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「これからを生き抜く強い組織とは」代表世話人杉浦佳浩社長へインタビュー

テーマ 「これからを生き抜く強い組織とは」

これまでに5万人以上の経営者の方々と向き合い、ご縁を繋ぎ日本企業活性化に貢献する代表世話人株式会社代表杉浦さんへインタビュー。
2021以降、強く生き抜き活躍し続ける組織とは何かをテーマにお話を伺います。

代表世話人株式会社 代表取締役 杉浦佳浩氏


大阪府出身、1963年生まれ。新卒で三洋証券株式会社に入社。toB,toC企業開拓を行う営業として活動。その後、株式会社キーエンスへ転職。多業種メーカーの主力生産工場を担当する。転職のため住友海上へ(現:三井住友海上)。管理職としてマネジメント、人財育成、投資活動やベンチャーキャピタルとの協業など20年間多岐に渡り同社にて活動する。
2015年独立し、代表世話人株式会社を設立。現在数十社を超える会社において顧問として、世話人役を務める。紹介のみで、年間約1000名を超える社長と会い続けている。

これまでの人生で5万人の経営者とのご縁をいただく


Career Fly大野理恵(以下、大野):いつも素敵なご縁をいただき大変お世話になっている杉浦さんに念願のインタビューです!本日はどうぞよろしくお願いいたします。


代表世話人株式会社 代表取締役杉浦佳浩氏(以下、杉浦氏):どうぞよろしくお願いいたします。


大野:突然質問ですが、今日までにいったいどれくらいの経営者の方々にお会いしているのでしょうか?


杉浦氏:大体5万人くらいになります。正確に数えているわけではないですが、たくさんのご縁をいただいています。



大野:5万人、て。すごい数字です!



杉浦氏:有難いことに、今となってはご紹介のみでご縁をいただいています。


大野:私が杉浦さんと初めてお会いした際、1日7件アポが入っている最中に私との時間を作っていただきました。当時、「7アポってすごい!」と純粋に思っており、またそれが毎日続くわけですから、気力と体力両方を使いますね。

多種多様な方々とお会いしていると思いますが、これまでにどのような方々とお会いしてきたのでしょうか?



杉浦氏:私のキャリアスタートは、証券会社でした。営業パーソンとして、経営者に会いに行くことが中心でした。次のキーエンスでは、メカ技術系経営者の方々とのご縁をいただきました。その後、損保会社勤めの際、多業種の企業とお付き合いがあったことから、”経営者とのご縁”という軸は変わらず様々な業界の方々と出会うことができています。


大野:これだけ多くの経営者の方にお会いしている杉浦さんにぜひお伺いしたいです。
「素敵だな」と思う経営者の特徴とは何でしょうか?。



杉浦氏「人の話は聴く、でも自分を持っている」という特徴です。
この傾向のある経営者の方々と昔も今も仲良くしていただいています。年代に関わらず、です。


二つ目は、社員のお陰で事業と会社が成り立っていると考えている方も多いです。
自分の力だけで今がある、のようなお考えの方とは、お付き合い自体少ないかもしれません。



大野:そんな素敵経営者の方が率いている組織とは、どのような組織体なのでしょうか?



杉浦氏:これも昔から変わらず「自立型組織」であることです。
経営者が中心となり、一人一人が自立し活躍できる土壌を提供することで、自立型組織を作り上げています。

そのために、やり方はいくつかあると思います。私が見てきた中で、二つの種類があると考えています。
①放任タイプ②高圧タイプです。

①の放任タイプは、自分で育ってね、という一見自由にやらせているが、それができる環境整備をし、フォローもしっかり行っている。具体的には、自社の理念共有を全社員に対して行なっている企業が多いです。特に、採用時に応募者に対して企業理念をわかりやすく説明するなどの取り組みを徹底しています。企業や社員の”あるべき姿”を伝えることで、そこに共感してくれる方をできるだけ採用されています。

