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スキージャンプ「K点」過去と現在にある全く意味が違う2つの「K点」

スキージャンプにある過去と現在では違う意味の2つの「K点」について説明します。

今回の北京五輪のスキージャンプでは、男子の小林陵侑選手がノーマルヒル金メダル、ラージヒルで銀メダルの活躍で沸いています。
そんなジャンプ男子の団体戦がきょう行われます。

長野五輪で団体初の金メダルに沸いた日本のその時の映像は、今でもよくテレビで流されることもありますから、ご覧になった方も多いと思います。

そのとき実況から聞かれた「K点越えの大ジャンプ」。
実は、この「K点」という言葉の意味が、その時と今では全然異なっているのをご存じでしたか?

長野五輪の頃の「K点」はドイツ語の「Kritischer Punkt(クリティシャープンクト)」の頭文字で、「限界点」のことで、それ以上飛ぶと危険とされるポイント。

ところが2004年のルール改正で、安全に着地できる最大距離の目安、すなわち、それ以上飛ぶと危険な目安として「ヒルサイズ」が導入されました。

そして「K点」ですが、ドイツ語の「Konstruktionspunkt(コンストルクティオンプンクト)」の頭文字をとって、またまた「K点」と名付けられ、その意味はジャンプ台の設計上、無理なく飛べる距離を示すポイントのことで、「基準点」という意味になりました。


ですから、同じ「K点」という言葉ですが、全く意味が異なる「K点」になっています。
この言葉の違いを気づかずに、混同している人は少なくないでしょうね。


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