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葬式サバイバル①家族が亡くなってからうちに帰るまで

家族が死んだら葬式をする。
自分ちの宗教がなんなのか知らなくたって、人が死んだら死亡診断書もらって死亡届出して火葬許可申請出して、火葬許可証もらって、埋葬許可証もらわなきゃ、死体遺棄罪という罪に問われるのです。

家族が死んだらその瞬間から騒動が始まります。

今は葬式はしない、と決めている人も多いかもしれないけど、それ家族で合意形成できてますか?
葬式はしなくたって病院で亡くなったら遺体は連れて帰らなくっちゃならないし、火葬はしなくちゃならないし、骨つぼずっとうちに置いとくんじゃなければ、埋葬もしなくちゃならない。
遺体を放置しても遺棄しても、火葬した後家の庭に勝手に埋めても違法です。
火葬にも埋葬にも許可がいるのです。
葬儀屋さんに頼むとこのあたりの手続きを代行でやってくれます。
葬儀屋さんの一番のメリットはコレです。
もう一つのメリットは人手の確保。
田舎は未だに五人組制度みたいなのがあるけど、その後の報告やらお礼やら色々煩わしい。家族死んだばかりでアレコレ聞かれたくないし、同情されるのもシンドイ。そんな時、ビジネスと割り切れる葬儀屋さんの存在は助かるものです(葬儀屋さんの回しもんじゃないですよ笑)。
でもどこの葬儀屋さんがいいか、知ってますか?当たりをつけておかないと後で慌てることになります。

これはそんな葬式にまつわるワチャワチャなお話しです。
どなたかの参考になれば幸いです。

突然死でもない限り入院していると医師からあとどのくらいかの余命を聞かされるものです。もってあと○日、みたいに。
まだ家族が生きてたって見守る家族の行動はここから始まります。
必要なことは3つ
①葬儀屋の決定
②浴衣の用意
③死装束の用意

どの地域でもそうなのかは分かりませんが医師が「ご臨終です」と言った途端に
「葬儀屋さんに連絡していつ迎えに来れるか確認してください」
と言われます。
死んだら病院の管轄外なので、はよ遺体を持って帰れ、ってことです。
行きは救急車で来てたって、帰りは自力です。タクシーで遺体搬送は法律で禁止です。
てことは遺体は自家用車で運ぶか、葬儀屋さんが運ぶか、の二択です。
どこへ運ぶか、この時には決めていないとなりません。
自宅へ連れ帰るのか、葬儀屋さんの安置所に置いてもらうのか、です。
どんな葬式がいいとかどんな祭壇がいい、ってのはあとからでも決められますが、どの葬儀屋さんにお願いするか、と、遺体を自宅へ連れ帰るか帰らずそのまま葬祭場へ連れて行くか、はすぐに決断を迫られます。

大抵の病院がどこかの葬儀屋さんと繋がりがあって紹介してくれと頼めば紹介してくれます。でも亡くなってからこの葬儀屋さんでいいのかしらとか考えている暇はありません。
生きているうちから葬儀屋さんについて調べどこがいいのか決め、事前に連絡をとっておく、という苦行は始まるのです。

故人がもっと元気なうちになんなら身動きが取れるピカピカのうちに葬儀屋さんのハシゴをして見繕っておくとめちゃくちゃ楽です。
都会だとご近所さんの葬式に出る機会はあまりないし、コロナ禍で田舎でも減りました。おかげで自分で情報を探しに行かないと、葬儀屋さん情報に出会えません。
どこでも大差ないと良いのですが、結構、違います。

病院で亡くなったらうちに帰りたい、連れて帰ってあげたい、という気持ちも当然あると思います。
その場合、うちに遺体を数日間置いておく可能性があります。
その部屋は冬でも暖房入れられないし(遺体が痛むから)、冬でも冷却装置みたいなのを設置するので部屋は冷え冷えです。←昔はドライアイスでしたけど今は冷却装置が主流らしいです。遺体がカチコチにならずに済むからとのことでした。
要するに、遺体を家に連れ帰る、とは、下手すると数日間使えない部屋(普通仏間)が一部屋できる、ということです。
家族が亡くなったら葬儀屋さんに連絡をし、葬祭場のスケジュール、坊様のスケジュール、火葬場のスケジュールの合う時点が「葬儀が行える日時」になります。
不思議と人が亡くなる時はタイミングが重なることが多く、なかなか予約がおさえられない場合もあります。たとえ菩提寺があったって、その日に他家の法要が入っていたら別の日にするしかありません。
日程が合わないと、数日間自宅に遺体がある、ということが起こります。
特に、年末年始はそうです。
火葬場は三が日はお休み、という地域は多いです。となると、年末年始にご家族が亡くなると4日以降の葬式ラッシュの中で予約を入れることになるのです。

亡くなると病院で遺体を綺麗にしてくれます。今はエンゼルケアと呼ぶようです。
ようは遺体の清掃、です。口腔ケアから排泄ケア。身体の清拭。
髪も整えて、病院によってはこの時点で薄化粧(有料)もしてくれます。
そうして奇麗にしてもらってから病院から自宅、もしくは葬祭場の安置所に移動します。エンゼルケアの際に「浴衣」に着替えさせます。

病院によって生前、「そろそろ」という段で「そろそろ浴衣のご用意を」と言われたりします。
病院でも購入できますが、この言葉を言われると家族は家から浴衣を持ってきてそっと病室において置いたりします。

ところで。
亡くなった家族を自宅に連れ帰る場合、
亡くなった時にもし看取る人が二人いたら、その後二手に分かれるのが良いです。
一人は病院で葬儀屋が来るのを待機、もう一人は自宅に先に帰り受け入れの準備です。
遺体はこの時点では棺桶に入っておらず、葬儀屋さんはストレッチャーで運びます。
先に帰った者は家の中の遺体を安置する場所までのストレッチャー導線確保が重要です。この後遺体は棺桶に入るので、次に遺体が外に出る時には棺桶ごと、です。空っぽの棺桶を運び入れる時には縦にしたり横にしたり簡単にできますが、出ていく時には遺体がおさまった棺桶、です。
そのあたりも考慮した導線が必要です。
仏間に安置するなら仏様の灯をともして、導線確保して、遺体安置スペース確保して、敷布団の用意、です。
考えてみたらベッド利用で敷布団がないおうちはどうするのでしょう?
葬儀屋さんが用意してくれると思いますが、たぶん有料です。

病院に残った者はエンゼルケアをしてもらった家族と病院の安置所に行き、葬儀屋さんが来るのを待ちます。
葬儀屋さんはこの時は霊きゅう車ではなく地味目のバンで来てくれます。
家族はそのバンに乗るか、自分の車があるならその車で先導しながら自宅へ遺体を連れ帰ります。
葬儀屋さんがいれば葬儀屋さんが病院の方とやり取りしてくれますが、この時点で病院から「死亡診断書」をもらいます。

ぜんぜん葬式にたどり着かないけど第一弾はまずここまで。
第二弾は葬儀屋さんとの打ち合わせのお話しをします。

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