タイプが異なる②の高圧タイプは、自立的に業務が進められるようルールや仕組みを作り徹底運営している。事例として、以前ご縁をいただいたとある企業さんが大変興味深かったです。飲食サービス事業を手がけており、毎朝大変独特な朝礼を全店舗でやられていました。あまりにハードな朝礼のため、失神してしまう方が出てしまうほどでした(笑)。双方が納得してやられているので問題ないと思いますが、このような方法で自立型組織形成を図っている企業さんも存在します。

自立型組織の対義となる組織の特徴は、社員のほとんどの方が”やらされ仕事をさせられている”、また”経営層からの一方的なコミュニケーションが多い”と感じている事があります。

大野:すごい朝礼なのですね(苦笑)。私もそちらで修行させてもらい、精神をより強くしたいです。
いずれの経営者の方も、カリスマ性を持ち合わせているのでしょうか?



杉浦氏:そうですね。とても面白い方々ですし、カリスマ性をお持ちでいずれのタイプの方も社員の方に愛されています。

自立型組織形成において企業理念発信と浸透は要となる!

大野:先程の放任タイプの経営者が作る組織について、質問させてください。
このような企業はより採用において、理想の人材を獲得でき優位に立てると思うのですが、杉浦さんはどのようにお考えですか?



杉浦氏:間違いなく、採用に成功している企業は多いです。

そのために、経営者が採用にコミットしていること、そして採用活動の中で企業の大切にしていることを懇切丁寧に説明していること。これが揃うと、より良い人材獲得が実現できます。

「採用やっといて」のように任せきりにしている、また採用後入社した社員の方に対して「なぜ採用したんだ」という発言をしてしまう経営者だと採用が上手くいっていないという傾向があります。



”人が命、人が宝”なはずなのに、採用に対する手を緩めて好きなことを優先している経営者はそれ同等の結果が付いてくるのではないでしょうか。

大野:仰る通りです。日々、採用企業さまとコミュニケーションしている身としては、トップがコミットしている企業さまにより貢献できていると感じています。

杉浦氏:今の時代、働き手に甘さを感じることも増えてきています。若い世代だけでなく、特に私の世代にそう思う事があります。安易な転職をする方々が同世代にも散見され、第一線で活躍している方も少なくなってきました。

産業構造として、転職を煽る業界慣習が存在します。それによって、転職を検討する側に過信させてしまっている事実があるかもしれません。そこから勘違いを生み出し、安易な転職を助長させているとも感じています。

キャリアの導線は様々です。
情報過多な中、偏向報道による影響も少なからずあると考えます。
よくメディアに掲載されているキラキラしたロールモデルがまさにひとつの事例です。
本当でしたら、そんなロールモデルの真似なんてできないはずなのに、情報として取り上げられる機会が多い。本来でしたら、ちょっとだけ背伸びをして真似できそうなロールモデルにスポットを当てるべきです。


大野:確かにそうですね。熱烈にロールモデルを追いかけている方もいらっしゃいます。



杉浦氏:一般的にキラキラ系ロールモデルは、距離が遠すぎます。そんなロールモデルを追い求める前に、もっとできることがたくさんあるのではないか、と考えてしまいます。

全ての物事を自責に捉える事ができる組織は強い



大野:まずは内省し、今できることは何か、それに時間を費やすことが重要ですね。
少し質問を変えたいと思います。今年はコロナイヤーとなり、企業も様々な対応をすることになりました。外的要因による影響を受けても強くいられる組織、一方衰退してしまう組織が存在します。この命運をわけるのは一体何なのでしょうか。



杉浦氏:自責に捉える事ができること、これに尽きるのではないでしょうか。
全て自分ごとに捉える事ができる思考性を持ち合わせている社員一人一人が集まっている組織は強いです。

起こった事象は同じなのに捉え方次第で物事は変わります。
よりプラスの意味づけをしていく社員が多いのか少ないのか、それにより組織の強さ弱さが変わりす。

「◯◯してくれない」「◯◯がないからできない」など、他責ばかりにして何も行動できない社員の集まりでは、タフな局面に耐えうる事ができないです。

様々な困難に対しても、自分にとって、会社にとってプラスになることは取り組んでみる、新しいことへチャレンジする前向きな組織は今回のコロナも乗り切る事ができるでしょう。

