見出し画像

金言809:監督責任

15年お世話になった会社は同族企業でした。
経営者は、組合活動と某宗教団体の布教活動を嫌いました。そういう企業風土のなかで、同期の仲間が全国展開した組合活動の特別なイベントがある日に休暇を取りました。
有給をとって乗合船で海釣りにでかけていたので、日中連絡がとれませんでした。
なぜかこの年に限って、当日の全従業員の出勤状態を報告するようオーナー指示がでました。そこで、所在が不明の従業員が何人か報告されました。
有給休暇をとって沖で釣りをしていた同期の従業員は、本当は組合活動に参加しているのではないかと疑われました。

この会社の本社では従業員の管理責任が厳しく問われました。
国会で野党が閣僚の不祥事に首相の任命責任を問うようなものですが、責め方が違います。
オーナーを失望させるような粗相を本社従業員がした場合、直属上司はもちろん、当の従業員の入社時の事業所の責任者にまで責めが及びます。新入社員教育の不行き届きということで、新卒社員の教育を実施した事業所の当時の責任者に監督責任を問います。さらに同期入社であった従業員にまで事情聴取の範囲が広がります。
これは、恐怖政治ではなく、日夜社業に励むにはチームワークが大事であるというオーナー経営者のお考えを本社従業員が実践している証なのです。
厳しい管理体制の見返りとして、本社の平社員でも事業所ではキャリア・旗本御家人待遇を受けました。

いただいたサポートはこれからやってくる未知のウイルス感染対策、首都直下型大地震の有事対策費用に充当します。