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子宮筋腫の手術のこと(その2)

ども、か~まいんです。
病院に入ってからのことを少し書いてみますね。

【入院~手術~退院】
1.入院初日(5月12日)
 午前10:00に婦人科外来へ到着。
 しばらく待機していると、入院準備が整ったとのことで病棟へ案内されました。
 荷物の持ち込みまでは同行者も病室まで入れますが、それ以降は担当医の説明までは別行動です。
 今回、私は個室を希望。
 自分の体調の悪いときほど環境は良くしておきたいということと、ぶっちゃけ入院中に他の人に気を遣う気力がないだろうと。
 洗濯物や荷物もできるだけ少なくしたかったので、CSサービスという寝間着や消耗品が付いたセットを利用。
 自分の調子が悪いときは、お金で解決できる問題は可能な範囲で解決しちゃおうという方針でした。

 午後2時より主治医から手術前説明。この時は伴侶のMICHELも同席。
 そもそも子宮筋腫とはどういう疾患で、外性器と内性器との違いや、男性で言えば今回の手術は、竿だけ切り落とすようなもので他の臓器にはほ影響ないです。と、いった少々なまなましくもかわりやすい説明に、私よりもMICHELの方がひゅんひゅんしていた気がしますw
 開腹した時の状態にもよりますが、卵巣は必ず片方は残すという方針で、更年期障害やホルモンバランスに影響がでないよう配慮をいただけるとのことでした。
 さておき、子宮筋腫の治療法は大きく2種類。
 1)ホルモン療法
 2)外科的切除
 私の場合は腫瘍のサイズが大きく、今からホルモン療法を選択してもせいぜいカボチャ大がグレープフルーツ大になる程度であること、また、年齢的にホルモン療法による副作用の骨粗しょう症の方が将来的なリスクが高いことから、外科的切除を選択しました。
 切除の場合、内視鏡と開腹手術のどちらかになりますが、私の場合は腫瘍が大きくなりすぎていたので開腹手術一択です。
 おそらく腹部にそこそこの傷が残ると思いますが、臍から下を見せるコスプレの予定もありませんし、年齢的にもう妊娠することもないでしょうから、外科的切除の中でも開腹して単純子宮全摘出という一番「安全」で「楽」な方法になりました。

 このあたりは年齢や筋腫がどの程度身体に負荷をかけている状態なのか、いろんな判断要素があると思いますので、主治医の先生とよく相談して判断すると良いと思います。
 ただ、私が医療に関して思うのは、医師が症状を見て最適と提案する治療方針に、大きく異議がなければそれを中心に考えていくのが良いのではないかと。
 ぶっちゃけ素人がネットで検索した聞きかじりの内容より、症例をこなしている医師の判断の方が、はるかに妥当で信用に足ると思います。

 さておき、ここでの説明が終わったら、大量の同意書にサインの時間です。手術、輸血、麻酔などなど各種同意書にひたすらサイン&押印。
 結構な枚数を書いたと思います。

 ここで再びMICHELとはお別れ。
 次に会えるのは手術の前です。
 明日の手術中、MICHELは病室の個室で待機できるとのことで、コロナ禍の中、その配慮がありがたかったです。
 シャワーを使い、血栓防止のための弾性ストッキングを装着。
 薬剤師、管理栄養士、麻酔医がそれぞれにアレルギーや現在の服薬等をヒアリング。
 あとは膀胱の機能を調べる検査があり、排尿後の残尿量は6㏄とのこと。
 このあたりはいたって健康のようです。
 
夕食後に下剤と睡眠薬を服用し、21時以降は絶食。
 NS(ナースステーション)に近い部屋でしたが、薬のおかげで騒音も気にならず、ぐっすりと眠れました。


2.入院2日目(5月13日手術日)
 OP当日です。
 この日は朝7時から絶飲食。水もダメになります。
 左手に点滴の留置、バイタルチェックの後、歩いて手術室まで行きます。
 入り口で手術同意書の最終確認を行ってから入室。
 手術台に横たわってあとはまな板の鯉状態です。

