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筋トレ頻度についての話

筋トレを始めようとするとき、筋トレを行なう事は目的ではありません。

これは当然の話でありながら、意識し辛いポイントです。
筋トレを行なう時には、筋肥大や筋力増大が目的であり、筋トレは手段に過ぎません。

そのため、筋トレにかける費用や時間は短い方がお得です。
この感覚は筋トレを日課にしている人ほど忘れやすく、筋トレ以外の趣味や楽しみを持つ人にとって非常に重要なものです。

そこで今回は筋トレを行なう場合の頻度について、様々な意見がある理由や持論についてお話させていただきたいと思います。


何もしないより圧倒的にマシ

「筋トレ 頻度」で検索すると、週に2~3回行う、週に5回行なうなどの意見が画面を覆います。

これらの意見は決して間違っていませんが、正しくもありません。

多くの場合で、これらの意見の基になる論文では「週に1回行った場合」と「週に5回行った場合」などを比べています。

それは、当然数を多くこなす方が良いに決まっています。

その上で、疲労回復のスピードや成長ホルモンの分泌量に応じて週に2回の場合と週に5回の場合で差が生じないケースもあり、週に2回で十分であるというような意見があるわけです。

では月に一回の筋トレで効果がないのかをフラットな目線で考えてみましょう。
月に一回の登山を趣味として5年間登山に興じている人の足が、何のスポーツもしていない人と同じような太さ、運動機能であるなど、あり得るのでしょうか。

月に一回でも、二週間に一回でも、しないよりは圧倒的にマシであることは当然の事実です。

しかしながら多くのトレーナーはジムに通ってほしいですし、多くのジムは早期に効果を実感させて良い口コミを広めてほしいので、そんな風には言いません。

筋トレには膨大な時間がかかるという幻想を、まずは打ち破りましょう。

筋トレ頻度を上げる=一回あたりの時間を減らすor毎回の筋トレで少し楽をする

「筋トレ 頻度」と検索をして、週に2回行なう、競技者なら週に5回行うといった情報を目にしたことでブラウザをそっと閉じてきた人にお伝えしたいのは、世の中にはキツイ筋トレを高頻度で行ないたいマゾが溢れているわけではないということです。

更に言えば、筋トレの効率を最大化するうえでは週2~3回の筋トレで十分であるという研究結果も沢山出ています。

それでも高頻度で筋トレを行なう理由は大きく分けて二つです。

①一回当たりの筋トレ時間を減らす

筋トレ中級者や上級者になると、例えば肩のトレーニングでも3~4種目を取り扱うようになります。
肩全体に刺激を与えるショルダープレスのような種目の他に、サイドレイズやリアレイズ等の肩を更に細分化した部位ごとに刺激を与える種目を行なう事で、理想的な肩のフォルムを目指すわけです。
他にも、ベンチプレスのような胸を寄せる刺激を与える種目と、ダンベルフライのような胸を広げてストレッチを効かせる種目のような組み合わせもあります。

これらは必ずしも必要な訳ではありませんし、競技者によって得手不得手や向き不向きもあり、だからこそ無数の種目が存在します。

このように多数の種目をしっかりと3セットずつ、各セット間に2分のインターバルで行なうとなれば、全身のトレーニングに半日かかります。

そのためトレーニングを細分化し、部位ごとに分けて取り組むことで毎日の筋トレにかかる時間を短くするわけです。

②負荷を下げて頻度を増やし、トレーニングボリュームを保つ

筋肥大を目的として筋トレを行なう場合、ターゲットとなる筋肉に高い負荷を与えることが最も重要です。

しかしながら高重量を取り扱うと事故のリスクも増大し、ひどい筋肉痛は日常生活にも影響が出ます。

そこで負荷を少し落として筋肉痛を発生させないレベルに抑え、頻度を増やすという考え方が出てきます。

これは最近の研究でも肯定されており、結果として同じだけのトレーニングボリュームであるならば、100キロを10回挙上しようが50キロを20回挙上しようが同等程度の筋肥大効果を得ることが出来るとされています。

そのため中程度の負荷の筋トレを高頻度で行なうという考え方もあるわけです。
これは腹筋や背筋などの大きな筋群に顕著であり、スクワットや腹筋運動、懸垂などの一部種目だけは毎日行うというような競技者も存在します。

鍛えたい部位や筋トレに費やす時間なども考慮して頻度を考える

身体にとって必要だからこそ筋量は増大し、筋力が向上します。
筋トレは「私はこれくらいの負荷の運動を定期的に行なうんですよ」と身体を騙す行為であると言えます。

この様に正しく解釈した時、一週間やそこら筋トレをしなかったからといって即座に筋力が低下するわけがありません。
更に言えば、いったん身体が不必要であると判断して筋量が低下したとしても、筋トレを再開すればすぐに以前同様程度の筋肉をつける「マッスルメモリー」という機能も、人体には備わっています。

ネットに蔓延る情報に過度に反応せず、自分のペースでトレーニングに取り組みたいものですね。

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