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学生が考えるアピールポイントと、企業が求めるアピールポイント

1.学生と企業のギャップについて

学生と企業の採用担当者の間には、大きなギャップがあります。

立場や思考の違い、といっても良いかもしれません。

それが顕著に表れるのが自己アピールになります。

今回は、学生と企業のギャップについて説明します。


2.学生と企業の認識の差とは

高校生を対象とした就職ガイダンスで、自己アピールを考える講座をおこなうと、このギャップが明確にわかります。

たとえば・・・

「ご飯を食べるのが早い(カップヌードルを5分で食べられる)」

「バレンタインデーにチョコレートを15人からもらった」

「文化祭の腕相撲大会で優勝した」

「ワンピース(アニメ)の登場人物の名前を全部言える」

冗談のようですが、当人はいたってマジメなんですね、これでも。

確かに自分の『強み』や『得意なこと』を書いてください、と伝えれば、このようなことを書く生徒さんも出てきます(もちろん、そうじゃない生徒さんもいますが)。

なぜ、このようなアピールポイントが出てくるのか。

それは、自分を友達と比較しているからです。

物事の基準とか着眼点が、友達と比べてどうかと考えているわけです。

そこで、私は「それって、仕事に役立つかな?」「仕事に活かせるかどうか、という視点で考えてみよう」と伝えます。

仕事に活かせるかどうか、それを会社が求めているかどうか、という視点で考えるようにうながしていきます。

3.それを必要としている人がいるかどうかが大切

「『ご飯を早く食べる(カップヌードルを5分で食べられる)こと』って、会社で必要だろうか。」

「それを必要な人って、どんな人だろう。」

このようにグループで話し合ってもらいます。

それにより、自分があげたアピールポイントは、仕事と結びつかず、会社が求めていることではないと理解が進みます。

なかには「だったら、おいしいカップヌードルを作れるようになれば仕事になるよね」という発言をする生徒さんも出てきます。

私の講座は、高校生向けでも、大学生向けでも、ハローワーク主催の転職者向けでも、いつもゆる~く楽しい講座をめざしています。


4.市場(マーケット)を考える

このように、市場とかマーケットといった「誰がそれを求めているのか」という視点で考えられると、後はすごく簡単なんですね。

なぜなら、友達同士だから、普段の様子を知っています。

ある友達を指して

「おまえの良いところは、気配りが出来るところだよな。気が利くよな。」

「おまえって、結局レギュラー(野球部だったと後で聞きました)にはなれなかったけど、一番練習していたよな。諦めないところが凄いよ。」

と、お互いの良い点を見つけて、伝え合うようになるからです。

これは、大学生でも同じこと。

高校生よりも、年齢が高いぶん、もう少し企業サイドの見方ができますが、自分中心の自己アピールになりがちです。

でも、仕事に繋がるか、必要とされるか、という視点でお互いの良い点に気付き、フィードバックできるようになると、どんどん出てきます。

ひとりで自己分析していると、どうしても自己中心的な見方や発想になってしまいます。

そのため周囲からのフィードバックがとても効果的です。

特に友達は、普段の様子をよく知っています。

自分一人では気付けない強みや長所を教えてくれる貴重な存在。

周囲にフィードバックしてくれる人がいたら、ぜひ自分のことを質問してみましょう。

また、ひとりで自己分析をおこなうとしたら、自分が作成したアピールポイントを、「それは仕事につながるのか」「それを必要な人はいるか」と、企業サイドの視点で見直してみましょう。

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