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ちくしょう〜!転職だ〜っ!ってなった時に冷静になって考えてほしい3つのポイント

「この会社でやりきったと言えますか?」

これは私が面接官をしている時に必ず聞く質問です。
この会社で完全燃焼をしたと言い切れますか?とか、この会社でやりきったと言えますかと、流れを見て聞くことにしている。

なぜ、こんな質問をするようになったでしょうか。
それは以前のクライアントの社長さんからいわれた言葉がキッカケだったんです。

「君は転職をして今の会社に入ったわけだよね。前の会社でやりきったということがあったかな?」という一言でした。

当時は支店長の肩書があったからかもしれませんが、クライアントの社長さんからふっといわれた時に、答えがすぐには見つかりませんでした。

しばらくの沈黙が続いた後、社長さんが重い空気を一変させた。
「転職する人って2通りだと思うんだ。
ひとつはこの会社でやることがなくなったぐらい経験を積んでいて、自信を持っている人。
もうひとつは、人間関係、お金、労働環境が嫌になって、逃げ出すような転職をする人。
君は後者かもしれないね。でも、すぐに考え方を改めればいいから。若いからやり直しはきくぞ。」

その時は何もいえず、苦笑いをして誤魔化していたのを今でも覚えている。
その社長さんが言いたかったことは何かと自問自答をしながら、
オフィスに戻っていったことを思い出す。

後日、訪問をした際に秘書の人が教えてくれた。
「社長は意地悪をしたわけではありませんよ。あなたの覚悟を見たかっただけです。人材エージェントとしての素質を見抜くために、いった一言なんです。」
それを聞いて、モヤモヤとしたものが一気晴れたのは言うまでもない。

人材エージェントとはビジネスとしての一面があり、もう1つは企業と一緒になって採用活動を成功させる目的がある。
最近では拝金主義になっているため、後者の目的を忘れているエージェントが多い。

KPIという名の行動指針を達成するために、面談に呼び込んだりすることもあるし、釣り案件と言われるような実在しない案件を求人広告として出すエージェントもある。
ごく一部のエージェントは、tripleWinになるように、相互補完関係に持ち込んでいる。

私はキャリアカウンセリング、面接の際に必ずきく質問として定着したのも、この社長との出会いがあったからである。
もし、ちゃんと答えられないのであれば、転職をしないほうがいいよ。
心技体が揃っていないから、転職をしても失敗をする確率が高いといって、
転職活動をやめさせることもあった。

それぐらいになるまで全力投球をして仕事をしてきたこと、
実績があることをしっかりと分かるようになるまでは、
転職をしないほうがいいと思う。

25歳、28歳のターニングポイントがある

もしあなたが現役で大卒で卒業と同時に就職をしていたとしましょう。
最初の壁が3ヶ月後の配属が決まった時。
仕事を覚えるのに必死になり、先輩からいわれることや
上司からのアドバイス通りに仕事を覚えていく時期である。

次の壁が25歳の時に出てくる。
入社3年目となり一通り仕事を覚えて、少し余裕が出てくる頃。
このままこの会社で上を目指すのか、転職をするのかということを考える。

その次に出てくるのが28歳の時に出てくる壁である。
仕事を一通り覚えて、部下を持つ用意なる頃である。
このまま仕事を続けていいのか、キャリアチェンジをしたらいいのか、
本当にやりたいことは何なのかという時期である。

この3つの壁は誰もが一度は通る壁なので、気にしないでほしい。
決して不安を煽るものではなく、迷うのが普通だからと言いたい。
そういう時に自分のことを委ねることが出来る人がいるといいだろう。

自分が考えていることをぶちまけて、洗いざらいいうことができる存在の人。
メンターであったり、個人コーチになってくれる人がいるといいだろう。
いないのであれば、社内行事に参加をして他部署の同期や上司などを見つけてもいいだろう。

何でもやるという覚悟

キャリアについて考えることは悪いことでありません。
一番悪いのは「この仕事をしていていいのか」と思いながら、仕事をすることです。
そういう雑念を取っ払って、仕事に対して全力投球をしていかないといけません。

人はやったことがないことに対して不安を抱いたりします。
また経験がないことに対しても適性がある、ないと判断をすることができません。
目の前にある仕事に全力投球をすることによって、社内での評価が上がっていくことになり、
社内での信頼預金というのができます。

ある程度の信頼預金が貯まると、一つ上のステージの仕事をさせてくれます。
より責任を持った仕事や決済権をもってやる仕事が回ってくるのです。
また、成長が著しいと他部署への異動なども呼びこむことができる。

私は常々いっている言葉があります。
20代のうちにいろいろなことを経験できるようになることが一番成長する。
失敗してもいいじゃないか、何でもやってみるという覚悟があれば、どんな仕事でもチャレンジをすることができる。

3ヶ月やってみて合わないと思ったら、人事や上司に相談をして、社内異動をしてもらうように働きかければいい。
20代の経験が30代になって必ず役に立つことがありますから。

私も20代のうちに管理職をさせてもたらったり、支店長として経営管理をやらせてもらったりしたことが、今になっても役に立つスキルとして自信を持っていえます。

もし、転職をしたいと考えているけど、今の会社でやりきったという自信がないのであれば、今の会社でいろいろな環境へチャレンジすることをオススメします。

いろいろな仕事を経験して選択肢を増やせ

自分が今までに経験をしたことがない仕事に対しては、「失敗したらどうしよう」「責任は負いたくない」などとネガティブに考えることが多いと思います。

しかし、チャレンジをすることによって経験値を積むことができるのと、
レベルアップができることになることを忘れてはいけない。
やってみないとわからない、経験してみないとわからないからである。
権力と肩書を手に入れた途端に手のひらを返したように態度が変わる人もいる。

自分の身の丈より少し上にある仕事をすることによって、新しい一面を見つけることができるチャンスが広がっている。
もしかしたら、天職にありつけるチャンスがあるかもしれません。

その経験は後々活かせるスキルへと変化をしていき、自信をもつことができるでしょう。
このチャンスを逃してほしくないのです。

最近では「失敗するのが怖いのでいやです」とか、「私にはまだまだむりですから」といって、せっかくのチャンスを逃している人も多くいます。

社会とは公平にチャンスが回ってくることはなく、チャンスを逃すと、次はいつ来るかわかりません。
なので、来たチャンスはのがしてほしくないのです。

自分自身のキャリアやスキルを身につけたいのであれば、ドンドンいろんなことにチャレンジしてほしい。
そうすることで選択肢が増えて、転職しても通用する人材になれるでしょう。

最後にもう一度だけいいます。
「あなたは今の会社でやりきったといいきれますか?」
安易に自分に向いていない仕事だからといって転職を選択するのはよくありません。

一度でも逃げてしまったら、ずっと逃げぐせがついてしまうからです。
逃げぐせがついてしまうとジョブホッパーになる可能性があるからです。
ジョブホッパーになると市場価値が底値になりますから、転職も不利になります。

今ある環境で精一杯、全力投球をして仕事に取り組んでみましょう。
それでこの会社ではもうやることがないというぐらいになった時に、転職という選択肢を選んだとしても遅くはありませんから。


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