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世界の中心で大福愛をさけぶ

大福が好きなのです。
どこかに行くと、必ずその土地の大福を探してしまうほど。
コンビニやスーパーの大福を悪く言うつもりはありません。
あれはあれで、大事です。すぐ食べれて安心のおいしさ。
辛い時の心の友。
疲れた時にコンビニで大福を見つけた時の「ホッと感」も生きる糧です。
コンビニやスーパーの大福は、ケの日の大福、と言えます。

そんな私の
ハレの日の大福は。

竹隆庵岡埜のこごめ大福

竹隆庵岡埜こごめ大福


です。
1個270円。

タカ!と思いました?私は最初思いました。
でもでも、全然高くないです。
大きくて、ずっしり重いこごめ大福。決して高くないです。
だって、おいしいんだもん。

世の中にはこしあんつぶあん論争なるものがあり、永遠に決着はつかないと思いますが、私は断然、つぶあん派です。
人の嗜好を否定しない主義なので、こしあん好きの方もあたたかく見守ります。ぶっちゃけ美味しい大福だったらどっちでもいいような気もしますし。

私はとにかくこのこごめ大福が大好きです。好きな理由の一つはつぶあんのおいしさです。

食べた時のあの餡のつぶつぶ感。食感の複雑性。つぶゆえに取り除ききれないかすかな渋みが甘みに深みを与えます。ワインで言えばこしが白ワインで、つぶが赤ワインです。(って勝手に言ってるんですけどね)
つぶあんにはほんのかすかに、つぶがあるが故の、渋み、えぐみ、苦み。つまり灰汁(アク)が感じられ、それを愛してやまないが故、私は断然つぶあん推しです。(食べる時にこんなこと考えてなくて、ただ『おいしー!!!』って思ってるだけなんですけど)
こごめ大福には中にぎっしりとつぶあんが詰まっています。
甘すぎない、でもしっかり深みがあり、あんこのつぶの味を損ねない絶妙なバランスでぎっしりと。

そして餅。外側の餅の部分。
こごめ大福はもちの部分が「はんごろし」です。
はんごろしとはもち米を全部つぶしてもちにしてしまう手前のもち米のつぶとつぶされ餅になった部分が交じり合ってハーモニーを奏でる状態のことです。
餅とごはん粒の両方が味わえる超楽しい状態が「はんごろし」、です。

そしてなんといっても「草」。
こごめ大福には草(よもぎ)と普通の白大福がありますが、私は断然、断然「草」推しです。
こごめ大福の草は、クサクサしています。
もうなんのこっちゃって感じかもしれませんが、ヨモギがちゃんと、ヨモギなのです。
ヨモギの香りがしっかりします。国産のヨモギを使っているらしいです。
世の中の草大福の多くはそんなに匂いません。
好みの問題かもしれませんが、私は草臭いくらい「ヨモギ!!」と主張してほしくて(さすがにそんなに主張したら誰も食べないのかもしれませんが)、ほとんどの草大福を少しさみしい気持ちで食べているのです。
ケの日には。
でもこのこごめ大福の草は、ちゃんと、草、です(全力でほめてます)。
いっそ郷愁ただよう、ヨモギ。
うさぎおーいしー とか歌いたくなるヨモギの香りがします。
はんごろしのもちの向こうに草の香りとかすかな苦みを感じ、素晴らしいアクセントになっています。

そして最後に、焦げ。
こごめ大福は大福の上下が焦がしてあるのです。
これがまたいい仕事をします。
はんごろしのもちの焦げの香りとそのうま味。ほんのちょっぴりの苦み。

このこごめ大福を切ったりせずそのままあんぐりと口にほおばると、
もちのおこげとはんごろしのもちと草の香りとどっしりしたつぶ餡が口の中で一体になり、私は必ず幸せな気持ちになるのです。
おいしー!!!と。

ああ、こごめ大福食べに、東京に行きたい…。

竹隆庵岡埜こごめ大福

ちなみに、竹隆庵岡埜様のCMとかじゃないです。
ただの切ない片思いです。
地方にいると会えない彼(こごめ大福)を思い、全力で愛をつづってみました。

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