決めることは「自分を大切にする」こと
キャリアコンサルタントの松岡澄江です。
3月下旬に歳を一つ重ねるので、お正月よりも4月の方が新しい1年の始まり感が強いです。「今年はどんな年にしようかな?」と考えていたら、「マイペース」「のんびり」「楽しく」という言葉が浮かんできました。3年ぐらい前は「挑戦」とか「信頼」とか、前向きでイケイケな言葉が頭を占有していましたが、少し変化してきているようです。今までとは違う言葉が浮かんでいる時は、何かを心に決めている時。何を決めたのか?どう動くのか?、そしてそれが自分にどう影響するのか?を考えてみようと思います。
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やってみてから決める
自分が使った言葉の中には、潜在的に望んでいることが含まれているものです。今年の抱負の中には、「楽しく過ごしたい」「自分のペースをつくっていきたい」「落ち着いた時間を大切にしたい」と望んでいるのだなぁ~と思います。
これまでも、自分らしさを意識していろんな選択をしてきたつもりですが、元来刺激を好む傾向があるので、新しい案件や依頼も大好物で、スケジュールに多少のムリがあっても進んで取りに行ってました。人に応えたいという思いも強いので、望まれれば精一杯やってみよう!と挑戦してきたし、それが今の自分を創っているんだなぁ~と思っています。
おかげでとても楽しい経験をしたり、充実感を得たり、大変さの中にもやりがいを感じたり、学ぶこともいっぱいありました。できるかどうかわからない時は、とても不安です。不安が先に行くと動くことができなくなります。だからやってみることを優先してきました。やってみたからわかることがあり、その経験があるから何かを決めることができる。やってみたから選択するための情報を持っている。そう思っています。
根がおせっかいだし、何にでも顔を突っ込みたくなるし、知っておきたい欲求も高いので、これまでは、あれもこれもとタスクばかりが増えていきました。これまではそれでもよかったかもしれないけど、年々自分の処理能力の低下を感じています。そろそろ役割や関わり方を絞っていく必要があるし、少しペースダウンもいいかなと思い始めました。いろんなことをやってきたからこそ、ここが取捨選択のタイミングだと感じます。
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自分のために決めるということ
さて、ではどうやって取捨選択をするのか?
まずは、自分の感覚に素直になってみようと思います。
「すごくやりたいわけではないけど、収入のためにはやっておいた方が・・・」なんて思ってしまうと、仕事を依頼いただいた方にも失礼です。それに、安定収入のために我慢して働く会社員みたいなことを言っているのなら組織にいた方がいいわけで、独立している意味はないです。
せっかく独立しているのだから、好き・嫌い・楽しい・楽しくない・やりたい・やりたくないといった感情に正直になろう!と決めました。そう決めてみると・・・あれは次回はNOと言おう、自分が携わるのはここまでにしておこうと思えることもいくつか出てきます。一つ決めたことで、今後の行動が変わっていきます。
感情に正直になって決めていくなんて、そんなの当たり前だよね、と思う人もいますよね。でも私はなかなかこれができなかったので、私にとってはチャレンジです。
例えば・・・
人に気を遣いすぎるのをやめる
自分でなくてもいいことには手を出さない
気が重いことは断る 等々
大きな方向転換というよりは、小さな決め事が多いですが、これができるといい効果がありそうな予感がします。決めるということは、NOということも決めたということです。NOということの基準ができたので、気持ちはラクになるはずです。決めたことが、自分を大切にすることにつながっていると感じます。
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自分への信頼があると決めることができる
キャリア(人生)の悩みでは、何らかの選択をすることに対する不安や迷いがほとんどです。
「どうしたらいいでしょうか?」
「どっちがいいと思いますか?」
「このままでいいんでしょうか?」
キャリアコンサルタントの仕事は、本人が決定できるために支援をすることです。もちろん情報収集の方法や考える視点の提供をすることもありますが、決めるのは本人にしかできないことです。そして決めるためには、自分に対する信頼が必要です。自分を信じているかどうかが、決断に影響を与えますし、自分を信じることができると、決めることへの恐怖心が薄れてきます。
私たちは、毎日毎日、大きなことから小さなことまで何かを決めながら生きています。今日何を食べようか?何を着ようか?どんな仕事をしようか?どんな人と一緒に過ごそうか?毎日多くのことを選んで決めています。
何らかの決断をする時は、じっくり自分をみつめながら、自分がやってきたことを棚卸しして、できることや強みを自覚し、自分にとって何が大事か、ゆずれないことは何かを言葉にしていきます。そういうことが言語化されることで、自分への理解が深まって信頼につながっていきます。
自分が心地いいこと、自分がうれしいこと、自分にとって有意義なことを大事にして、自分のために決めることを習慣にしていきましょう。
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