Vプレミアリーグ男子ファイナルにおける「誰が出ても勝てる」の違い
どうも。バレーヲタのリオです。
素早く反応するのがこの日記を始めてからの課題です。
いつもスマホから書くようにしています。
Vプレミアリーグ男子ファイナルの記事が徐々に出てきましたね。
優勝したパナソニック視点。
と、豊田合成視点の記事。
実際の試合を観たし、どちらの記事も読みました。
パナソニックの「誰が出ても勝てる」とは
優勝したパナでしたが、今シーズンは「誰が出ても~」がスローガンのようでした。
まあ、「クビアク選手抜いたら勝てるのか?」と言いたくなりますがそれは現時点では難しいとして、ファイナルではクビアク選手の能力を活かすバレーを誰が入っても成立させるようにしていたと思います。
去年までは同じ戦力でもそれができていなかったために5位に沈んだとも言えますから。
元々の戦力ですと、他のチームに行ったらレギュラーで活躍できるような選手が揃っていますから、それくらいは当然やってもらわないと…という話なんですが、ここに来てようやくでしたね。
クビアク選手を活かしたのはお見事でした。
クビアク選手がツーでいきなりトスを上げても準備していてしっかりスパイクに繋がったり…。
クビアク選手は相変わらずコートを広く守ってくれますし、時にはセッターにもなるしスパイクも決めてくれる上手い選手なんですが、上手い選手をしっかり「上手い!」と見る人を唸らせるようなチームの回り方だったなぁと。
チームがうまく回っていなかったら、クビアク選手に負担がかかりストレスとなってチームが崩れてしまいます。そういう時は「クビアクは上手いんだけどね…」というガッカリ感があります。
これは去年までの豊田合成がイゴール選手にスパイクを決めてもらうために周りが全力でサポートするのと一緒なんですよね。
しかし、川村監督が現役の頃…川村監督が「川村様」だった頃、川村様がケガに見回れる助っ人や日本人OHの交替で入ってチームが成立していた頃に戻ったような気がしました。
これがパナソニックの本来あるべき姿…。
クビアク選手が出られなくても…になったら完璧だと思いますよ。決して無理じゃないでしょう?
清水選手がいるとかいないとかは、良い意味でどうでもいいって思えましたしね。
パナソニックはまだまだレベルを上げられますよ。
豊田合成の「誰が出ても勝てる」とは
ファイナルではパナソニックに負けてしまいましたが、今シーズンの豊田合成は昨シーズンまでとは一味違いましたよ。攻撃枚数は去年より増えましたしね。役割も明確だったんだろうと思います。
豊田合成の「誰が出ても勝てる」とは、誰が出てもやることは同じなんですよ。ディフェンスシステムにしろ、何にしろチームはきちんと回るのです。
もちろん技術的な面で個人差はあります。その差によって負けたりすることもあるけれど、あくまでもやることさえやっていれば勝てるというチームなんです。試合を通してだけじゃなく、記事からも読み取れますね。
何なら控え選手ばかりで出たときですら、全く同じシステムで戦います。3レグの東レ戦はいい例ですね。
ファイナルは1戦目でOPに椿山選手、2戦目では山田脩造選手→椿山選手へと交替。これは非常にスムーズだったし、交替の効果がとても大きかったですね。良かったです。
イゴール選手の度重なるケガでキツいシーズンだったでしょうが、この順位…。このファイナルを面白くした、楽しませてくれたチームですから、さすがですよ。
来シーズンには、個々の技術のレベルアップが課題でしょうか?
番外編:ファイナル3、JTの場合
豊田合成が危うく負けるかもしれないところまで追い詰めたJT。彼らもまた「誰が出ても勝てる」が成立するチームです。
エドガー選手を欠いた後に出てきた八子選手が活躍したように。
今シーズンは結果として「誰が出ても」が成立するチーム程上位に来れましたね。
JTは若いメンバーが揃っているので、今後完全に「誰が出ても」を成立させるためには、新しく入ってきた選手達が役割をきちんと理解することが必要ですね。まだ時間が足りなかったという印象でしたが、ファイナル3まで来ました。
JTの場合は豊田合成と似ていて「誰が出てもやることは同じ」に近いのですが、やや違うところは個々の技術の差を埋めるためにカスタマイズされているといったところでしょうか。
レセプションの技術的な差を埋めるために3人ではなく2人で広く守ったりします。
個々の能力を活かすためにカスタマイズされているという最たる例がパナソニックなワケですが、システム+カスタマイズのハイブリッド型がJTと言いますか。
黒鷲もありますし、また成長して戻ってくるんじゃないかと思っていますね。
「誰が出ても」が当たり前になっていかないとレベルは上がらないって話です。
数年くすぶっていたパナソニックがようやく豊富な戦力をフルに使うような戦い方を身に付けて優勝。
それぞれ意味合いが異なる「誰が出ても」ではあるのですが、今後目指すところはこれだと思うんですよね。
パナソニックの「誰が出ても」は個々の戦力に合わせてカスタマイズしていくものなので、例えば日本代表のような即席チームには向かないやり方です。
ですが、長い間同じリーグで戦力の入れ替わりが少ない日本のリーグで戦い抜くにはやり方として間違っているわけではないです。
問題はカスタマイズした戦力がケガや引退などでコートを退いたときに、また1からカスタマイズしたチームを作り直さなければならなくなってしまうところです。実際に清水選手が抜けたときは一旦リセットだったはずです。
今シーズンは比較的その点素早く対応できましたけれども。
豊田合成の「誰が出ても」はシステムに乗っ取って戦うやり方なので、個々の選手の能力に依存することはなく、誰が出ても同じやり方になります。
ですが、個々の技術の差はどうしてもあることなので、勝ち上がるには選手1人1人のレベルアップが必要不可欠です。
選手が入れ替わっても豊田合成のバレーが成立するというのが最大のメリットですね。
ナショナルチームなどの短期間で戦うチームにも向いています。
一見すると違いがはっきり見える両チームですが、目指すところは同じなのです。
強いチームは「誰が出ても」が成立するということですね。
来シーズンになるとチーム数が8→10へ増えて、単純に試合数が増えます。ですから、それを乗り切るにはチーム全員の力が必要になっていきます。
それが当たり前になっているかそうでないかでまず差が出そうです。
国内のチームごとの違いを観ているだけでも楽しめます。
代表においても、目指すところは「誰が出ても」のはずです。
日本代表というのは日本の最高戦力…!
国内のチームには負けていられませんよね。
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