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キャリア支援で自立する時の2つのタイプ

このブログは、キャリアラボで年に数回、実施提供しているキャリア支援の始め方のセミナーについて冒頭15分のプログラムの内容を文章としてまとめたものになります。

キャリアコンサルタントの資格を取得したものの、実際の仕事の始め方について悩んでいる方も少なくありません。年々、キャリアコンサルタントに求められるものは増えており、学校のニーズとキャリアコンサルタントのニーズがマッチしなくなっていることも業界の課題の一つだと考えています。

このブログでは、そんな疑問やミスマッチを解消するために、キャリア支援の仕事を始める上で大切なことについてお話しします。

一般社団法人キャリアラボについて
キャリアラボは、高校や大学を中心に10年以上にわたりキャリア支援の活動を展開してきました。大切にしたことは就職をゴールとしないキャリア支援です。多様な時代だからこそさまざまな選択肢を提示し、一人一人の可能性を広げるキャリア支援に力を入れています。おかげさまで、大学のキャリア講座は年間で5000回以上実施し、延べ3000名以上の方と面談を行っています。


キャリアコンサルタントの活躍の場
キャリアコンサルタントの活動パターンは大きく5つあります。

まずは、社内での活動です。社内での活動は大きく二つです。
一つ目は、人事職や人材支援会社のキャリアアドバイザーとして活躍するケースです。二つ目は、専門職としてハローワークや学校の相談員などでキャリア支援を行うケースです。大きな違いはその人が仕事で求められることです。キャリアコンサルティングをメインとする業務の場合は専門職。それ以外の人事などの仕事に別れると考えています。

社外での活動には起業型と職人型の2タイプがあります。起業型は幅広いスキルが求められ、職人型は専門技術のプロの仕事です。これは後ほど詳しく記載します。

最後に5つ目として副業です。副業の場合は、独立のリスクを減らしてキャリアの仕事を始められるメリットがありますが、一方で使える時間が限られるため専門的な活動に注力しにくいリスクもあります。たとえば、学校関係の仕事の場合、平日の昼間が多く、夜間や土日での活動は限られます。また、高校の進路講和は全国的に特定の曜日に仕事が集中しやすい傾向があります。

キャリアコンサルタントに仕事の流れを理解する

キャリアコンサルタントが自立して働き、収入を増やす場合には、キャリアコンサルタントの仕事の流れの理解が重要です。自分が仕事の流れのどの部分に関わるかによって収入や自立の方法が異なるからです。

僕はキャリア支援の仕事の流れを大きく6つのプロセスに分けています。
 ①ニーズのヒアリング、
 ②提案、
 ③管理部門・経理・リスク管理・契約・固定費、
 ④実施準備、
 ⑤当日の運営、
 ⑥ 報告
です。

例えば、営業から納品、開拓までを全部行う場合、上記の全てのプロセスについて理解をしてく必要があります。一方で、シンプルに当時の納品にのみ関わるプロフェッショナルとしての関わり方も存在ます。整理していくとキャリアコンサルタントの独立・自立には本質的には2つの成功パターンがあると思っています。僕はこの2種類を「職人型」「起業型」と分けています。

この二つのタイプは独立・自立のために取る戦略が全く異なります。ところが、最近はこの二つの成功パターンが混在して広がっていて、それぞれの独立・自立の妨げになっているなと感じることが増えています。あくまで、松田式にはなりますが、違いが理解できると自分の独立・自立戦略が見つけやすくなります。

起業型キャリコンの特徴と可能性

起業型キャリアコンサルタントの働き方

起業型のキャリアコンサルタントの特徴は、言葉通り「会社を作る」ことです。大きな特徴は営業活動や納品、事務処理など、自分で全ての業務をこなすことです。

起業すると、「売る(営業)」「作る(商品開発)」「管理する(事務経理)」といった会社が行なっている作業を全てやる必要があります。一人社長だったとしても、会社としての機能は無くならないので基本的には自分で全部を行います。

