当なのかな。」
2人は黙ったまま再び秋葉原の駅へ歩き始める。

2日目
今日もそつなく仕事をしていると、1人の男性客が
伊藤早苗と話す「ねえ、君は新人さん?」「はい、最近働き始めました。」「君は知ってるの?ここで起きた事」
昨日の夜、オタク風の男性に教えてもらった事を思い出す。「ええ、知ってますよ。」「だったら気をつけな。店長はやばいから、」小声で話す男性客。
「店長?それってどういう。」そう言いかけると、他のお客が話しかけてきたので、そちらへ接客に行くと、
その客はいなくなっていた。
閉店時間となり、店長がやってるくると、「早苗さん、大丈夫だった?」「え?何がですか?」早苗は店長に
言うと、店長は言うか言わないかを迷っていたが
「早苗さん、だれもいないのに、ずっと1人で話していたよね?だから心配していたんだよ。」「早苗さん、気をつけてね、」皆川は早苗に言うと、店長はバックヤードへ消えていく。皆川と早苗はロッカールームで服を着替えている、「あの、皆川さん、私、」「さっきの話でしょ、私も経験があるの。」「え?本当ですか?」
「しかも1人じゃなくて、数人。全部無視してたけど
あなたも経験したなら、本当なのかも、」着替えを終え、ロッカールームを出ると「何を話している。早く帰りない。」店長が軽く怒る、急いで2人は店の外に出ると、「あ、そうだ。携帯電話の番号、教えておくね。何かあったら、電話して。」
皆川は早苗に教える。「ありがとうございます。」「何かあったら電話してね、それじゃあ。」皆川は1人帰っていく。早苗も1人で家に帰ると、パソコンの前に座り
検索を始めると「なにこれ?嘘でしょ。」あるネット記事に目が止まる。2010年5月、時間は午前11時23分頃、メイド喫茶CREAM、SODAで店長とメイドの女性、店にいた男性2人が殺される。警察は殺人事件として捜査をするが犯人は未だに見つからない。さらに顔写真を見ると驚愕する。なぜなら亡くなった2人の男性は、直接喋った2人だから、何故?メイドの女性も
誰かに似てる、「まさか皆川さん?まさか、」
そう思いながら、夜が更けていく。

3日目
今日は仕事が休み、朝の9時に起きてTVをつけると
ある事件が目に入る。今日の朝、マンションで遺体となって発見された、女性の名前は皆川紗理奈、年齢は22歳、TVを消すと携帯電話の着信履歴を確認、留守番電話を聞くと「もしもし早苗、早く逃げて、お願い、聞いているなら早く。」留守番電話が切れると同時にドアをガチャガチャと回す音が聞こえる。そして次の瞬間、ガラスの割れる音が、早苗は危険を察知し急いで。靴を履き貴重品をとって、ベランダに出ると雨水を流すたてどいを使って下に降り、後ろを振りかえることなく走り続ける。その姿を男が見ていた。

午前10時20分
電車とバスを乗り継ぎ、皆川紗理奈のマンションに
辿り着く、皆川紗理奈の住む部屋の前、中に入ろうと
すると、お隣に住む人間が話しかけてくる「あなたは誰ですか?」不審な顔で見る「私は亡くなった皆川紗理奈の働いていた同僚の伊藤早苗と言います。」
「そうなの、その同僚のあなたが、何しに来たの?今さっき警察が来て大変だったんだから、これ以上、迷惑かけないでくれない?頼むから。帰ってくれない。」
ぶっきらぼうにそう言うと、部屋へと消えていく。
伊藤早苗はドアノブを回すと、開いていた。
「え、なんで?開いてるの。」ゆっくりと開け、中へ入ってく。1LDKの部屋にしてはなにもない、物もない
伊藤早苗は部屋を隅から隅まで調べるが、何も見つからない。諦めて帰ろうかと思ったその時、ベッドの近くにある大きな熊のぬいぐるみに目がいく、なにげなく後ろのジッパーを降ろし中を調べると、一冊のノートが出てくる。「これは何?」ノートをめくるとある記事が目につく。2008年、某メイド喫茶で火事が発生、店員、店にいた人を合わせて、12人が死亡。警察は放火事件として捜査をするが、犯人はまだ捕まっていない。
「このメイド喫茶ってまさか、」さらに記事を読み進めると、死亡した人の名前に、皆川沙知絵と書いてあり
顔も皆川紗理奈と似ていた。だけど何故?彼女が
殺されたのか?彼女は誰に殺されたのか?
どうしよう。警察に行こうか、それともメイド喫茶に行こうか。迷った伊藤早苗は、メイド喫茶HEAVENへ向かう。

午前11時40分
メイド喫茶HEAVENが入ってくるビルに到着、
ビルの中へ入っていく、エスカレーターの前で
立っていると、後ろに生気のない男女が立っていた。
エレベーターが到着すると一緒に乗る。
無言のまま4階に辿り着く、エレベーターを降りると
男女は消えていた。「あれ?さっきのふたりは」
気にはなるが、店が空いてるかを確認、
「開いてる。まさか、」ドアを開けて中へ入ると、
店長がいた。「店長、」声に反応するとゆっくり振り向く
「どうした。早苗くん、なんでここに君が?」
「それはこちらのセリフです。店長、今日のニュース見ましたよね。」早苗の言葉に店長は固まっていたが、口を開く。「あぁ、朝のニュース見たよ。」「単刀直入に言います。店長殺しましたよね。彼女を、」殺したの言葉に反応する店長、「私が彼女を殺した?そんな証拠どこにある?」「4年前、メイド喫茶で放火事件で12人死亡、」店長の男は顔を歪める。「そんな話は知らない。俺は知らない。俺は殺してない。違う。違う。俺じゃない。」ついていた明かりが消えると、薄暗い赤と黒の闇が広がる。椅子に座るのはさっきエレベーターに乗っていた生気のない男女、しかも2人だけじゃない。放火事件で亡くなった人達が、私と店長を見る。
その中にいた皆川沙知絵と皆川紗理奈が店長を見る。
「来るな、来るな、こっちに来るな。うわぁぁぁ。」
「いらっしゃいませ。ご主人様、ようこそ冥途喫茶へ」

1日気絶していた自分、メイド喫茶の同僚に発見され
病院に運ばれる。警察官が病院に来る、いろいろと
話を聞かれる。早苗は店長はどうしたのかと聞くと
警察が店に駆けつけた時点で、死亡していたという
死因の原因は心不全、そして警察ほ店長の家を家宅捜索
すると、庭から性別不明の遺体が発見される。
警察は事件の関連性がないか、今も捜査が続いている。

私はこの事件の後、別のメイド喫茶で働いている。

終わり。

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