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金融用語: 「(金融業界の)アノマリー」

今回は「(金融業界の)アノマリー」について見て行きましょう。

「(金融業界の)アノマリー」: 具体的な根拠があるわけではないものの、よく当たるといわれるマーケットにおける経験則のことを指します。

代表的なアノマリーの事例をいくつかご紹介します。

  1. 小型株効果:時価総額が小さい小型株の方が、大きい大型株よりも相対的に収益率が高くなりやすい傾向のこと。

  2. 1月効果:株式市場で1月の収益率が他の月よりも高くなりやすい現象。

  3. 4月に日本株は買われやすい:新年度で機関投資家からの買いが入ることや、年金資金の新年度の配分が4~5月にあるため。

  4. セル・イン・メイ(5月):5月はヘッジファンドなどの決算が集中するので売りが出やすくなることや、夏場は夏期休暇を取る市場参加者が多いことからマーケットが軟調になりやすいことが原因とされています。

  5. 8月の円高:8月には、米国債の償還が集中します。米国債を持っている日本の機関投資家は、戻ってきたドルを円に変える動きをするのです。

  6. 年末ラリー(12月):年末になると、クリスマス休暇を取る市場参加者が多く、売り圧力が弱まるので株高になるという現象。

これらのアノマリーは過去の経験則に基づいていますので、必ずしも毎年当たるわけではありません。ただし、これらのアノマリーを意識している投資家も多いため、株を取引する際にはこれらのアノマリーを確認することが有用です。また、これらのアノマリーは、投資戦略を考える際の参考にもなります。ただし、アノマリーを利用する際には、市場の状況を観察し、ポートフォリオのリスクを適切に管理することが重要です。

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