 以前仕事で手術室を整備したことがあったのですが、備品や内装、特に無影灯の構造が知ってるメーカーと違うなぁ、などと考えながら可能な範囲であたりを見回しておりました。
 ええ、完全に不審者ですが、興味をおさえられないものは仕方がないじゃないですかw。
 OP室付きの看護師さんに、手術室なんて普段見ませんものね、珍しいですか?と声をかけられてふと我にかえりましたw。
 この看護師さんがとても明るくて、手術の不安軽減のためでしょうか色々やさしく話しかけてくださって、こちらも手術前だというのについつい雑談に花が咲きます。いいのか、これ。

 それじゃ始めますけど、酸素いきますね~~と、鼻の上に中空で固定された酸素マスクが鼻と口を覆います。
 じゃ、今からすこしふわっとなる麻酔を入れますね!との声で、おそらく点滴になんらかの麻酔が入ったと思います。
 身体がふわりとする、というより、軽いめまいというか、天井が上から下へ流れていく感覚。
 看護師さんに、景色が縦スクロールしてます~とお伝えすると、ほう、そんな感じになるんですね。あまり感想聴くことがないので参考になります。と明るい返事。

 次に聞こえた「麻酔をいれますね」の声のあとは完全に意識を失って、次に目がさめた時にはすっかり手術が終わっていました。

 これが噂に聞く時間をスタンドに切り取られたという奴か~~と、まだ麻酔の残る朦朧とした頭の中で最初に考えたのがこれでした。
 私が眼が覚めた場所は病室で、MICHELが安心した笑顔でこちらを覗き込んでくれていました。
 MICHELから術後の先生のお話を聞いたところによると、
  筋腫は2分割して切除、合計750g。
  出血は60㏄程度で輸血なし。
  卵巣は両方とも残置。
 とのこと。

 750gの減量(物理切除)に成功しました(違)

 さておき、卵巣は片方残れば御の字だと思っていたので、予想の範囲内でかなり良好な手術結果だったのだなぁと安心しました。

 コロナの関係もあり、MICHELとはまたここでお別れ。
 次に会えるのは退院になりますが、手術の間、待つ方も大変だったと思います。本当にありがとう。

 MICHELが帰った後、少し眠って?は痛み?で起きるというサイクルで一夜を過ごすことになります。
 激痛のような明確な痛みは感じないのですが、下腹部にあるたしかな違和感。
 傷をかばって体におかしな力が入っているのでしょうか、あきらかに傷のある場所と違う部分(Ex.みぞおちの奥)に痛みを感じたり、麻酔の影響なのか、吐き気がとまりません。

 落ち着いて頭から順番に全身を見ると、酸素は無し。点滴とそれに繋がれた痛み止め。脊椎には何もなさそうなので硬膜外麻酔は入ってない様子。
 下半身は自分の感覚が良く把握できないのですが、尿道カテーテルとふくらはぎに血栓防止用のエアマッサージのような装置(AVインパルス)が付いています。
 右腕には血圧計、パルスオキシメーターなど、バイタル系の装置。胸にも心電計がついている様子。

 どうやらなかなかに重装備のようですが、それらが立てている音や全身の倦怠感、吐きそうで吐けない吐き気に、なすすべもなく時間の経過だけを大人しく待つ状態でした。

 身体の倦怠感、どこかわからないところが漫然と痛い感覚。2時間おきの検温。1時間おきに自動で動き出す血圧計、身体を動かすと明確になる傷の痛み。その状態で眠れないまま過ごさなければいけない時間。
 せん妄ではありませんが(本人が妄想だと理解できている)病室の外が職場で、入札の書類チェックしないと……とか、突然の災害で停電して避難経路こっちであっってたっけ?とか自分の思考と現実の境界がちょっとあやふやな感じでひたすら時間が経過するのを耐える。

 こりゃ手術ってのはしんどいわ。
 正直な感想でした。
 
 ……まだもうちょっと続きます。

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