黒猫投資家

【投資について語るときの愛と追憶】猫と人間のほんとうの幸せを探求する女性個人投資家が紡…

黒猫投資家

【投資について語るときの愛と追憶】猫と人間のほんとうの幸せを探求する女性個人投資家が紡ぐ不動産、株、投資信託物語 ウェブサイト「オールイヤーズ」( https://www.ifa-search.jp/ )のブログで連載中

最近の記事

物語への投資

「私たちが売るのは物語です」   これはずいぶん昔に仕事を通じて知り合ったファンドマネージャーの言葉である。  個人や機関投資家から資産を預かり運用するファンドマネージャーは、各国の金利の動向などの金融政策や財政政策、インフレ率といったマクロの分析をしたり、個別の産業の需要や供給の動向などをもとに投資戦略を立て、投資家に投資戦略や金融商品を提案する。しかし、このような各種指標や企業の財務分析の結果は、数字の羅列であり、投資家又は機関投資家の担当者のマインドにはあまり強く刺

    • お金に振り回されない生き方 【投資について語るときの愛と追憶】 

       投資ネタでコラムを書いているくらいだから、まるで、私は世の中すべてを「カネ」というような切り口で分析しているように見えるかもしれない。半分正しく、半分途方もなく違う。  お金は、人生の不便さや不都合さを解決する手段を提供してくれる。例えば、タクシーに乗れば、歩くより早く目的地に到着する。病気に買って病院にかかれば、薬局で買うより治療効果の高い薬を処方してもらえる。  また、お金はその価値を他の様々な価値に交換してくれる。本を買って読めば、作者の知識や経験を共有することができ

      • 時間を味方にする投資とは

         個人投資家の最大の強みは、「時間」だという。いわゆる機関投資家、例えば年金基金だったり、投資信託の運用をしているアセットマネージャーの場合には、投資方針が事前に決まっているので、定期的な決算ごとに成果を問われ、基準となるベンチマークと比べてリターンが少なかったり、市場に大きな混乱が生じて一時的に大きな損が出た時に、投資方針に従って、損きりしたり、ファンドを償還したりしなければならないことがある。これに対して、個人投資家であれば、自分の投資方針を柔軟に変更して、じっと我慢して

        • 思い出のライザップ株

           金融機関やマスコミなど、市場の情報に接しやすい職場に勤務していると、個別株の投資に社内規則があるのが通常で、取引の事前事後に届出や年末に取引報告書を提出したりする。面倒である。よって、こうした職種の人は、ETFや投資信託が主な投資手法となる。日経平均のレバレッジETFは、大変人気で取引量も多い。しかし、その他の日本のETFは、やや取引量が少なく、閑散としている印象である。証券会社などが流動性を提供して、取引が成立するようにしているとは聞くが、寂しい取引高をみると、買う気が失

        物語への投資

          【投資について語るときの愛と追憶】有望株を探せ

           機関投資家のアナリストは、上場企業のなかから調査範囲を定め、個別の対象企業をリサーチし、時には、訪問して担当者に質問し、アナリストレポートを作成し、ランク付けをして投資判断の材料にする。実際にこのレポートが、所属する機関投資家の投資に反映されるかどうかは、さらにファンドマネージャーの判断やベンチマークとの兼ね合いもあるとはいえ、アナリストを多数抱えていたり、そうした専門家に委託できる機関投資家は有利なように思えてしまう。  しかし、個人的な見解だが、調査能力があることと、

          【投資について語るときの愛と追憶】有望株を探せ

          【投資について語るときの愛と追憶】 所有者不明の土地の入手方法

           2021年前後から東京のマンションはバブルなのか?というニュースが目につく。ご近所物件投資戦略の私は、散歩がてら手ごろな投資物件がないか、見て回るのだが、定点観測している物件が記憶にある水準と比較して4割程度上昇している。賃料が同様に上がっているという話は聞かない。日本人の給料が上がっているわけではない。低金利、共働きパワーカップル、外国人投資家、などの説明はされるものの、自分の経験や直感から大きく外れるものには手を出せない。いつかこの相場が崩れるのではないか、高値掴みにな

          【投資について語るときの愛と追憶】 所有者不明の土地の入手方法

          【投資について語るときの愛と追憶】友達の勤務先の株を調べよう

           身近な会社に投資しよう、というのが初心者への私のアドバイスだが、勤務先の会社の株の売買には、インサイダー取引の疑いをかけられるリスクもある。つまり、重要な取引に関する情報を知ったうえで、株を売買して不当な利益を得ると犯罪になる可能性があるのだ。社員持ち株会や会社の定める手続きにそって取引を行うなど、慎重にならなければならない。決算の前や新規ビジネスが計画されているときなどに、必ずしもその情報に接する立場にいなくても、疑いをかけられる可能性があるので、自分の勤務先の株式を個人

          【投資について語るときの愛と追憶】友達の勤務先の株を調べよう

          【投資について語るときの愛と追憶】 株式市場に向き合うときの引き裂かれた心情について

           先日、休みをとって平日にゴルフにいき、カートで移動しているときに、元総理の安部さんが銃撃されたというニュースの一報を読んだ。詳細な情報がなくとも、重大な事件が起きたことはわかる。ニュース直後には、この事件の背後関係も犯人の動機もわからない、そんな状況であった。そして、それは午前11時半を過ぎており、東京証券取引所が午後12時半に開始するまでの昼休みのあいだのことであった。  衝撃を受けると同時に、私は、この事件が午後の東証の相場にどのような影響を与えるのだろうか、としばし考

          【投資について語るときの愛と追憶】 株式市場に向き合うときの引き裂かれた心情について

          【投資について語るときの愛と追憶】 何を買えばよい?

          「何を買えばよい?」  不動産や株や投資信託をあれこれ長年やっていると、友人たちからこのような質問をうける。「この物件はどう思う?」という不動産の相談もある。  私は、こういう質問に対して、誠心誠意、相手の収入や資産状況、健康状態、家族構成などを考慮して回答することにしている。相手の状況をよく知っているからこそ、リスク耐性、趣向、価値観などトータルにみて、的外れにならないアドバイスになると思っている。投資は、資産や収入の状況だけでなく、価値観とメンタルが案外重要なのである

          【投資について語るときの愛と追憶】 何を買えばよい?

          【投資について語るときの愛と追憶】 投資の理由

          「ライターの伝統的な持ち前は「食えない」ところにある。」 引用 <https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00116/00162/?P=6>  コラムニストの小田島隆氏の死去のニュースに呆然としていたところに、投資コラムの執筆依頼が来た。同氏を知らない人であっても、彼のコラムは今からでも読む価値がある。どんな作品があるかは読者の検索結果に任せるとして、日経ビジネスオンラインの小田島氏の遺稿の文末は「ライターの伝統的な持ち前は

          【投資について語るときの愛と追憶】 投資の理由