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エージェント業界が抱えている危機とは!?

転職の際に選択肢として入ってくるのがエージェントの存在です。インターネットが普及をしてSNSが普及しているのにもかかわらず、いまだにアナログの世界です。

最初にお断りをしておきますが、エージェントとは営利団体です。ですので皆さんのキャリアについてはどうでもいいんです。入社してもらって3〜6ヶ月で辞めなければいい。売上が上がり会社に貢献できるからです。詳しくはこちらで確認をしてください。

大手企業のエージェントは分業制が進んでいるため、営業側(RA…リクルーティングアドバイザー)と候補者側(コーディネーターまたは、キャリアアドバイザー)に別れます。長年人材ビジネス業界にいる人であれば国家資格のキャリアコンサルタントもいらっしゃいます。

中小規模のエージェントについては、営業側、候補者側を1人で担当をしている人が多くいらっしゃいます。

メリットとデメリットが存在!

いろいろな口コミサイトで賛否両論が書き込まれていますが、個人的な感想であり、真相は闇の中ですからあまり気にしないほうがいいですね。百聞は一見にしかずといいますが、情報が多すぎるからこそ、自分の目で確かめてほしいものです。

大手のメリットとしては次の3つです。

1:求人数が多い
2:大手企業、優良企業が多い
3:信頼と信用がある=倒産しにくい財務体制

大手のデメリットとしては次の3つです。

1:RAとCAとの間で情報共有ができていない。
2:求人票の企業について質問しても具体的な答えが返ってこない。
3:若手社員が多くいるので、信用できないこともあります。

大手企業の場合は人数もいますし、ローラ作戦で開拓をしていることもあり、有名企業の案件を多く取り扱っているのが特徴です。その他にも銀行系の人材会社も存在していますので、親会社の紹介事業というのもやっているところが多くあります。

信用と信頼があるので、大手企業からの依頼が実際に多い。人事として最初に声をかけるところはたいていRさん、Pさん(旧アイ)、Aさんの3社とランキングベスト20に入っている常連の会社についてはどの会社の人事もまっさきに連絡を入れます。

デメリットとしてはRAとCAが分業制のため、細かいところまで情報共有がされていないケースが多くあります。チーム構成、上司の特徴など知りたい情報があまり共有をされておらず、CAは案件に応募をさせるためのKPIに注力をしていることもあります。

また、若手社員が対応に当たる時は不安が大きくなる人もいます。理由としてはインタビュー力がなく、大丈夫かな!?と思ってしまうこともしばしばあります。質問に対しても明確な回答が返ってくることがなかったり、的はずれな案件を紹介することもあります。信頼関係が面談でできないこともザラにあります。

中小規模のエージェントのメリット

1:営業も面談も1人で行っているところ
2:発注側との信頼関係が分厚いこと
3:会社の内情について詳しい

中小規模のエージェントのデメリット

1:求人案件数がすくない
2:緊急時連絡がつきにくい
3:シニアコンサルタントの場合は価値観や意見を押し付けることが多い

元社員が紹介するケースもザラにあります。そのため、社内事情や人の特徴などについては異常に詳しい人もいます。また、週に1回持参をして人事担当者との打ち合わせをするエージェントもいます。メールだけ、電話だけの関係ではなく、アナログ的にアポを入れながら書類選考をその場でしてもらうツワモノエージェントも存在します。

しかしデメリットは案件の数が少ないため、次々に案件の紹介をしてもらうことができないリスクはあります。1人で営業と面談をこなしていると、なかなか新規開拓というよりかは既存顧客を深耕するケースが多くあります。

ニッチな企業であったり、ベンチャー企業の勢いのある会社など、大手エージェントにはない求人を持っていることが多くあります。

エージェントの質が落ちている!?

