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11. エコな家をちょっと、目指してみる

エコハウス、でググると確かにいろいろ出てくる。
有名なのは、古タイヤ積み上げ土をかぶせ北側に壁を作り、南側はほぼ全面ガラス張りの温室を作り、壁はガラス瓶でモザイクのようにし、というあそこ。
でもなぁ。そこまでガチじゃなくてもいいんだよな。もう少し緩めなエコハウスというか、一般的な建築とのフュージョンというか(それと、ガラス瓶埋め込みの壁が「トライポフォビア(集合体恐怖症)」の私には絶対無理)。それ程度の甘い考えの私たちだが、それでも譲れない部分はある。
 太陽光発電、ソーラー温水器、バイオトイレ。
 立地条件から、別に古タイヤで壁作る必要ないし、温室にする必要もない。ここはメキシコの中部高原地帯。1年のうち350日は必ず太陽が出るし(当社調べ)、真冬でも最低気温は5℃を下回ることはない。どんなに朝晩寒くても、昼間の太陽で解凍することができる。温室不要。むしろ畑やハーブのために一部分を「日陰多湿」にする必要があるぐらい。
私たち(夫:メキシコ人30代、妻:日本人40代)はそれぞれ、メキシコシティ と東京と言う、世界でも1、2を競う規模の大都市で生まれ育ってきた。これまでの生活で特にエコっぽいことに全身全霊を傾けてきたわけでもなく、ただ少し普通より「買う前に作れるか考える」ぐらいの創作意欲だけが多い性質。環境科学やエコシステムの専門では、全くない。なので、ガチな「フル・エコハウス」にすると成ると、調査研究や試作などに多分一生費やしてしまいそうなので、それは無理。できる部分だけをできるだけやろう、と言う、よく言えばハイブリッド、悪く言えば中途半端な感じ。

たまたま、家の建設が始まった翌週に、市内で「土壁講習会」があったのでクマ夫と参加してみた。土日の二日間の講習で土壁(Bajareque バハレケ)を材料の調合から作る体験ができ、初歩的な大工仕事もできる、いわゆる「DIY、セルフビルド」の講習会。全国から20名が参加して、文字通り泥だらけになって土壁の実習を学ぶことができた。参加費はメキシコではかなりお高め設定にもかかわらず、参加者全員、満足して学ぶことができた。

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家の設計はすでに済んでいたのだが、この講習会で学んだことから「土壁、できるじゃん」と思い、ヘススに図面の中で「支えとならない壁」を教えてもらい、そこを土壁にすることにした。家の内部の壁の約2割程度。材料となる土(できれば粘土質)、馬糞、枯れ草はありがたいことに家の周りにある。やれそうじゃない?ということで、設計図に少し修正を加える。もちろん、その2割を土壁にしても強度に問題はない。
地震のほとんどない地域に建てるので、それも可能で安心ということ。

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もともと出来ていた図面の「支えとなっていない壁(緑)」を、土壁に。


早速、クマ夫が土を練って日干しし、どれぐらいの強度になるか実験してみた。

かなり硬い。というか、硬い。


これなら大丈夫。あとは根気と体力。




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