大野:同感です。

杉浦氏:例えば、コロナ禍で厳しくなっている飲食業界においても、伸びている会社は存在します。これを変わる良い機会と捉え、ECへ大転換し、昨対比120%の業績を作り出した話を伺いました。まさにこれこそが、捉えたかによりプラスに転じた好事例だと思うのです。

あるパネルディスカッションに登壇した際、ご一緒した「さとなおさん」の言葉が今でも心に残っています。


「ネガティブはポジティブの母」


今年一番心に残る言葉となりました。ネガティブが起こった瞬間、ポジティブな変化をさせてもらえるんだ、そう思うと非常に前向きになります。何という言葉なのだ、と思い心に留めています。



大野:さすがコピーライターさんです!本当に素敵な言葉です。私も勝手に広めます。

来年2021年以降の未来について話を伺っていこうと思います。
ずばり来年以降飛躍する組織とは?



杉浦氏「変化を楽しめる組織」です。

変わることを前向きに捉え、柔軟に動いていく。そうすれば、お客様が変わる、自分たちも変わっていけるという循環が作れると思います。
変化が怖い、楽しめない組織は、衰退していくかもしれません。

ビジネスはお客様あってこそ成り立っています。
お客様の本質的なニーズに徹底的に向き合う。変化に対応していくこと、そして自らも変わっていくこと、これを体現できる企業こそが来年以降存在感を発揮していくのではないでしょうか。

お客様と常に対話し本質的ニーズを捉えている組織が伸びる!



大野:激化する業界とは、どこをお考えでしょうか?


杉浦氏
:たくさんあると思うのですが、強いて申し上げると、自動車関連の業界です。自動車メーカーではなくて自動車を使って事業を行っている業界。
今後、自動運転に関連するサービスの台頭が急激に進むと思います。交通手段が自動になると、様々な変化が起こるでしょう

移動時間=仕事をする、のようなことです。車に乗りながら会議をする、資料を作るなどが可能になります。食事をすることもできます。また地方に一段と注目が集まることも考えられます。移動しながら何かができれば、定住する必要性がなくなり、夏は北海道に住み、冬は沖縄に、みたいなこともできます。


一方、自動運転化の台頭で、現存する職が消滅してしまう、そんな側面もあります。タクシーやトラック、バス運転手の仕事はなくなる可能性も、もちろんあります。



大野:テクノロジー発展とともになされる議論ですね。

杉浦氏:そうですね。
遠い昔の話ですが、100年前のマンハッタンのエピソードをお話すると、
その当時、人々は馬車で移動をしていました。そこに、フォードが車を作り世に出しました。馬車使いは「馬が大切であり、車には乗らない!」と頑な姿勢だったわけです。馬車操縦だけにコミットし続けたは良いですが、お客様の本質的ニーズにこの時点で向き合えていない。

「移動したい」というお客様ニーズの本質を忘れてしまっている典型です。結果たった1年後、馬車は一台もマンハッタンを走ることはなくなりました。



現代に置き換えると、人はガソリン車に乗りたいのか?はたまた、自ら運転をしたいのか?
根底にあるのは「移動したい」というニーズ存在するはずです。

もちろん、運転を楽しみたいと思う方々もいます。
私自身もそうでした。しかし、時代とともに他に楽しみが向けられ、運転も7年ほど前からしなくなりました。


昔も今も、このような変化の楽しみ方ができることが大切ではないでしょうか。



大野:第四次産業を盛り上げる現代のIT企業にも通づることですね。



杉浦氏:お客様は一体何を求めているのか、そこにとことん向き合っているIT企業は伸びていると思います。

現在、SaaS一本足打法の企業が若干苦境に立たされています。
素晴らしいCTOを中心に作られた素晴らしいテクノロジーを組み込みサービスを作ったが、今回のコロナのようなことが飛び込んでくると急に減速してしまうように。

常に、お客様と対話ができていることが大切だということを忘れない組織や経営者が生き残れると考えます。



大野:確かにそうですね。杉浦さんは以前、とことんお客様に向き合っている会社にお勤めでしたね?