仕事は自己ブランディングと経営全般のスキルが重要

起業型のキャリアコンサルタントは、自分自身をひとつの企業と見立て、自分という企業を経営する必要があります。また、お客様から選ばれるために自らのブランドを確立し、情報発信が重要になります。そのめ、SNSなどで積極的に活動している方には起業型の方が多く、フォロワー数など告知力を意識することも増えてきます。

自分独自のキャリア支援をしたい方は「起業型」がおすすめ

自分で独自のキャリア支援をしたい方には起業型がおすすめです。特にまだ市場にはないサービスを生み出す場合には、新たなサービスを創出し提案する必要があります。正直、めちゃくちゃ大変ですが、ゼロから自分の仕事を作り、自由に仕事ができる楽しさもあります。

顧客関係構築と自由な仕事スタイル

起業型の仕事の面白さはやはり、自由度の高さでしょう。顧客のセッって胃から自分のスケジュールや仕事スタイルを設定できる柔軟性があります。ある意味で言うとオーダメイドでイチから作りたい人にはとてもおすすめのビジネススタイルです。「キャリコン×教育×歌手」といった差別化も起業型では必須になりますし、独自性をアピールすることが大切になります。

職人型キャリコンの特徴と可能性


職人タイプに求めらる高いスキルと汎用性
職人型の仕事は起業型の仕事と異なり高いスキルと汎用性が重要になります。
職人型のキャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングのプロとして業務を委託されるためです。お客様の要望に応えていく高いスキルといろんな仕事をに柔軟に対応できる汎用性が求められます。仕事も紹介から広がっている方が多い印象です。そのため、起業型とは根本の戦略が異なります。職人型キャリコンは熟練の技術や高度な専門知識を武器に、仕事を引き受けることでクライアントに真に価値を提供します。

スキルや実力を武器に仕事をするなら職人タイプがおすすめ

職人型の魅力は、クライアントの要望に直接応えることができること。営業や事務処理に割く時間が少なくて済むため、自分のスキルアップ専念できる分、より深い関係性を築くことが可能です。

僕はこのスタイルが好みなので、基本的に仕事は紹介を中心に、コツコツ積み上げていくスタイルです。スキルが上がるといろいろな仕事の紹介も増えてきて可能性の広がりも実感できます。

キャリアのスキルを高めて顧客貢献する仕事

職人型の場合は、自らのスキルを高めていくことで顧客の幸せに貢献していく仕事です。デビュー当時関わった学生が成長し、社会人になって挨拶に来てくれた時などは嬉しくて涙が出そうになることがあります。キャリアコンサルティングの仕事をしていて僕が泣いてしまったのもそうした瞬間でした。

まとめ

キャリアコンサルタントの独立時の選択手段について簡単に解説してみました。
タイトルとは矛盾しますがこれはどちらかを選ぶものではなくバランスの問題です。実際にはどちらの要素も混ざって仕事をすることも多くなります。とはいえ、自分の方向性を考えておくのは重要です。

キャリアコンサルタントとして仕事をする際、起業タイプの場合は、自己ブランディングや営業活動に時間や労力を割く必要があります。一方、職人タイプの場合は、スキルや経験を積むことに重点を置きます。自分自身の強みや適性を見極め、それに合わせたデビューの仕方を選びましょう。

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著者プロフィール 松田剛典
一般社団法人キャリアラボ 代表理事 https://kokoswitch.com
株式会社みらぴか 代表取締役 https://mirapika.jp 
ツイッター:https://twitter.com/goten_m
株式会社ベネッセコーポレーションで高校生の進路選択の部署に配属。全国の高校の進路相談会の運営や入試判定業務などに携わる。人材紹介会社の大阪責任者をを経て独立。キャリア支援の仕事を始めて約20年目。複数の大学でキャリアデザイン講座の講師をしながら、北海度から九州まで全国の高校大学を訪問する実践型キャリア支援家。年間3000件前後の面談と、5000件前後のキャリア講座を運営。
2023年保護者向けオンライン相談サービス「みらぴか」をリリース
著書:「はじめての課題解決型プロジェクト」ミネルヴァ書房

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