ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第136わ「取り引き、駆け引き、奈落への道」
「ダンナが私をお腹いっぱいにしてくださるなら、ここ数日の不調も何のその、実力以上の力を発揮してあっという間に目的地です。そうすれば❝魔王の翼❞も暫くはダンナに預けたままでも構いません。剥がされたくないでしょ?そのマント。私の心配は要りませんよ。道中で襲撃者に出くわそうが一瞬で返り討ちです。更に更に!ちゅーっと麻酔を体に入れて差し上げますので今の全身の痛みともバイバイです!」
わかった。お前のものは、お前に返す。
「あの、四百ミリリットルも欲しいなんて言いません。三百五十、いえ、三百ミリリットルでいいんです!」
そして俺は……俺の苦痛を背負う。
「二百!二百ミリリットルなら如何です!?」
俺と交渉がしたいのなら俺の左目を返してからにするんだな。お前のものじゃない、俺の左目だ。それが出来ないならこの話は終わりだ。
「そ、そんな……。私の目玉なら見えないものも見えるのに……今なら好きな色を選べるのに……」
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