杉浦氏:古巣のキーエンスですね。まさに、日々お客様と向き合っていた組織でした。
お客様ニーズを把握→集約→商品化するスピードがとにかく早い!お客様に量も値段も事前に把握しコミットしてもらっているので、作れば購入いただけます。当たり前のことを、徹底的にできている、だから組織としての強さを持ち合わせています。

最近、当時の同僚と話をしましたが、私が在職中だった30年前と現在もお客様に対する姿勢は全く変わっていないとのことです。


大野:キーエンス社のような素晴らしい企業が存在すること、もっとグローバル市場で多くの方々に知っていただきたいです。日本企業がとことんお客様に向き合う愚直な姿勢、これは海外に対してとても魅力にうつります。事業自体も然りです。この発信についての話題を切り取ると、日本企業は発信することがとても不得手だなと感じています。

日本は多様性を容認してきた国である!変わることに慣れているはず

杉浦氏:そうかもしれませんね。

少し前の話になりますが、UAEの王子に向けてプレゼンをした経験があります。
6社様に集まっていただき王子に対して事業プレゼンをしていただきました。
電気自動車スポーツカーメーカー、シャワーヘッドで有名な企業、健康系サービス、日本茶の有機栽培、医療系企業など、王子の興味を惹くであろう企業さまにご協力いただきました。



プレゼン終わりに王子から「Amazing!(素晴らしい)」とお言葉をいただきました。
こんな素晴らしい会社が日本にあるのか、と。なぜUAEで展開しないのかともおっしゃり、大変喜んでいただいたことを記憶しています。

後にも先にもこのような経験はなかなかないでしょうね。



大野:面白すぎます!王子に対するプレゼン大会は人生でなかなかない経験です。



杉浦氏:多様性の文脈でお話をすると、海外の方々にとっての「興味ポイント」が把握できれば、国は関係なくなります。ボーダーを超える拡販が叶うということです。
これは、雇用も同じです。海外の方々に興味を持ってもらい働きたいという環境を提供できれば、国籍の枠は必要なくなります。



大野:多様性の形成についてはどうお考えですか?



杉浦氏:先日高野山に行った話をさせてください。
高野山真言宗総本山のトップ層の僧侶の方とご縁をいただきました。
「お釈迦様が今生きていたら何とおっしゃると思う?」と投げかけられました。その方のお答えとしては、「そんなこと伝えたつもりはない!」そうお釈迦様は仰るであろう、とのことでした。

奈良に薬師寺がありますが、薬師如来や不動明王など様々な仏像が存在します。が、これはもとを辿るとお釈迦様が創造したことではないわけです。日本の古代宗教や古代神道から八百万の神、仏教などをうまく刷り込ませて作られました。

これは「多様性の容認」です。
先日、出雲大社に行きましたが、これだけ神様が多い国も珍しいです。日本はいわば「多様性を容認する国」なはずなのです。

遣唐使や遣隋使の存在、出島があることは、我々日本人が多様性を受け入れる素養があった、そこが大切であると考える国民性であることを証明しています。



大野:長い歴史を振り返ると素質はある国民性なのですね。



杉浦氏:これを企業が多様性を形成するというテーマに置き換えると、様々な価値観を持つ人材を受け入れていかないと育むことはできない。企業も本当に滅びます。変わらないといけない、変わらざるをえないフェーズではないでしょうか。


「変わりたい」
そのような想いがあれば、変わっていけると思います。変わる方法がわからなければ、第三者から手を差し伸べてもらうなどすれば良いのです。
変わりたくない、そう思っている組織や経営者はやはり潰れていってしまうことは仕方がない、そう思います。これこそが新陳代謝ですし、そうならないよう努力する、それに尽きると考えます。

大野:進化し続けるために努力する!そして、その先に生まれる変化をより楽しむことが大切ですね!本当に素晴らしいお話を有難うございました。

代表世話人代表取締役 杉浦佳浩氏とCareerFly 代表取締役大野理恵

*この記事は、大野の個人アカウント(https://note.com/careerfly_rie/n/n79cd6d445eee)で過去書かれた記事をリメイクしてお届けしています。

<キャリアフライ株式会社>
「雇用ボーダレス」社会実現を目指す人材サービスエージェンシー。
https://career-fly.com/aboutus/


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