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「作る責任・使う責任」を体験的に学ぶ社会科&総合の授業@中富良野小学校

日本は毎日寒い日が続きますね〜。みなさん体調管理はしっかりしてくださいね。
さてそんな季節、日本で1番寒い地域、北海道中富良野の小学校との授業をレポート。

今回は株式会社オカモトヤさんと一緒に、中富良野町立中富良野小学校4年生を対象にキャリア教育と環境教育の授業です!授業は全部で3時間。

1時間目 総合「キャリア教育」
まず、casa代表の小澤が、フィリピンの友人からの切実なメッセージをきっかけに始めた「エンピツプロジェクト」のストーリーを紹介しました。

私の教え子の中には貧しくて文房具を十分にそろえることができない子どもたちがおり、少しでも彼らの学習環境を良くしたい。」というメッセージが、自分自身ができることを考え行動に移すきっかけとなったことを話しました。
さらに、担任の渡辺先生から「もし友人から同じようなメッセージを受け取ったら、あなたはどうしますか?」と児童へ質問。
みんなとっても真剣に考えてくれました。
「僕には難しいなぁ。」「私なら役場に相談してみる!」「鉛筆を買えばいいかなぁ。」など様々なつぶやきが聞こえてきました。

次に、「エンピツプロジェクト」をさらに発展させた取り組み、「アップサイクルエンピツ」について紹介。
使用済みで短くなったエンピツをどのように再生しているかを説明し、実際のアップサイクルエンピツや、このプロジェクトに参加している他の学校の児童の写真を見ると、中富良野小の4年生も「アップサイクルエンピツを作ってみたい!!」ということで翌日作成することに!

2時間目 総合「アップサイクルエンピツ作り」
2日目もオンラインで参加。アップサイクル鉛筆の作り方を説明し、グループごとに製作スタート。
次々と完成する鉛筆をカメラ越しに見せてくれる子どもたちの目はキラキラ輝いていました!児童は、使わなくなった短い鉛筆をつなげる実践を通じて、資源を有効に活用する方法を学んだようです。

<子どもたちの感想>
・私たちは、普段当たり前のように鉛筆を使っていますが、他の国ではそうではないことを知りました。
・困っている人がいたら助ける精神を持ち、大人になったら行動したいです。
・もし僕が小澤さんの立場だったら、エンピツプロジェクトはできていないかもしれません。
・小澤さん海外に友達がいるのがいいなと思いました。
・使えない鉛筆が使えるようになるなんてすごい!

3時間目 社会科の授業
SDGs12「つくる責任、つかう責任」の中で、文房具の廃棄問題を中富良野小学校4~6年生、株式会社オカモトヤの園田さんと一緒に深掘りしました。

まず、casaからエンピツプロジェクトを行う際に、予想を遥かに超える量の使われなくなった文房具が集まったこと、オカモトヤ園田さんから、メーカーごとに年間トラック何十台もの文房具の廃棄があること。
そして、オカモトヤが行っているSDGsの取り組みとして、環境に配慮したノート、木の端材を使ったエンピツ、廃棄品を再販する仕組みなどをお話しいただきました。
企業として、ものづくりに真摯に向き合う姿勢に、子どもたちは感心していました。

最後に、文房具をつくる側、つかう側の両方の立場から、できることを考えていきました。子どもたちからは、つかう側としての再利用やリサイクル、買うことを我慢するというような具体的な提案がありました。
つくる側では、「少量生産すればいい。」という意見が子どもたちから出ましたが、園田さんから「コストとのバランス」についての説明を受け、解決の難しさを感じていました。
この話し合いを通じて、子どもたちは、文房具を選ぶ際にSDGs12を念頭に置くことの重要性を学んでいきました。

今回の授業で、子どもたちの率直な意見や熱心な取り組みから多くを学びました。子どもたちの前向きな姿勢は、私たちの活動の意義を再確認する機会にもなりました。
今後もcasaは、教育現場でのキャリア教育や環境教育等の取り組みを通じて、ソーシャルデザインで社会にポジティブな変化を生み出していきたいと思います。

より分かりやすい、渡辺先生の記事もご覧ください!


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