読めるのに読めない女子大生の特性分析編 ①私の頭の使い方
この記事↓の続きです。
今回からは、読めるのに読めない、私の「特性分析パート」に入ります。
初めに言っておきます。長くなります。笑
結論だけ知りたいよっていう方は『今回のまとめ』だけ読まれることをお勧めします!
また、WAIS-Ⅲ部分を除き、この記事に書いた内容は自分の感覚・認識に基づくものであり、医学・心理学的根拠があるものではないことをあらかじめご了承ください。
では始めます!
〇私の、読めるのに、読めない感覚(前回のおさらい)
まず、私の「読めるのに読めない」感覚と、これまでの経緯を簡単におさらいする。
私は小学生くらいから高校生の初めくらいまでは、物語(小説)、教科書のジャンルを問わず問題を特に感じることもなく「読む」ことができていた。むしろ、活字を読むのは好きだった。
しかし、高校生の頃から、世界史・日本史の教科書、英語の長文から情報を読み取ることに難しさを感じ始めた。
大学は文系学部のため文献を読むことが必要だったが、新書や論文、いわゆる文献から情報を読み取ること、また、1冊の本を読み切ることができず、ずっと悩んでいた。
書くこと表現することには特に問題はなく、苦手なのは文章から情報を読み取ることであり、また今でも小説は読めるので、自分の「読めない」感覚に違和感を抱えている。
昨年秋、発達障害の検査を受け、ADHD傾向と限局性学習障害の診断がついている。
詳しくは自己紹介と前回記事に書いてあるのでそちらを読んでほしい。
〇特性分析1:WAIS-Ⅲの結果から分かること
自己紹介記事で、WAIS-Ⅲの数値部分だけ公開したのだが、ここで「読むこと」に関すると思われる部分について、WAIS-Ⅲの結果及び所見を確認する。
・言語理解:語彙や言葉の概念的理解等、基本的な言語能力◎。知識も◎
・知覚統合:目で見た内容から判断する力そのもの〇。視覚情報の短期記憶は×
・作動記憶:一度に覚えられる聴覚情報量◎。聴覚情報の脳内での操作も◎だが、時間がかかる。
・処理速度:処理自体にやや時間がかかる。同時複数処理と全体把握×
〇特性分析2:私の頭の使い方① (脳内での認識・記憶・操作)
まず、下記の図の通りだ。
【音】
・意味のある「言語」というよりも「音」(音色やリズムのある音、メロディ)としての認識が強い
・音が記憶に残りやすい
→1時間弱の内容ならどんな話をした(聞いた)か思い出す(再生する?)ことができる
(授業中の先生の発言を再生しつつテストを解くとかよくやってた)
海外に行った後その国の言語(未習得)が頭の中で流れ続ける(意味は汲み取れない)
・脳内言語は「音」に近いもの(声音はないっぽい)
→起きてる間中ずっと脳内でしゃべり続けている。
・周囲の音によって思考が邪魔されやすい。
・脳内会話シミュレーションをよくやる
(脳内で友人や先生等対話の相手を再現して、その人と脳内で会話する、相手の声付き)
・脳内で音楽を流せる(または勝手に流れる)
(吹奏楽、ジャズ、ポップス等ジャンル問わず、歌声も付けられる)
・意味のある単語や人の名前、数字の羅列を覚えるのは苦手
【感覚】
・ふわっとした感覚や感情、直感の全般を指す
・光、音、匂い、味、触覚から受ける刺激の記憶や操作は結構できる
→料理を食べたとき、入っている材料や味付けの仕方がだいたい分かる
料理を作るとき、何をどのくらい足せばよりおいしくなるか直感的に分かる
・そもそも感覚は過敏気味(特に、光・音・匂い・味)
・感覚やそのものやその快/不快が記憶と結びついて残る
・気持ちの自覚は苦手なものの、快/不快や違和感は認識できる (直感のようなもの?)
