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要望とニーズを鵜呑みにしない、プロダクトマネージャーが考えるべき要望との向き合い方

こんにちは、🐣プロダクトマネージャーのまるです。

この記事は "プロダクトマネージャー Advent Calendar 2020" の2日目の記事です。

プロダクトマネージャーとして仕事の中で、常に様々なニーズや要望が多く存在します。経験の浅いプロダクトマネージャーとして犯した過ちは、要望を聞いた後、そのままそれをいかに実現するかを考えることがよくありました。そこで改めて、要望へのより良い向き合い方を考えてみました。(以下に挙げた例は例え話で、実際の業務と一切関係ありません)。

良いプロダクトマネージャーは、最初から要望をいかに実現するかは考えず、以下のことを常に意識して行うことが大切だと思われます:

・要望の信憑性判断

・この要望はどのような問題を解決したいのか、

・どのユーザーがどのような状況においてこのような課題があるのか。

プロダクトマネージャーがすべきことは、ニーズを満たすのではなく問題を解決することです。様々な段階のプロダクトには様々な責任と考え方が伴いますが、上がってくる様々な要望に左右されないようにしなくてはなりません。

例えば、車が誕生する前、とあるユーザーからより速い馬が必要だと言われました。しかしユーザーの実際のニーズは、最短時間で目的地に行きたかったことでした。ただ単に要望を聞けば、より速い馬を選べます。しかし速い馬は、ユーザーの問題を根本的に解決するわけでもなく、自動車発明に至ることもなかったでしょう。

1.要望はどこから来るのか

(1)ユーザーのフィードバック

プロダクトマネージャーはユーザーニーズを調べ、ユーザーの本質的問題を見つけてから解決する必要があります。 

実際に、ユーザーリサーチ、アプリストア評価、直接のフィードバックなど、ユーザーの問題発見につながるチャネルが多くありますが、すべてのフィードバックに有用な価値があるわけではありません。またすべての問題を解決する必要もありません。これらのフィードバックをどうするかは、プロダクトマネージャーが根本的な問題を見つけて分析する能力が試されます。

(2)オペレーションやカスタマーサポート

例えば、あるユーザーからログインのパスワードが複雑であるとフィードバックされた時、ならば確認コードによるログインに切り替える必要があると提示されます。しかしユーザーにとって本当の課題は、パスワード設定時に複雑さや長さを満たすために何度も英数字と文字を切り替えることが面倒だったことでした。

多くの場合、要望はより表面的で、プロダクトマネージャーは問題意識した後、どのシナリオでどのようなユーザーがどういった問題に直面するかを把握し、要望を分析する必要があります。

(3)セールス

セールスから非現実的な膨大な要望を受け取ることはよくあるでしょう。何故ならば売上を上げるために、顧客Aがこれを望んでいて、顧客Bがそれを望んでいるなどと言ってくることはよくありますが、プロダクトマネージャーは顧客の背後にある実際のニーズを理解し、それらのニーズに応じて全ての顧客の共通ニーズを見つける必要があります。特定の顧客のためのカスタマイズ機能にならないように気をつけましょう。

2.要望をどうするべきか

(1)すべての要望を1箇所で管理する

例えば、すべての要望を1箇所で管理することで、全体の計画を立てる時や後から各バージョンで何をリリースしたかを明確に知ることができます。どのような改善を行うべきか、各機能の提供価値と達成すべき目標、そして機能のリリース後、以前の解決すべき問題が達成されているかどうかを確認することができます。

管理におすすめなツールは例えば、AirtableAsanaがあります。

(2)優先順位を決める

リソースは常に限られているため、限られたリソースを最大限に活用するために優先順位を決めましょう。優先順位の決め方や基準は色々あるため、ここでは特に述べません。

(3)実現に向けた計画

要望を汲み取り課題解決に向けた開発計画を立てる時、トラブルを恐れず、解決策が要望元の問題を解決するかどうか、開発に入る前に、要望元としっかりコミュニケーションして、彼らが提起した問題を必ず解決できるような計画を立てましょう。いざリリース後に要件を満たさなかった場合、開発リソースが無駄になります。

ただし、必ずしも何かを開発することが最終的な目的実現手段ではなく、例えば顧客対応用のマニュアルをもっと丁寧に書くことで顧客の体験価値が上がることもあります。実現手段は様々です。

まとめ

要望を受け取った際に、真っ先にプロトタイプ作りやそれを実現する方法について取りかかるのではなく、代わりに、まずこれによってどのような問題を解決するかを考え、どのようなユーザーが必要としているのかを把握しましょう。

シナリオやユーザーストーリーの中で、このような課題が上がってきた場合、本当の解決策は何なのか。また、最大の効果をもたらすことができる最善の解決策はどういったものなのかを考えましょう。

プロダクトマネージャーは何らかの要望を実現するわけではありません。やるべきことは要望の背後にある問題を解決することです。


以上、まるでした。明日も何の記事があるか楽しみですね^ - ^
それでは、またね〜

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