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ファンベースの採用を成功させる3つのポイント

時代と共に変化をしている採用手法

ブラック企業と言われないためには、連絡する時間帯や面接官のレベルなどについてお話をしてきました。

採用手法についても時代とともに変わって来ていることに気づかないと、これからの採用活動はうまくいかない。

母集団形成をして、採用目標人数にするため、オワハラなどグレーゾーンでギリギリの採用活動をしている三流の採用担当者も多くいる。

中長期的に考えていくとブラック企業というレッテルを貼られてしまうと致命傷になりかねない。

大手企業であればそういうウワサがあったとしても、会社ブランドで人が集まることになる。

中小企業やベンチャー企業ではウワサがたつと、炎上してしまうこともある。

そのリスクについても人事が経営層や面接担当官への教育指導ができていないというのが現状。

ビジネスパーソンの社会の宿命でもあるが、上が白といったら、回れ右で白というという悪しき習慣である。

そういう会社は万年2流だということにきづいていない。

こういう会社の特徴として、自分の会社が一番。自分の会社の給与水準が高いなどと自慢をしている。

業界全体で比べたら全く違うのに、社長がそう言うからそう思い込んでいる人が多い。

こういう採用担当者は前回お話をした事を平気でしてしまいます。

自分のルールを押し付けることでマウンティングをしたいのであれば、人は集まりません。

では、これからの採用活動で一流の採用方法とはどこが違うのでしょうか。

その1:面接官が会社の看板を背負っている

一流の面接官は、自分の役割に関して「高い目線」を有している。

まず自分が「その会社の看板」を背負って学生に接していることに責任感を感じており、自分の言動一つひとつが「自分の会社のブランド」を作り上げていることにも責任を感じている。

また一流の面接官は「自社にとって必要な人材像」も理解しているのだ。

彼らは「学歴」ではなく「本当に自社をよくするために必要な人物像」を理解しており、そのような人材かどうかを見抜くうえで戦略的に重要な質問を、見事に面接に織り交ぜている。

はたして自分が投げかける質問が、その学生の実力を引き出し、会社とのフィットを見るうえで本当に最善の質問なのか、きちんと考えて会話を組み立てているのである。

これは面接官の力量もあるけれど、人事が主体的に動いているケースも多くある。

よくある内定辞退の理由が「会社説明会で聞いた話と面接官の話が違う」というケースがあります。

この場合はそれぞれの動き、考えから話をしてしまっていることがあるので、できるだけきちんとした方針やターゲットに合わせた話をするようにするなど、事前に戦略を練っておいて伝えているケースが多くいます。

その2:就職活動生を1人の人として扱う

私が出会った一流の面接官は、「雇うこと」に必死なのではなく、その学生の人生にとって「本当に意味のある選択」になるのかどうかを真剣に考えてくれていた。

質問の一つひとつも、学生が「人生を考える」うえで、また「自分を知る」うえで重要な気づきを与えるものであり、出迎えるときから送り出すまで、敬意に満ちあふれていたものである。

一流の面接官は、企業がやりがちな「大本営発表」を吹聴したりはしない。

「その学生が本当にやりたいこと」と、その会社で提供できる「仕事の機会」および「成長の機会」とのフィットを理解できる情報を、正直に提供してくれるのだ。

日常の業務内容や研修、休日といった小さな話から、キャリアパス、辞めていく人たちの転出先など、「学生が本当に欲しいと思っている情報」をきちんと提供し、「Well-informed judgment(十分に情報を与えたうえでの判断)」を支援するのである。

ポジティブな情報もネガティブな情報も両方伝えるのが一流であり、ポジティブな情報だけを提供するのが二流である。

学生は特にポジティブな情報を拡大解釈をしてしまうので、ギャップが生まれれば離職につながっていく。

内定辞退をさせないために無理矢理つなぎとめるのではなく、あくまでも決断をするのは学生だからというスタンス。

キチンと話しを聞きながら、問題解決を目指していくことができるし、無理強いはしない。

最後に、一流の採用活動ができているかどうかは、なんといっても、その採用活動を通して「自社のファン」をどれだけ生み出せているかにかかっているといえるだろう。

その3:ファンを増やす行動をする

私が人材ビジネスの営業として、採用支援をさせていただいた会社のお話。

その会社では、そもそも新卒採用をしていないのに、新卒のインターンを積極的に受け入れていた。

もちろん、誰でも彼でもインターンに採用するのではなく、すでに有力企業から内定が出ていて、将来、自社に転職してくれそうな、また採用したいような人材の卵を選んだのは確かである。

しかし彼ら彼女らが何年後に転職してくれるか、またそもそも転職するのかどうかもわからないのに、インターン期間中はさまざまなトレーニングプログラムを提供し、ひとりのプロフェッショナルとして至極丁寧に対応していた。

それどころか、年末のイヤー・エンド・パーティ、新年会にも招待しつづけ、結果的に数年後、転職してきてくれる優秀な人材が何人もいたのには驚いたものである。

当時の社長いわく、「別に転職してきてくれなくてもいい。うちのファンをいろんなところにつくっていくのも、採用活動の重要な目的でしょ」、あるいは「うちは、儲けだけじゃなくて、うちと携わった人に成長してもらい、社会で活躍してほしい『人材輩出会社』だから」などとスケールの大きいことをおっしゃっていたのには、あまりの一流の採用活動っぷりに衝撃を受けたものである。

最近では出戻り社員も注目をあつめている。

個人的に以前の社員との連絡を取りながら、転職のタイミングを伺う形で再度転職の手伝いをすることもある。

人事という仕事は入社から退社までと言われていますが、現在ではその人との縁のちからも必要になっている。

誰でもいいというわけではないが、実績と信頼の信用預金が高ければ高いほど、出戻りができる確率が高くなる。


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