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キャリコンの資格をとった後の最初の一歩目について

はじめに
こんにちは。キャリアコンサルタントとして独立して15年目の松田剛典です。現在は、一般社団法人キャリアラボで複数のキャリアコンサルタントと一緒に高校や大学などで若者向けの支援をしています。このシリーズはキャリコンとして副業・独立を検討する方を対象に、独立までに知っておいたほうがよいキャリコンのリアルをお伝えしていくブログです。2023年9月から新しく保護者向けのキャリア支援「みらぴかhttps://mirapika.jp)」を始めました。まだまだメンバーが足らず立ち上げ段階です。記事を読み進めて、興味を持っていただいたらぜひ、気軽にご連絡をいただけると嬉しいです

キャリアコンサルタントの合否の連絡があり、資格をとった方から「資格を取得したけど次にどうしたらいいか?解説してほしい」というご相談をいただくことが増えました。
「どんなデビューの方法があるのか?」
「自分には何が合っているのか?」と考えるポイントをまとめてみました。
知っている人にとっては基本的なことだけなのですが参考になれば幸いです。


キャリアコンサルタントの仕事はどこで探すの?

仕事は「求人」か「自己開拓」、「メンバー登録」の3つから探す

キャリアコンサルタントの仕事を探す場合には、「求人を探す」「自分で開拓する」「メンバー登録」の3つに分かれます。

求人開拓について

インターネットで検索をするとキャリアコンサルタントの求人がいくつかあります。有名な求人サイトを使うこともできますし、キャリアコンサルタントの資格を取得できる団体に求人が集まることもあります。最近であれば、行政系の求人、学校系の求人、メンバー登録の募集などで求人を見つけることができると思います。

いわゆる専門職の採用もありますが、採用代行などの仕事もありますし、委託の仕事が募集されていることもあります。時期によってもかなりばらつきがあります。
私のいる関西では、「ずっと募集している求人」と「年度末にかけて募集が上がる求人(行政から予算が確定するもの)」が多い印象です。

ただ、フルタイムだとどうしても現職との兼ね合いで副業が難しく、なかなか条件に合う求人が見つけられないこともあるとのこと。そこで「副業で自己開拓する」という選択肢が出てきます。

自己開拓はシステムを使うか、本当にゼロから開拓するか

自己開拓は、ゼロから会社を設立し、営業して仕事を増やすこともできますがごく一部です。ブログやSNS系サイトを使ってブランディングを行いそこから相談者を獲得する方法が紹介されていることも多いです。ただ、これは文章が書けないと永続にハードルが高くなります。最近はいくつかのプラットフォームがあるのでそれらを活用し、マッチングを狙う方法もあります。大学生向けのマッチング、社会人向けのマッチングなどいくつかのシステムがあります。以前はそうしたプラットフォームを使っている人も少なかったのですが最近は増えました。そのため、相談者から選ばれるための工夫が以前よりも必要になったと思っています。

メンバー登録をする

最後にメンバー登録の方法です。個人で仕事をもらうケースだけでなく、大きな団体がまとめて仕事を受託するケースも増えました。そうした団体にメンバー登録をして仕事をもらう方法もあります。派遣会社・資格会社・研修会社・教育会社・キャリコンの団体などをイメージしてもらうといいかもしれません。ちなみにキャリアラボもこのパターンになります。それぞれの団体の単価・仕事内容・スタンスなどいろいろな相性があるのでしっかりと団体の特徴は見極めましょう。

例えば、キャリアラボであれば、
単価(先生によってキャリアアップできる)
仕事内容(若者のキャリア支援が中心)
スタンス(メンバー全体で自分達も生き生きと仕事をしたい)
背景(元ベネッセの松田が個人からスタートし、事業領域を拡大。教育寄り)
歴史(若者支援では15年近く続けている)
仕事の数(公式には4000件ぐらいあると言っている)
メンバー(サイト上に一部公開)。
特徴…代表もキャリコンであり現場で仕事をしているのでプログラムが実践的でテキストも揃っている。未経験者からデビューしている人も多い。営業をしていない会社なので、お客様の相談ごとから仕事がスタートし、そのときの世の中のニーズにあったキャリア支援の仕事がたくさんある。一方で、自分たちでどんな仕事が来るかコントロールできない。小さな組織なのでメンバー登録は厳選採用。

…みたいな感じでいくつか項目を決めてチェックしていくといいと思います。ついつい、「仕事があるか?」「どうすれば登録できるか?」という視点だけでみてしまいますが、「その団体であればどんなキャリア支援ができるか?」ということから考えてもいいかもしれません。志望動機の書き方とどこか似ています。

業務委託の種類はこちらにも記載しています。

結局、どんなデビュー方法があるの?

