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中小企業における知財管理の強化施策(2/3)

1)「行動様式×思考様式」の統制

前回は知財管理(≒組織学習)の重要性と目的について整理しました。
今回は実際の導入施策の内容を記述します。ちなみここからは知財は組織学習に置き換えて記載します。

前回に少し触れていますが、組織運営は「行動様式×思考様式」の統制管理が重要と考えています。今回の施策もこの考えを基に設計してるので簡単に考え方をここで提示しておきます。

組織統制における2大要素

行動様式

複数人がある特定の目標に向かって行動する際には共通の行動規則が共有されていることが成功条件だと思っています。三人四脚リレーで例えると、どのタイミングでどの足をどの方向にどれくらいの幅で動かすのかを事前に擦り合わせ、行動規則を明確化して統制を図ることで走行速度の最大化と維持を目指します。組織行動においては、個々人が組織的に定められた行動様式に依拠した行動を遵守することにより計画された行動の実行確率が上昇すると仮定しています。

思考様式

行動様式同様に共通の思考規則が共有されていることが目標達成の成功条件だと思っています。複数人が所属する組織の構成人員はそれぞれ生まれも育ちも異なるため、価値観や性格、考え方の相違が生じるのはほぼ不可避です。ここで意図的な介入一切なしで自然に生産性の高い組織が生成されることを期待してなんとなく組織運営をすると、個々人の思考の指向性が発散し見事にバラバラ烏合の衆が闊歩する状態が生まれます。よって、組織活動の目的・目標・方法・進捗を共有し個々人が注力すべきことの交通整理が大切だと考えています。

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