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迷ったときに浮かぶ!?3つの金言

人は決断をしてから、行動していることが9割

日常生活の中でも「今日のランチは、どうしよう!?」「今日の夕飯は、どうしよう!?」「この店、なんかうまそう~だなぁ!?」などと、人は行動をするたびに日々決断をしています。

買い物をするとき、食事をするとき、小さな決断かもしれませんが、判断をして行動をしていることがよくあります。

将棋の藤井竜王のように、AIのようにいろいろなロジックを巡らせて決断をする時もあれば、あっ!こっちだ!というひらめきで決断をしていることもよくあります。

同じ決断をしていることには違いないのですが、人によつてその決断をしたことによって、重さが全く違うのです。

それが家や車などを購入するとき、転職をするとき、どういう決断をするかで迷ってしまうこともよくあります。

ロジックで考えて感情を後付けする決断と、感情からロジックを後付けする決断でも、自分で判断をしたのですから、納得がいかないことはありません。

人間として正しいかという判断基準

京セラの創業者である稲盛和夫の言葉です。
稲盛和夫さんの関連著書を読みふけっていくと、実にシンプルな判断基準として、「人間として正しいか」どうかで、判断してきたそうです。

ここから学んだことは、「迷ったときに1人の人間として正しいか」どうかということを難しい判断をするときに考えるようになりました。

20代で人材紹介会社の営業やアドバイザーをしていた時に、会社からの目標売上、行動指針の数字などを達成するために、その人の将来がかかっているにもかかわらず、数字のためにクロージングをしていたこともよくありました。

人事に転身をして、自己応募してくれた人に対して、無理やりクロージングをすることをやめました。
それは、稲盛和夫さんの判断基準でもあった、「その人にとって正しいか」どうかをしっかり見極めてから、クロージングをするようになりました。

自分の数字を確立するために、望んでいない転職をさせることは、後のトラブルになり、さらに疲弊することがわかっていたからです。

理不尽と不条理の条件で転職をさせるぐらいであれば、本当に納得できる転職をしてほしいという気持ちが強くなってきました。

それはなぜかというと、まだまだ20代で社会人として駆け出しのころに、苦い思い出があったからです。

新店舗、新支店を出すために採用を増強していた時に、転職をしたいという気持ちをうまく使って、家族をバラバラにしてしまいそうになった経験があった。

応募者は契約社員から正社員になりたいと強い思いのあった人だった。
ご結婚をされて、家族が増えるということもあり、安定した仕事に就きたいと考えていた人でした。

書類選考、面接を通過して、お互いにいい印象だったのですが、オファーレターを見てびっくりしました。

その人は地元で働きたいという気持ちがあり、採用企業側も地元優先で採用を検討してくれていた。
しかし、新支店をオープンさせるためにそこへ増員をしたいということになった。

その人の自宅からは車で2時間かかる距離にあるところであり、交通費や事故の保険などを考えると、引っ越しをしてもらうことが条件だった。

新婚早々に単身赴任で引っ越し代金も自己負担というオファーレターが届いた。

この時に数字の達成が近かったこともあり、上司はクロージングをするように示唆しましたが、「望んでいないかもしれないのに、人間として正しい判断ができるだろうか!?」と考えてしまいました。

「あなたの大切にしているものはなんですか?」

心の地雷ともいえるのが、相手の意思を尊重せずにいること。
相手が一番大切なものに寄り添う決断ができる材料について、ちゃんと聞いておいたから、危機を回避することができた。

そのひとにとって一番大切なものは家族だった。
家族のために契約社員から正社員になって、安心して働きたいという気持ちを思い出すことができた。

キャリアカウンセリングの時に、家族と一緒に過ごしたい、子供の成長もみたいという気持ちが強かった。
ご自身が幼い時にご両親が離婚をされて、寂しい思いをしてきたし、自分が味わった体験を子供にはさせたくないから、ワークライフバランスの取れる会社で働きたいという気持ちが強かった。

その言葉を思い出した私は、上司が電話の会話を聞いているにもかかわらず、「カウンセリングの時に、家族を大切にしたい。自分と同じ思いをさせたくないっていいましたよね。このオファーを受けてしまうと、お子さんの成長を見る機会が減るかもしれません。」といってしまった。

会話を聞いていた上司は、ホワイトボードに「何を言っているんだよ!
!クロージングしろよ!」って書いて、私に見えるように出してきた。

周りにいた同僚や他の課の全員からの視線が痛かった。
「奥様にどうやって説明をして説得をするのかをよく考えてください。」といって電話を切った。

そうすると、上司から「お前は何をかんがえているんだよ!もう一押しすればオファーレターにサインしてもらえたんだぞ!」と怒鳴られたが、「数字を追うことはもちろんですが、不幸になる転職になるリスク、返金のリスク、出禁のリスクを考えるなら、これが正解です。」と言い返した。

「達成できるかできないかの問題ではありません!不幸な転職をさせないことが我々の役割ではないでしょうか?」というと、事業部長から、「言っていることは正しいよ!お前がそう言い切るなら、その応募者のためになっているからいいんじゃない。」といってくれたので、直属の上司は怒りを鎮めるのに必死だった。

迷ったときはやめよう

迷ったときの決断は難しいものがある。
どちらにしても結果が悪いほうに出てしまったら、なぜあの時に判断してしまったんだろうという後悔が残るからである。

後日、応募者から電話が入った。
「奥さんと話をしてみました。引っ越しを伴うのであれば、今回は辞退します。家族を大切にしたいという気持ちを汲んでくれた人は初めてでした。たいていの場合、このチャンスを逃したら次はいつくるかわかりませんといわれていたのに、あえてあなたは考える余地をくれた。」といった。

「自分があなたの立場なら、どうするかを考えて動いているうちに、大切にしている家族との時間などについて考えるようになったんですよ。無理やり転職をさせることが、人材紹介会社の役割ではなく、現職と比べていい選択しを提供できるかどうかだとおもったのでいっちゃいました。」と答えた。

「本当にありがとうございます!もう一度転職活動をしてみて、自分も家族も納得できる場所を探します!また、情報があったらいつでもおしえてくださいね。」といってくれたのが印象的だった。
迷ったときはやめたほうがいいというのはこの時以来ずっと続いている。

人材紹介会社の営業を辞めて、人事になった時も一緒にお祝いをしてくれた人でもあり、本当に長い付き合いになっている人でもある。

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