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今からやることとその開始時間を記録することがなぜ重要なのか?

だいぶ間が空きましたが、前回の続きです。

タスクシュートにおける"記録"と世間一般で考えられている"記録"とにギャップがあるんじゃないか?世間一般では日記のように何か行動を起こした後に書き残したりするものが記録と思われがちだが(あくまで僕の考えですが)、タスクシュートでは行動を起こす前に今からやることとその開始時間を書き残す事も記録で、むしろそこが重要だと僕は考えているという話でした。

ではなぜ、今からやることと開始時間を記録することが大事なのか、それは【行動を意識したい】からです。

そもそも僕は自分の時間の使い方をどうにかしたいと考えてタスクシュートを始めました。

だからその行動の開始時間や終了時間を記録することは、取った記録を振り返った時にその行動にどのくらいの時間をかけていて、どうすれば効率的に動けるかということを見るためのものだと考えていました。

もちろん、そういう側面が無いわけではないですし、時間の使い方の改善みたいなものは記録することとそれを振り返ることで出来るようになるとも思います。

ただ、それ以上に大事なことがタスクシュートを実践し続けてきたことで感じていて、それを言語化してくれたというか、そっか!こういうことだったんだ!と思わず膝を打ったのが、この本でした。

タスクシュート協会の理事、佐々木正悟さんとgoryugoさんの対談形式の作品なのですが、僕に刺さった部分を引用させてもらいます。

佐々木 記録をするということは、行動の切り替えが起こったときに無意識ではなかったということです。無意識でないということは、意識的にそれをできているという意味になるじゃないですか。切り替えを意識的にできるようにならないと、ある種の行動はいつも無意識ということになる。つまり意識的にやろうとしてもうまくできないという事態が発生する。これは仕事上、絶対プラスにはならないと思います。

ごりゅご なんとなく仕事をやって、たぶん終わった気がするみたいな。

佐々木 意識してある仕事をしようと思ってもできないということです。たとえばこれから原稿を書きたいと思ってもできない。そうなると何が起こるかというと、先送りしてしまうか集中できないかのどちらかになるんです。

ごりゅご じゃあ「今から原稿を書く」と記録してから原稿を書けば、それによって意識が切り替わる効果もあるということですか。しょうがないから記録通りになろうとするみたいな。

佐々木 まさにそういう効果こそが大事ですね。

ごりゅご それが目的ですか!

佐々木 ただ、今の言い方では意識の切り替えが後になっていましたけど、そんなことってないじゃないですか。「原稿を書く」と記録をつけるということは、その瞬間には意識の切り替えは終わっているわけです。つまり切り替えが先に起きている。この状態が理想的だと思います。

ごりゅご そうなるために記録をつけるということですか。

佐々木 そうです。記録を落とすということは、無意識に行動が切り替わっているということになるわけです。

佐々木さん、記録って何の役に立つんですか?

ごりゅご 無意識に行動していると、次にその行動をやろうとしたときにどうしたらいいかわからないというか、なんとなく気が乗らないということになりますね。

佐々木 そうです。そうなると無意識にやる気になるのを待つしかなくなるわけですよ。

ごりゅご 効率悪いですね。

佐々木 効率悪いというか、ぜんぜん自由じゃない気がします。

ごりゅご 自由じゃない。

佐々木 自分が好きなときに仕事を始められないんですから。

ごりゅご そうか。そう言われると不自由ですね。

佐々木 そういうことがいちばん問題なんだと思いますね。

ごりゅご 「自由」という表現はちょっと考えたことがなかったですけど、やろうと思ったときに仕事がやれた方がいいに決まっているし、それができるということはたしかに自由な感じがします。

佐々木 ぼくだったら無意識まかせでないと仕事が始まらないというのは、かなり拘束されている感じがしますね。自意識になったらできないということですから。自由自在に仕事に集中したいと思ったら、意識の切り替えを自分でできるようにならないといけない。

ごりゅご 記録と言っているけれども、それは意識を切り替える練習というか、切り替える行為そのものという意味があるんですね。

佐々木 そうです。まさにそれこそが記録の意味ですよね。

佐々木さん、記録って何の役に立つんですか?

まずは【意識の切り替え】。

「今からやることと開始時間を記録することで今からこれをやると意識する」。

これが出来ていないということは、先送りが発生するか集中できない状態になるという部分。

まさにこれを防ぎたいわけですよね。

そして【無意識は不自由】。

無意識で行動するのはなぜか気持ち良いと考えられがちで、やることを全て記録するなんてがんじがらめな気がすると言われますが、そもそも自分がやりたいようにやれないことの方が不自由。

なるほど、そういうことだったんだ!と。

ちなみに、少し前に公開された佐々木正悟さんのポッドキャスト、「グッドモーニングボイス」でも、今からやることとその開始時間を記録することについてお話しされていました。

このポッドキャストで佐々木さんは、今ではどんな行動であろうと始める前に記録できていると仰っていますが、僕は正直ここまでは出来ていないです。

特に難しいのは電話がかかってきたときですかねー。つい電話は出てしまう。いや、出ていいんですけどね。

前回の記事でも書きましたが、その人それぞれのタスクシュートがあって良いと思いますし、僕がその人のやり方にあれこれ言うのも変な話ですが、個人的には『今からやることとその開始時間を記録すること』はタスクシュートを実践する上でとても大事だと考えています。

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