・決定するときは直感に頼ることが多い
【位置】
・視覚情報のうち、ぼんやりとした視覚イメージを指す
(2次元のだいたいの位置情報)
・構造化が必要な場合など、音だけでは処理が間に合わなくなってくると、位置情報を使って脳内で操作する
(樹形図のイメージがそれに近く、表になるとなぜか記憶と操作が難しくなる)
・思考があちこち飛ぶので、可視化して情報を整理するときは文章よりもまずマップ化
例:頭がごちゃごちゃしてきたときに作ったマップ↓
・ぼんやりした視覚情報であれば、絵等で表現できる
・3次元情報処理は無理
【映像】
・視覚情報のうち、はっきりとしたイメージを指す
(色、形、大きさ、人の顔、情景など)
・ごくまれに、カメラで撮ったようにその瞬間を画像や映像としてはっきり記憶・脳内で再生できることもある
(その場合、見た情報を絵等で表現できるわけではないが、プリントや黒板の画像を思い出してテストを解くとかはたまにやってた)
【文字・記号】
・見た文字や記号を覚えること、情報を得ること、脳内で思い浮かべることは苦手
(日本語・英数字・その他の記号やマーク問わず)
・文字自体が読めないわけではないので、相対的に苦手、というレベル?
・漢字とか新しい語彙を覚えるときは音・位置・映像等その他の情報を駆使している
・五十音とか九九を表で覚えるのは無理だったので、歌と音の羅列で覚えた
未だにアルファベットの順番は(脳内で)歌わないと分からない
〇特性分析3:私の頭の使い方② (その他の特徴)
【脳内の情報量】
・脳内の情報量がとにかく多いらしい(担当の精神科医やカウンセラーにひたすら驚かれる)
・その上、脳内の情報を消去するのが苦手
(そもそも消えづらいのと、忘れたくない・逃したくないみたいな気持ちが働くため)
【聞く・話す・読む・書く、の得意不得意】
・聞く>書く>話す>読む、の順で得意→苦手になる
・聞くとき:扱いなれていて記憶・操作もしやすい。
・書くとき:脳内の音→文字に変換→アウトプットするだけなので比較的容易。だが、脳内の思考スピードに書くスピードが追い付かない。
・話すとき:脳内言語と自分が話す言葉が混線?するため、考えながら話すのは苦手。考える(音ベース)→口に出す言葉に変換→しゃべる→しゃべった言葉を聞いて記憶→それをもとに次にしゃべる内容を考える、みたいな処理をやっている。簡単なメモを作って話すほうが楽。
・読むとき:文字情報を読む(苦手)→書かれているものから意味内容を取る(苦手)→脳内言語(音)に変換→理解になるため処理が大変。
【具体的/抽象的なものの扱いの得意不得意】
「理解」するとき、
・自分の経験や感覚の記憶、すでに自分の中にある理解に結び付けて物事を理解する。また、それらに結びつくもののほうが興味が持てる。
→結果として、具体的な表現のほうが抽象的な表現より理解しやすい場合が多い
・抽象的な表現単体だと、うまく意味をとれない、具体的なイメージに結びつかず理解できない、記憶できない。自分の経験等に結びつけて理解できる内容であれば、抽象的な表現をされても理解できる。
「表現」するとき、
・具体的な経験や感覚を、対象化し思考することは好きで、それらを抽象的な言葉で表現することはできる。具体的に表現することもできる。どちらにしてもやや冗長になりやすい。これ読んでてわかるでしょ、笑
【情報の取捨選択は苦手】
・情報量が多い上に、全体把握が苦手なため、要約とか取捨選択は苦手。
・こだわりが強いから何とかなってる...?
【記憶の思い出し方】
・ヒント(断片的な感覚ないし記憶や可視化したもの)があると芋づる式に記憶を思い出しやすい
〇今回のまとめ、次回へ
WAIS-Ⅲの結果(特性分析1)から、
・基本的な言語能力は高く、聴覚情報の記憶操作は比較的得意だが、処理速度は遅めで、視覚情報の短期記憶や同時複数処理、全体把握が苦手
ということがわかる。
私の頭の使い方(特性分析2)として、
・音>感覚>位置>映像>文字・記号、の順で扱いやすさが変わる。
その他の特徴(特性分析3)として、
・脳の情報量が多く、
・聞く>書く>話す>読むの順で、得意→苦手になり、
・抽象的な表現より具体的な表現のほうが理解しやすく、
・情報の要約や取捨選択は苦手だが、
・情報の断片から芋づる式に記憶を思い出すことができる。
ということを述べてきました。
次回は、それらの特性が、
「読めるのに読めないこと(小説は読めるのに文献が読めないこと)」
にどのように影響しているのかについて、分析を続けます。
発達特性(ADHD・ASD・限局性学習障害)、二次障害持ちの女子大生です。これまでの経験や自身の感覚、特性や考察、対策について言葉を紡いでいきます。