私が人材ビジネスの世界に飛び込んだ2000年初頭と現在を比べてみるとかなりエージェントの質が落ちていると感じています。それは時代背景もありますが、プロと呼べる人が少なくなってしまったことの危機感を感じています。

会社が維持するのに必要な営業予算から個人数値が毎月振り分けられるわけですが、達成をしなくてもいい、KPIを超えていればいいという考え方がはびこり始めていることに危機感を感じています。

何度もトップ営業の表彰されている伝説のリクルート営業の方からいろいろお話を聞いていた20代の頃ですが、「会社で目標数値を与えられてもやる気がでないのよ。会社がこれだけ売り上げてっていう目標でしょ。これをクリアするために知恵を絞ってもいいことないんだよね。」という話をされていました。

これをマラソンで例えると目標ゴール設定が他人に決められており、それをクリアするのは素人にとっては難しいことだからです。なぜなら、大会のよってその数値が変化をするということになるからです。交通事情の関係で足切りタイムが設定されており、その時間内に走りきらなければ途中棄権扱いと一緒なんです。

「あのね、目標数値をクリアするためには150%以上の数値を自分で設定するのね。そうすると月末になるに連れて達成できるから不思議。」と目をキラキラさせておっしゃっていたことを思い出しました。

達成をすることで快楽を得ることができ、会社からも認められたというのが本音でしょうか。人材ビジネスで目標数値の150%を設定するためにはどういう考え方になるのでしょうか。

まずは来社面談率をあげなければなりません。最近ではエージェントが応募者をコントロールできていないことが多くあります。来社面談率をあげていく必要があります。そこでスカウトメール、SNSなどを駆使して集められるかどうかがポイントになりますが、9割のエージェントはスカウトメールと広告媒体、ホームページからの流入を待つというイメージです。

SNSで発信をしていくことで弱いつながりを使うということをあまりしません。なぜなら、そういう時間は無駄。忙しいからできないということでやろうとしないからです。イベントをやったり、セミナーをやったりすることも必要ですが、採算が合わないからダメという人事もいます。

やり方の知恵を絞らずにできませんという白旗を上げるエージェントは採用活動をしていても、的はずれなスカウトメールを送ってきたりします。できない理由を並べる評論家であれるから、エージェント業界に危機感を感じています。

もう1つが業界全体が未経験者の採用をしていることが多く、人事未経験者、営業未経験者で構成されていることも多くあります。未経験者でもできる仕事ではないということを理解していません。面談にいくとわかることですが、出てくる面談者によってはマウンティングをしてきたり、自分の価値観を押し付けてくる人もいます。

初見でそういうことがあると、この会社ではお世話になりたくないというのが本音でしょう。サービス業の心得のない人がフロントに立ったり、業務をすることはインターネットの掲示板で炎上をするきっかけを作ることになり、自社のブランディングに傷をつけていることを理解していない人が多いのが現状ですね。

短期的な戦略なのか、中長期的な戦略なのかで印象が変わる

人材業界が長い人は次の3つのことを無意識に実践をしています。
1:無理な転職をススメない
2:その人の性格的長所や短所をわかっているから、クロージングをしない
3:相談には乗るけれど、価値観や先入観を与えないようにしている

エージェントは採用してもらって、入社してもらって6ヶ月在籍をしてくれればペナルティーなしに売上がキープできるということです。目先の利益を追求する時に無理矢理内定をもらった会社へ転職をさせることをするエージェントが増えています。内定者の事情も知らずに無理矢理転職にカジを切らせる人も多くなっています。

これは短期的な視点に基づき、自分の数字を上げることに必死になっていることが伺えます。コミュニケーションでいうと縦の関係で従うか抗うかの2択になっているものです。しかし、エージェントの絶滅危惧種的なホワイトエージェントは、無理に転職をさせません。腑に落ちないところがあればとことん相談しますし、企業への働きかけもしてくれるので、クロージングを行わず、納得いくまで話し合いましょうというスタンスになります。

売れない営業の場合がん詰めのトークを展開してきます。会社によって違いますが、電話の内容を上司が確認しながら、カンペを出してクロージングをしている会社もあります。個人の数字はチームの数字ですから、売上が上がるのと、ゼロになるのでは雲泥の差があり、それが後々大きな打撃になるからです。

昔の話ですが、イヤフォンマイクを固定電話に繋いでレコーダーに録音をしながら、クロージングをする会社も実在していましたから。今はこれをやってしまうと断りのないままに録音をしてしまうと、問題になるのでできないことがありますが、今でも残っていてもおかしくありません。

こういうエージェント会社の場合は、目の前の数字をどうするのかということで動いているため、キャリアに寄り添うことなどはありません。そこからエージェントを使う選択肢が減りつつあり、転職をしたいけどモヤモヤしている人が多くなっているのは事実です。

中長期的な対応をしてくれるエージェントを見つけることも必要ですが、それ以上にエージェントではない第三者へ相談をするケースも増えています。新しいサービスも発展していくことになるかもしれません。


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