ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第107わ「チは致命傷のチ」
「何が『全てを捨てた』ですか?ただ能力値を❝白木武器❞の扱いに一点特化させただけでしょう!何百年前の流行だと思ってるんですか!?」
「だから古株ほど対策を怠っているとアタシは踏んだのさ!事実、アンタは今こうやって格下のアタシを相手に手こずっているじゃないか!?」
「ちッ!」
依然として白い背中は俺を守りながらの戦いを強いられている。互いに両腕が塞がっている状況だ。互いに手詰まりか?しかし白い背中の衰弱ぶりは凄まじいの一語に尽きる。力比べは不利と見たか、足技の応酬が始まった。
「オラオラオラ!仮にこの場を切り抜けられても、どのみちアンタは長くはないよ!後ろのデカイ赤ん坊を守りながら、どれだけ戦えるっていうのさ!?」
「余計なお世話……いえ、寧ろ感謝したいぐらいです!赤ちゃんになったダンナを理想の紳士に育てる愉しみが出来たというもの!ああ、見える!今から社交界の注目を浴びる未来の彼が見えるようです!」
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