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エージェントの質が落ちた日

エージェントの質が落ちている

2月、6月、9月、11月になるとよくある話が、「翌月いっぱいで担当を外れる事になりましたので、後任を連れてご挨拶にいきます」という連絡である。
人事異動前、ボーナス支給月の前後に引き継ぎが発生することも多く、担当者の入れ替わりを迎える時期になった。

前任者と後任者が一緒になって挨拶回りがこれから始まる。
そうすると必ず起こるのが質の低下という問題である。
前任者とは数字を見て、推薦率を上げてもらうためにはどうしたらいいのかという知恵を絞ったり、求人票の書き方について一緒に考えたり、キャリアアドバイザーや他の営業にどういう風に説明をすれば推薦を上げてもらうのかなど、細かく打ち合わせをしていた。

後任は電話連絡をしてもでない、折返しの連絡もない、メールも数日立ってからの返信となり、あからさまに自分の企業ではないから、手を抜く営業もちらほら見かけるようになりました。

マネージャー同行で営業担当を呼び出したとしても、一向に変わらなければ担当を変えてくれと言わざる負えない状況になることもしばしば。
ここからエージェントの質が下がっていることに気づきました。

人事に対してそういう態度なら、候補者に対しても同じだ!

1ヶ月に東京都だけで100社が新規参入をしている企業。
それと同じぐらいの人材会社が廃業したり、休眠企業になったりしています。

スタートアップの企業の場合によくあるのが、数字を追うこと=応募者は金になる木にしか見ていない企業が多いということ。
紹介手数料は100%の粗利ベースになるため、収益性が高いというのが特徴ですが、0or100のマインド・ゲームをしている。

私もエージェント時代に経験をしているから言えることですが、売上至上主義になっている会社が多いという現実があります。
会社を維持していくためには投資も必要だという考え方にはならず、すぐに数字を追っていくエージェントがほとんどです。

売上目標金額は給与額の3倍に設定をされるケースが多くあります。
これは商売の鉄則の利益3割というところから来ている説や他の説もあります。

例えば30万円の給与としたら、月100万円を売り上げなければなりません。
100万円の売上を上げるには、年収350万円以上で1名を入社をさせることになります。

スカウト、面談、推薦、面接、内定承諾までを考えると1ヶ月から2ヶ月はかかりますし、現職中であれば退職するまでに更に1ヶ月。
転職先へ入社するまで出会いから3ヶ月は必要になります。

すぐに売上を立てたいのであれば、離職中の人に集中をしてスカウトをかけて、面談、推薦、面接、内定承諾までのタイムラグを短くしていきます。

ここで面談時に質問をしてほしいことが1つあります。
あなたはなぜこの案件を私に推薦をしたのですか?

たいていのアドバイザーは予想外の質問で「スキル面が合致しているので…」「ご経験を伺ってこの会社の社風にあうとおもったので」などと抽象的な質問をしてきたら、更に深掘りをしてみましょう。

「どういうスキル面が合致していると思われたのですか?」とか、「社風に合うと思ったのはなぜですか?」と、なぜ?なぜ?なぜ?を繰り返して質問をしてみてください。

ここが寄り添ってくれるエージェントなのか、拝金主義のエージェントなのかが分かれる質問になります。

エージェント=案件を紹介してくれる、あなたの代理人というイメージがありますが、数字のために型にはめてしまうかも知れない危険性があるのであれば、質問攻撃をして見てください。

寄り添ってくれるエージェントについてはきちんとロジックを立てて、仮説思考で話をしてくれますので、空中戦になることはありませんし、具体的ですごくわかりやすい人が多くいます。

エージェントの質が落ちている原因とは!?

業界全体として未経験者歓迎の案件が多く、正社員ではなく契約社員や業務委託で仕事をしている人も多くいます。

トップクラスの営業さんやアドバイザー、キャリアコンサルタントにめぐりあうことができれば、内定をもらったあとえげつないクロージングはしてきません。

内定をもらったあとに豹変をするエージェントが多いのは未経験者の人がほとんどです。
目標数字を追うことは間違いないのですが、売れない営業ほどクロージングが必死になりすぎて逃げられることが多くあります。

なぜなら、彼らは心に余裕がないために1本1本が勝負になるのですが、人の気持ちを後押しするというスタンスが見えずに、自分の数字のために必死になっているため、どうしてもピンぼけをしてしまいます。

エージェントにもよりますが、内定を承諾するまで立ち代わり入れ替わりしながらクロージングをする会社もあるので注意が必要ですし、内定が出たあと電話とメールがむちゃくちゃ多くなるのは間違いありません。

こういうエージェントがいるから、寄り添って背中を押す、寄り添って活躍をしてもらうために頑張っているエージェントに対しても悪影響を及ぼしているのは問題です。

営利団体ですから割り切ることも必要ですし、1つのエージェントだけでは頼りないため、最低3つのエージェントに常に相談できるような体制をとっておくことが必要になります。

数をこなして絞っていくしか方法はありません

いいエージェントの見分け方を教えてくださいという相談者もいましたが、人それぞれ感覚がちがうのと、相性というのがあるので、数をこなさないとわからないというのが現状です。

来社方式しか認めていない会社もありますし、WEB会議システムをうまく利用して面談するところもありますし、電話面談で面接確定後にお会いする会社など対応についても企業毎によって違います。

また、転職サイトのランキングを見て、ご指名をした上で面談を受けるというのも1つの方法です。
ただし、これはリスクを伴います。
アカウント数が増えると、広告料金が高くなるため、イケメンや美女で評価の高い人を前面にだして、スカウトメールや面談は別人というケースもあります。

正直言うとエージェントの質が落ちているのは未経験者がヒアリングをしたり、コミュニケーションのズレが生じるようなヒアリングをされる企業が増えている。
研修をしているわけではなく、完全にOJTで見極めをクリアすれば一本立ちをすることになるので、完全に自己流になっている人が多い。

よくあるのが、転職サイトにのっている質問や形式的なことを聞いていれば問題ないというアドバイザーが増えているのは事実です。
何が得意で何が不得意なのか、どういう点で推薦できるのかという仮説を立てておらず、ヒアリング内容が浅いと大丈夫か?と不信感を与えてしまっています。

そういうエージェントについてはドンドン切り捨ててしまってもいいでしょう。
転職は自分が幸せになるため、チャレンジをするための投資ですから、少しでも不安がある人に転職の手伝いをしてもらうのはリスクが大きい。

寄り添ってくれるエージェントであれば、とことん付き合ってください。
いろいろたことで相談相手になってくれる人もいますし、長くお付き合いができる可能性がありますので、次回転職をする際に真っ先に連絡をとってみてください。



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