Cardanoのガバナンス ~ 投票することで報酬がもらえる背景
「Cardanoのガバナンスって何?なぜ大事なのか?」という方や、投票を始めるにはどこから始めればよいのか迷っている方向けの記事です。
実は長期で考えると大事なことなため、まとめて理解を深めていきたいと思います。
Voltaire(ボルテール)
Cardanoのロードマップの最後にVoltaire(ボルテール)があります。
Voltaire期は分散型ガバナンス(Cardanoネットワークの長期にわたる維持と改良を自立的かつ民主化された方法で行う)を実現することを目的としています。
投票システムとトレジャリーシステムが導入されます。ネットワーク参加者が改善案を提案し、投票システムを使うことで、ステークホルダーの投票権により提案の実行可否が決定されます。可決された提案には資金が割り当てられます。ネットワーク開発の資金はトレジャリーシステムにより、トランザクション手数料からプールされます。
ガバナンスが分散化された後は、Cardanoの運営はIOHKの手から離れます。コミュニティにより続けられていきます。
ブロック生成に関しては、コミュニティのステーク・プールへ移管され、完全分散化されました。
その一方で、運営、ガバナンスに関しては、今後、実証実験と時間を経てコミュニティへ受け渡されていくことになります。その中でも鍵を握るのはProject Catalystと言っても過言ではありません。
Project Catalyst
関連記事:Project Catalyst:Cardanoコミュニティの革新に向けた最初のパブリックファンドを紹介
Catalyst は段階を経て、2021年7月時点でFund5(有権者登録)まで開催されています。
Project CatalystはVoltaire期での分散型ガバナンスに向けた実証実験的な意味合いを持ちます。上述したように、まず提案者がアイデアを提案します。提案内容は「マーケティングイニシアティブやインフラ開発からビジネスプランニングやコンテンツ制作」、ツール開発など多岐にわたります。それに対して、ステークホルダーが投票により、民主的かつ自立的な方法で意思決定に関与することができます。可決されるとファンドから開発資金を調達することができ開発プロセスを開始します。
一般参加者はモバイル投票アプリにより提案内容をレビューし投票することができます。投票の権利はVoting Powerとして表示され、ADAの保有数に影響されます。投票により報酬を得ることができます。
ステークホルダーの投票により、Cardanoの今後を決めていく自立的なサイクルができあがるということが、「分散化」につながります。
* 分散化は、力を持った企業に仕組み、サービス内容、方向性など、全てお任せするのではなく、民主的に決定していくことが可能になるという点でとても重要で価値のあるものです。
投票の参加方法
関連記事/手順の詳細:
Catalystの登録および投票方法 – IOHKサポート (zendesk.com)
→ こちらをご参考に投票の準備、登録をお願いいたします!
Catalystプロジェクトについてよくある質問
→ 投票などに関する役に立つ情報が随時追加されています。
アプリのアップグレードに伴い、操作性が改善され画面表示が変更されたりすることがあるため、最新の手順をご確認ください。
そのため、ここでばイメージをつかんでいただくため、有権者登録~結果発表までの、大まかな流れを記載いたします。
YoroiやDaedalusなどのウォレットから有権者登録をします。
有権者登録をするとQRコードとPINコードが発行されるのでこれを控えます。
Fund6では、Fund4, Fund5のものを使用できるようになりましたので、今後なくさないように保存しておきます。投票の登録期間が始まったら、IOS、Androidなどのモバイル デバイスでCatalyst Votingアプリをインストール(初回のみ)し、QRコードとPINコードを入力して登録します。
投票期間が始まったら、Catalyst Votingアプリから提案内容を確認し、投票をします。
投票期間が終わり、しばらくすると…
当選した提案者へ資金が割り当てられます。
報酬が投票者のウォレットへ送られてきます。
投票で得られた報酬の確認方法
Fund6を例に説明いたします。 Fund6の時は下記のようなスケジュールでした。報酬付与日はFundごとに発表されますので別途確認が必要です。約2週間の枠内で付与されるとの発表内容でした。
ここでは報酬付与日の目安を確認します。
次に、ステークアドレスを確認します。
(公式はDaedalusを使い説明しています)ここではYoroiウォレット(ブラウザ版)の例です。
受信タブ → Reward を辿ると確認できます。
Yoroiウォレット(ブラウザ版)であればこのアドレスをクリックすれば、そのままCardanoscanへ飛びます。
もしくは、Cardanoscan へアクセスし、確認したステークアドレスを検索します。
結果が表示されたら、「Instantaneous Rewards」タブを開きます。
2021/5/11に赤枠内の通り3.289087ADAが振り込まれていました。(時期的にも合ってそうです)
Project Catalyst Voter tool
Project Catalyst Voter tool はコミュニティによる、投票をサポートするツールです。
下記のような機能があり投票の手助けをしてくれます。
日本語訳
アセスメントの品質保証
良いと思った提案などのシェア
過去の提案も確認可能
投票結果
Voting results for Catalyst’s Fund 4
Voting results for Catalyst’s Fund 5
Voting results for Catalyst’s Fund 6
Voting results for Catalyst’s Fund 7
Voting results for Catalyst’s Fund 8
Fund6
$4,000,000分の資金が割り当てられています。
日本のコミュニティからも続々と提案されています。
アフリカの成長に対して投票することで貢献ができるので個人的にはとても嬉しいシステムです。
今後のCardano、ステークホルダーにとって有益と思われる提案へぜひ投票しましょう!
Catalyst Circle
関連記事:Catalyst Circleの紹介
Project Catalystにより多くの提案がなされ、多様化が生まれてきました。一方で、提案グループ同士での連携やコミュニケーションが難しくなります。Catalyst Circleはそういったコミュニケーションの円滑化、アイデアの議論、懸念事項の検討などをする、任期3ヶ月の代表メンバーで構成されます。例えば提案金額の妥当性などの議論もします。また、次期Circleの選出プロセスを定義します。アクティビティは全ての人がアクセスできるバックログへ記録されます。
委任代表団(dReps)
提案の中には技術的なものが多数あり、専門家の手助けが必要と考えられます。また、提案数の増加もあり、それぞれの提案がまんべんなくしっかりとレビューされ、投票の機会を得る必要があります。意思決定のクオリティ向上のために導入されました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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