見出し画像

動いてから考える人、考えてから動く人

キャリアコンサルタントの松岡澄江です。
3月がスタートしました。3月はとても大好きな月です。春が近づいて、花も咲き始めるし、陽射しもあたたかくなってくるし、桜の便りも届きます。
そして3月は私の誕生月。毎年、3月になるとワクワクしてなにか動き出したくなります。そんなワクワクを感じつつ、今日は行動特性について考えてみようと思います。

動くのが先、考えるのは後の人の特徴

私は、ワクワクする気持ちを大切にしています。「面白そう」「やってみたい」という気持ちが高まっている時は、行動したくてウズウズしているので、事前に考えるよりは、まずは動いてみたいタイプです。動いたからこそ得られたことや結果に対して考えながら軌道修正してまたスタートする。その繰り返しで生きています。少しせっかちな性格なので、待てないのも事実で、だいたい「まずはやってみよう!」となります。

画像1

このタイプの良いところは、機を逃さないことだと思います。これまで経験がない仕事や案件について声をかけられたとします。そんな時私は、心の中では「自分には少しハードルが高いな」「ちょっと自信がないな」と思っていても、『やってみます』と二つ返事で答えてきました。答えた後も心の中では「ホントにできるかな・・・」と少し心配していたりしますが、やると決めることで覚悟ができます。

退路を断って前に進むと決める。でもあまり視界が良くない森の中に入ったら、歩く道を自分で創らないといけないとか、やぶで足を怪我しちゃったとか、穴に落ちたとか、熊に出会ったとか・・・いろいろ思いもよらぬ出来事もあるのですが、そんなことも割と面白がることができます。だから動けるのでしょうね。

こういうタイプの良いところとしては・・・

・決断力、行動力、勇気があると思われる
・思いがけないことからの学びがあって成長が早い
・失敗も次に活かすことができる
・ストレス耐性がつく

動いてみると、頭で考えてもわからない手ごたえや実感が得られるのが、きっと楽しいのだろうと思います。


考えるのが先、動くのが後の人の特徴

もちろん世の中私のようなタイプばかりではありません。考えてしっかり準備して動くタイプの方と一緒に仕事していた時は、お互いものすごくぶつかりました。私は理詰めで来る相手に対していつもビビりながら話しかけてましたし、相手は常にふわふわしたことばっかり言っている私に対してイライラしていました。まさに水と油ですね。お互い理解し合うのにしばし時間がかかりました。

画像2

ある研修で行動特性についてみんなで考えていただいた時の事例です。

・Aさんは行動が先の営業職。
・Bさんは考えるのが先の営業職。

Aさんは、朝会社を出て今日回るエリアに到着すると、まずはビルの最上階まで行き上から順に訪問していくことを繰り返すといいます。Bさんは、朝会社で今日回るエリアにある企業をチェックし、どんな業種でどのくらいの規模のビジネスをしているかなどの情報を収集してから、案件化できそうなところを定めて出かけるそうです。どちらも優秀な営業職とのことですが、お互いの行動特性が仕事の仕方にも大きな影響を与えていることについて驚いていたのが印象的でした。

考えることが先な人は、何が起こっても対処できるだけの情報や手段をもってから行動に移るので、大きなミスは起こさないのが特徴です。

こういうタイプの良いところは・・・

・信頼できる
・用意周到なので頼りにされる
・失敗が少ない

確実で信頼感が持てる方が多いです。いざという時のドラえもんのポケットみたいに豊富な知識や手段を持っていて、職場ではとても頼りになる存在だと思います。


動くのが先な人は一呼吸分だけ考えることを、考えるのが先な人は考える範囲を決めてみる

考えてから動くか、動いてから考えるかは、その人の特性でもあるのでいい悪いの判断はできませんが、ケースバイケースで調整が必要なことはあると思います。

画像3

動くのが先の私のようなタイプは、直感で動くことが多いようです。自分の感覚を信じているその自己肯定感はステキなことなのですが、決める前にちょっとだけ一呼吸おいて考えてみることをおススメします。何か引っかかることはないか?知っておいた方がいいことはないか?等、一つの視点でもいいので考えてみます。そうすることでリスクを回避することができます。リスクが見えればより行動しやすくなりますし、大きなミスを避けることができますよね。動くのが先な人は、「ちょっとだけ考える時間(ほんの一呼吸分でもいいから)」を作ってみてください。

考えるのが先のタイプには、考えることで安心し、それが動く原動力になる方が多いです。だから考えることにはとても重要な意味があるのだと思います。そんな方に「まずは動きましょう」なんて言ったら、逆に不安になってしまいます。でも考えすぎて動けなくなってしまうことは避けたい。情報収集や思考にはキリがありません。そのため「考える範囲を決める」ことをおススメします。ここを考えたら動くと決めることで、考えることもできるし動き出すタイミングを逃すことも少なくなります。考えるのが先の人は、「何を考えたら動くのか」を自分で決めてみてください。

どっちがいいとか悪いとかではなく、自分の特性や状況に応じて少しだけ考えたり動くためのきっかけを作ってみると、また違う結果を手にすることができるかもしれませんね。


・著書紹介


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?