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ため息265:多質性:国際競争力を回復するキーワード

ジョージ・フィールズ氏の一節。
訛りの無い上手な日本語を話すオーストラリア人(日本人とのハーフ)
2008年没

多質性:国際競争力を回復するキーワード
日本には国際競争力を回復する可能性があることを語ってくれました。
キーワードは、多質性。この言葉は新語で、ご本人が作ったそうです。今までの日本は同質性が強みでした。日本人の資質、勤勉、学力、技術力を国民レベルの平均値で計算すると先進国のなかでトップレベルにあり、これが同質性との相乗効果で強みを発揮しました。

高い生産性と独創性がマスになったときに日本は、米国にとって脅威になりました。これが過去の神話となったのは産業のIT化でした。IT(情報技術)を使うことによって、いままで熟練工の生み出す品質で高い国際競争力をもっていた日本が、期待される品質をロボットが作り出せることが可能になると、こんどは角番に立たされました。

そこで、氏は多質性を提案します。
異なる考えの集団は、刺激的で、攻めの組織になるそうです。

オーストラリアが国際競争力を強化したのは、移民政策だそうです。(3人に1人は移民)シリコンバレーもインドや中国の頭脳が成功の原動力でした。80年代、Japan As NO.1といわれた一時、米国が脅威と考えたのは、日本の低労働コストではなく、実は、高い生産性、創造性、独創性であったと指摘しています。

我が国は同質ではない多質の組織が国際競争力を生み出すと30年連敗が止まるかもしれません。

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