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交渉は心理戦になる4つの理由

営業経験者の人なら誰もが苦しんでしまうのが、会社からの売上目標(ノルマ)ですね。
月末のこの時期になると、いたるところで怒鳴り声が響いたり、マネージャーが喝を入れる。

見ている景色が違うから、話がかみあわない!?

経営者、決済者、マネージャー、担当者では見ている景色が違います。
経営者は中長期的に考えながら、直近の行動を修正していく。
決済者も中長期的に考えながら、行動を修正していく。
マネージャーは目標数値をクリアしないと悪人扱いされると思うので、プレーヤーを怒鳴りまくる。
八つ当たりに近いものを毎日言わなければならない。
担当者は会社からの目標数値が高いから達成できるわけないよ。
言いたいことはわかるけど、俺らの苦労も知らないんだから、何を言われても右から左へ受け流す。

心に余裕がある営業と心に余裕がない営業では、お客様に対してもわかりやすい対応をする。
心に余裕がある営業は、丁寧に話を聞きながら、pointを押さえていく。
そしてタイミングを見て、クロージングをしていく。
心に余裕がない営業は、相手のことを考えずに一方的に話をして、なんとしても買ってもらおうと必死。
お客様も信頼関係がない人からいきなり売り込みをされてしまったら、買うことはないだろう。

目標数値を意識して行動をしていない!

目標数値は会社を維持、発展をさせていくために必要な数値であり、評価の数値にも変わるものである。
ボーナス対象になるので毎月達成をしていれば、自然と評価も高くなる。
達成月が過半数を超えていても、やや評価が高くなる。
達成月が負け越しになれば、やや評価が低くなるように人事評価ができている。
その後に相対評価をするため、多少前後することが多い。

プロスポーツの世界であれば、結果が残せない=来季の契約はない=戦力外になる。
でも、日本企業の場合は余程のことがない限り、解雇にすることはない。
少し前に有名になった追い出し部屋に追い込まれていくか、冷や飯を食わされるかのどちらかで、自然に退職してもらうように企業が仕向けることもあるでしょう。
解雇には明確な理由が必要になりますし、曖昧なことをして労基署に駆け込まれれば、企業ブランドに傷がついてしまう。

営業パーソンで常に好成績を収めている人の思考は、プロ思考と言っても過言ではありません。
いろいろな売れる営業にインタビューをしてみて、わかったことがあります。
彼らの中で目標数値の120%〜150%に設定をしており、1週間でどれ位、1日でどれ位の売上が必要と割り出す。
その金額から、アポ獲得率、歩留まり率などを計算していくと、日々の行動量が明らかになる。
それを実行するにはどうしたらいいのかをしっかりと考えている。

例えば、30万円の売上を毎日上げるとしたら、1週間で150万円分の商圏を探すことになる。
アポ率30%であれば、10人を電話で捕まえなければならない。
歩留まり率が50%とすると、1.5人残ることになる。
クロージング率が80%1人になる。
30万円の商材が売れれば、この計算で間に合う形になる。
これの繰り返しをしている。

余裕がない、売り込んでしまって失敗をする!

特に月の半ばを過ぎると、フットワークが重くなる営業が多くなる。
外回りをしていると、スタバで資料を作ったりする人が増えている。
ノマドではなく、スーツを着て膨大な資料を出してパソコンに整理している。
しかも午後になればそういう人たちが電源のある席を占領していることもあります。
お客様のところに行っているのではなく、お気に入りの場所でサボタージュをしている。

会社資料を公の場所で編集をするということは、機密情報漏洩にもつながってしまう。
ましてやどこにライバル企業の人がいたりして、資料を覗き見られてしまうおそれもありますから。
そんなことをしている時間があるのであれば、顔なじみの企業へ顔をだして、お茶を飲んで話をしていたほうがよりマシである。

お客様先にいっても余裕がないから、自分が言いたいことをしゃべりまくってしまう。いい迷惑である。
日本人は売り込まれることが嫌いですから、間合い、勝負どころを見誤ると商談がご破算になることもあります。
お客様先ではポーカーフェイスで、弱みを見せないようにしていかないといけません。

営業は心理戦であり、相手の立場に立って考える

数字の組み立て方がデータにもとづいて行動をしていないから、月末になって焦ってしまう。
傾聴姿勢、賞賛力、問題解決能力、提案力が総合的に合致すると、コミュニケーションもうまく取れる。
よくあるのが、月末になると知り合いの営業さんから「広告を1つ出してもらえませんか。これで目標数値が達成できるんです。」という人がいた。
こういう人はいま少なくなったとはいえ、未だに存在している。
完全に自分のことしか考えていない人である。
自然にこういう人からは距離をおいてしまうのが人間の心理である。
数回月末に入稿をしたことをきっかけに、そんなことを毎月毎月言われたら大変ですよね。

相手の立場に立って、しっかりと提案して、他社との差別化ができれば、自然に依頼をする形になるでしょう。
ポーカーフェイスで弱みを見せないようにして、余裕をもってお客様のことを考えないといけない。
営業成績が上がらないときこそ、基本に立ち返って、テレアポ、飛び込みをしていくぐらいの勇気がないといけない。
それだけ精神的にも肉体的にもタフで、きちんと数値目標を立てて、データに基づいた行動をするようにしてみましょう。

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