かなり、乱暴ですが、上記の方法をもう少し細かく分けてざっくりと整理をすると
だいたい8種類ぐらいに大別できるかな?と思っています。

キャリア支援の一歩目の入り口8つのパターン

 1、求人票などを調べ仕事を開拓する
 2、起業し、営業して自ら仕事を開拓する(法人などへの営業)
 3、起業し、営業して自ら仕事を開拓する(SNSなどのブランディング)
 4、ウェブのマッチングシステムを使って仕事を集める
 5、特定の団体にメンバー登録する
 6、知り合いや先輩から仕事を紹介してもらう
 7、社内でキャリア支援業務に関わる
 8、社内でキャリアコンサルタントの資格を付加価値としていかすな

ど、スタートの方法は複数あるのがわかります。

※他にもいろいろあると思いますが、ざっくり上の8つぐらいを知っておけば大きく外していることはないと思います(追加があればコメントいただけると嬉しいです)

例えば、今は「キャリアコンサルタントの仕事の始め方」のセミナーは本当に複数あり、いろんな人が開催しています。その団体の仕事の開拓方法が、上に挙げたどのノウハウに近いか見極めるだけでも、セミナーを受講するヒントになると思います。

私の場合はどうしたらいいの?

自分のリソースを整理する

どのやり方にも一長一短があります。ある程度、選択肢が見えてきたら、一度、自己分析をして自分の使えるリソースを確認するのがポイントです。主に「時間」「得意なこと」「苦手なこと」「したいこと」の4つは整理しておく必要があると思っています。

したいことは「誰のため」に「何のために」を整理する

キャリアラボで面接をしていると「◯◯な経験をしたい」といわれる方が多いです。ここでのしたいことは、「何を経験したいか?」という視点ではなく、「誰をキャリア支援したいか?」「何のためにしたいか?」という視点で整理することも大切です。

「何ができるか?」も考える

「何をしたいか」だけではなく、「何ができるか?」ということも整理して言語化します。これはどこかの団体や選考を受ける時のアピールポイントにもなります。キャリア支援の実績はなくても、これまでの経験でキャリア支援にいかせることはたくさんあります。採用する側は、できることも見て相手を選ぶので、できることを整理しておくことは大切です。なにより、また、デビュー方法には向き不向きもあります。

自分の時間は有限である

最後に、キャリア支援にどれぐらい時間をかけられるか自分のリソースも整理しておきましょう。月から金までしっかり時間を取れる人、子育てしながらキャリア支援をする人、副業でキャリア支援をする人など人によって選択肢も異なります。
自分の時間は有限です。その中でベストの選択肢を選んでいくといいと思います。

自分らしいやり方にカスタマイズする

結局、自分にはどれが合いそうか答えてないのでは?とツッコミがありそうですが最後は誰かに相談することをお勧めします。

「自分らしいやり方」というのが僕はあると思っていますし、そのためのキャリアデザインだと考えているからです。僕はかなり時間をかけて、その人のデビュープランを考えて、仕事をマネージメントをします。キャリアラボのサイトにも10名前後のメンバーを紹介していますが、経験の有無に関わらず、キャリアラボで同じ仕事をしている人はいません。ひとりひとりの個性と強みを活かす形で仕事を調整しています。

一人で考えるよりは、その業界で活躍されている方に話を聞いた方が今のキャリア支援の仕事のニーズも詳しいですし、デビューのための隙間もご存じです。

今回の記事がキャリアコンサルタントの仕事のリアルを知り、あなたのキャリアプランの参考になれば幸いです。

また、「こんなこと知りたい」ということがあれば気軽にコメントいただけましたら幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

著者プロフィール 松田剛典

一般社団法人キャリアラボ 代表理事 https://kokoswitch.com
株式会社みらぴか 代表取締役 https://mirapika.jp 
ツイッター:https://twitter.com/goten_m

株式会社ベネッセコーポレーションで高校生の進路選択の部署に配属。全国の高校の進路相談会の運営や入試判定業務などに携わる。人材紹介会社の大阪責任者をを経て独立。キャリア支援の仕事を始めて約20年目。複数の大学でキャリアデザイン講座の講師をしながら、北海度から九州まで全国の高校大学を訪問する実践型キャリア支援家。年間3000件前後の面談と、5000件前後のキャリア講座を運営。
2023年保護者向けオンライン相談サービス「みらぴか」をリリース
著書:「はじめての課題解決型プロジェクト」ミネルヴァ書房

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