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どんな人がキャリアブレイクを?

キャリアブレイクに関する活動を始めて1年。
キャリアブレイク当事者の方は200名ほど、経験者の方は100名ほど
いろんな形で関わっていただきました。

一方で、当事者同士の横のつながりはまだ薄く

「キャリアブレイクしているのはどんな人?」

と、よく聞かれますので、まとめてみたいと思います。


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一時的な苦しみ

キャリアブレイクしている人
特にキャリアブレイクする直前や初期の時期には
「一時的に」深く悩んでいる人も多くいます。

自信をなくしてしまっていたり
体調に影響が出てしまっていたり
自分の将来に不安を覚えていたり

そして、働くことから一時的に離れることを決意します。
その悩みの理由、離れることを決めた事由も様々です。

上司が合わなかった
仕事が激務だった
自分らしさが欠如した
家族の時間を優先した
旅に出たい
とりあえず離れたい

離れる理由が
ポジティブかネガティブか、
そんな2つの言葉で整理することは無意味で
人それぞれいろんな理由、事由があります。

ただ、この活動をしながら、この苦しみは
「一時的」であることが分かってきました。

その人が「本来的」に
社会に不適合だったり
能力が低い人だったり
働くのが下手な人
では、断じてありません。

あくまで「一時的」です。

自分が知っている一部の社会が
社会全体だと錯覚して自分を苦しめている
場合が多いような気がしています。

また、心のどこかで本人自身でも分かっているからこそ
キャリアブレイク期間で、選択肢を広げ直し
自分の人生を企画し直そうと思えるのだと思います。


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初めての挫折

これは、私たちの取り組みである
「むしょく大学」や「おかゆホテル」の参加者です。

むしょく大学のオープンキャンパス
おかゆホテルでの夕ご飯

一見すると、悩みなんてなさそうな
メンバーもいます。

それでも「一時的な無職」を選択するということは
みんな知らないところで悩んでいるんだな、と
毎回、実感させられます。

また、小中高大学、就職と割と順調に進んでしまい
「初めての挫折」だからこそ、どうしたらいいのか
分からない、と言ったような声も聞きます。

順調だったからこそ
立ち止まったり、弱音を吐いたり
自分に自信がなくなることについて
大きな不安を覚えるのかもしれません。


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回復のきっかけ

また、この一時的な苦しみを終わらせて
キャリアブレイクに進んでいくために大切なことは
しっかりとした休息と、視野を広げること、だと思っています。

無理になにかを始める必要はありません。
この時に焦ってなにかを始めてしまうことが
人生の転機にとって良くないというリサーチもあります。
(※トランジション理論)

長い間、あなたが「社会」だと思っていたものは
社会のほんの一部にしか過ぎません。

ぜひ広い世界と、キャリアブレイクで
人生を立て直してきた先輩たちの話を知ってほしいです。

そこで私たちは
「月刊無職」というキャリアブレイクの情報誌を
毎月6日に発刊しています。

一部300円です。

キャリアブレイクの当事者と経験者がライターとなり
キャリアブレイクに興味関心がある人たちに向けた記事を書いています。

▼キャリアブレイクの情報誌「月刊無職」

11月号のテーマは「キャリアブレイクしたきっかけ」です。


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人生復興のきっかけ

実際、サービスとしてなにをしているんですか?
心のケア?コーチング?感性回復プログラム?資格の案内?
いろんな質問を受けますが、上記のようなサポートはしていません。

今、しているのは
・信じること
・信じ合える環境をつくること
です。

様々な事由でキャリアブレイクに突入し
期間中の一番の苦しみは「疑い」だと思います。

親しい友人に
「それで大丈夫なの?」と聞かれ
親には
「いつごろ復職するの?」と聞かれ
自分でも
「本当に大丈夫なのかな?」と自問してしまう。

そんな疑いの中で
人の可能性が花開くとは思えません。

また、多くの「アドバイス」も飛んできます。
各自の成功体験を元にした無責任なアドバイスもあります。


キャリアブレイクしている人は
人間として「なにかしらの不足」がある訳ではありません。

なので、スキルを学ばせたり
資格の獲得を促したり
本を読んだり、就活の練習をしたりと
不足を補うような
「足し算」的なサポートはしていません。

「信じ合う環境」を創造したいと思っています。

そんな場所を創造しているのが
キャリアブレイクしている人が
様々な活動をするための「むしょく大学」です。

▼むしょく大学

▼むしょく大学の説明note

月に4~5回は活動日があります。

入学金も授業料も入学試験もなく
授業も自分の参加したいものにだけ出席することができます。

ぜひお気軽に学生登録ください。


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なぜキャリアブレイクをおもしろがるのか

この活動について

社会福祉ですか?
ケア事業ですか?
就労支援ですか?

と、いろんなことを聞かれます。

私たちは
参加者の人生をデザインするつもりもありませんし
正社員になってほしい、なんとかしてあげたい
なんていう救いの心はそこまでないかもしれません。

私たちは
キャリアブレイクを「おもしろい」と
思っています。

この資本主義の中で
本流から外れていく人生は
きっと落ちこぼれではなく
「次世代の感性」
なんだと思っています。

そして、キャリアブレイクをしている人は
「働きたくない」のではなく
「意味がある働きをしたい」と
考えている人が多い気がしています。

だからこそ
「一時的な無職」で
人生を企画し直すのだと感じています。


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どんな人がキャリアブレイクを?

最後にまとめます。

私たちがキャリアブレイクしている人たちと
関わってきて感じている3つの特徴。

・立ち止まって考えたい
・自分の世界を広げようとしている
・意味がある働きをしたい

もちろん、辛い時期の最中に
ポジティブすぎることを考えるのは
難しいかもしれませんし
私のキャリアブレイクはもっと暗黒だ、
と、おっしゃる人もいるかもしれません。

ただ、見かけとは別に
深層心理では、こんな3つのことを
心に持っている人が多いのでは、
と感じたりしています。


キャリアブレイク研究所
代表 北野貴大

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キャリアブレイク研究所
https://lit.link/carrerbreaklab

▼プロジェクト
月刊無職
https://gekkan-mushoku.stores.jp/
むしょく大学
https://mushoku-daigaku.studio.site/

▼問い合わせ先
info@careerbreak-lab.org

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▼キャリアブレイクの記事
キャリアブレイクってなに?@テレビ大阪
https://www.youtube.com/watch?v=3-nhcYUkx44&t=248s
お休み中の人と社会をつなぐ@女の転職WEB
https://woman-type.jp/wt/feature/26188/

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▼メディア掲載
朝日新聞(2022/11/3)
https://www.asahi.com/articles/ASQC27TSCQB0PIHB02F.html
日経新聞(2022/11/10)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO65865090Q2A111C2KNTP00/
毎日新聞(2022/11/11)
https://mainichi.jp/articles/20221111/ddl/k27/040/320000c




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