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『聴けずのワカバ』(番外編)RPケース95高田あかねさん(中編)

読了目安:約3分半(全文1,337文字)※400文字/分で換算

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背景(ロープレ小説風)

「本日はどのようなご相談でいらっしゃいましたか?」

「私、今ホームセンターで契約社員として働いているんですが、先日上司から正社員にならないかと言われて、迷っていて相談に来ました」

「正社員にならないかと言われて迷われているんですね」

「はい、正社員になると大変だと思うので・・・」

「大変だと思われるんですね。どんなところが大変だと思われるのですか」

「正社員の人たちを見ていると毎日遅くまで残業しているし、休日出勤もしています。それに責任も持たないといけないし」

「責任というのは?」

「今の契約社員と違って、ノルマも課せられるし、プレッシャーもあります」

「ノルマやプレッシャーがあるんですね」

「はい、私、元々そうことを避けるために契約社員でずっといたんで」

「避けるためというのは?」

「やりたいことがずっとあって時間をさかれたくないということです」

「やりたいことがあるんですね。もしよければやりたいことを教えていただけますか」

「はい、私ずっとお芝居をやってて、そのために残業や休日出勤がない今の契約社員を選んだんです」

「やりたいことというのはお芝居なんですね」

「はい、昔から好きなんです」

「お好きなんですね。昔からというのはいつからなのですか」

「うーん、いつからだろう・・・確か最初は中学生の時だったかなあ」

内省シーン(回想シーンみたいな感じです)

高田あかね(14歳)中学生

「あかね、今度父さんの友達がお前にお芝居出て欲しいって言ってるんだけど」

「えー、私見るのはいいけど、出るのは嫌だよ」

「大丈夫。そんなに本格的なお芝居じゃなくて、あかねがたまに見に行く友達が仲間とやってるお芝居だから」

「あー、あの学校の体育館でやってる学芸会みたいなやつね」

「おい、学芸会なんて言うなよ。みんな真剣にやってるんだから」

「でも私、演技なんてしたことないよ」

「俺もそう言ったんだけど、今回はセリフがなくて、みんなで舞台の上を走り回る子供の役だってさ」

「うーん、どうしようかな。見るのは嫌いじゃないけど、それでも出るのはどうしよう」

「分かった、分かった。じゃあ、前に欲しいって言ってたアレを買ってやるから」

「えっ!ホント、じゃあいいよ。私出るよ。でも今回が最後だからね」

「おお、そうかありがとう。でもアレのことはお母さんには内緒だぞ」

「もちろん分かってるよ。じゃあ、一応頑張るよ私」

この3か月後、高田あかねは生まれて初めて舞台に役者としてデビューした。

現在(面談場面)に戻る

「そうだったんですね。その時はどのようなお気持ちでしたか」

「あの頃は、お芝居に対して、全然やる気なくて、自分が欲しい物のために頑張ってただけだから、まさかその後ここまでのめり込むとは思ってもいませんでした」

「のめり込まれたんですね。その後、何があったのでしょうか」

「そうなんですよね。高校に入ってから友人に誘われて、たまたま見に行ったお芝居に感動してしまって・・・」

内省シーン

高田あかね(15歳)高校生

続きの更新は2023/5/26予定です。

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