見出し画像

ハーブ食う虫も好き好き:家庭菜園日記②

ハーブといえば虫除けのイメージ。
虫、特に蚊を寄せ付けないためにハーブを育てているというご家庭もあるのでは。

我が家では害虫が寄ってこないことを期待して、家庭菜園のそばにハーブの鉢を何個も置いている。
本当に効いているのかは分からないけど、薬を撒かなくても人の手でどうにかなるぐらいの害虫しか来ていないから、多分効いている。

そして、ハーブ自身はその香りによって虫を寄せ付けないから丈夫に育つ!
……と思っていたんですが、いるんですね、ハーブを食う虫が。「ハーブ食う虫も好き好き」というわけなんです。


ハーブを食べたのは誰だ

ポークソテー セージ風味

ソーセージの【セージ】はこの植物から来ていると言われるシソ科ハーブである「セージ」
肉料理との相性がよいほか、ハーブティーにしても、その甘く清涼で魅惑的な芳香を楽しめるので、大変気に入っているんですが、ある日、その葉っぱが葉脈を残したレース状になっているのを発見。

まさかと思ったけど、食べられている。
ハーブって虫がつかないんじゃなかったのか!?

戸惑いを隠せずに目を凝らすと、クモの糸のようなものが葉っぱと葉っぱをくっつけていて、その中にはイモムシがうようよ。
そのときは「ハーブ食うイモムシもおるんか~」なんて呑気に見ていたけど、毎日セージの葉っぱが穴ぼこになり、枯れた葉っぱが増えていく。
それでも、まだイモムシを殺すのは気が咎めるのと、あんまりいじらずに自然の食物連鎖に任せたほうがいいだろう、と放置していたら、あれよあれよという間に身ぐるみ剥がされ、とうとう坊主寸前に。

無事な葉っぱは、ほぼありません

その犯人は、おそらくベニフキノメイガの幼虫。なんとシソ科のハーブを食べるイモムシなのである。
その生態といえば、ハーブは裸にするのに、イモムシは自分で出した糸で縫い付けた葉っぱのお布団にくるまってぬくぬくしているだとっ。許せんっ。

このお布団で天敵であるクモなどから身を守るから、クモ番長が群雄割拠する我が庭でもイモムシがなかなか減らない。

ハーブ園が坊主になる前に

近くの鉢に植わっているシソ科ハーブにも目をやると、レモンバームバジルオレガノタイムにもイモムシがうようよ。
セージほどじゃないけど食べられている。

そしてペパーミント……はちょっと食べられてるぐらいが丁度いい。キミはちょっと旺盛に茂りすぎである。とはいえ、他のシソ科ハーブにイモムシが移られては面倒。

鉢を手に持ち、クルクル回してめつすがめつ犯人探し。
イモムシの姿を認めると、つまんで落としては、足でガシガシ。
裏にも見つけた、足でガシガシ。
葉っぱをはがして、足でガシガシ。
枝に逃げたのをつまんで、足でガシガシ。
もはや日課な、足でガシガシ。

イモムシの悪夢

あまりにもイモムシをガシガシしたものだから、ある日とうとう夢に出てきた。庭に出るときに履いている靴にはきっと虫たちの怨念、無念が詰まっているに違いない。イモムシだけじゃなく、テントウムシダマシウリハムシの怨念も乗っかっているんだろうな。

殺虫剤メーカーは毎年虫を供養していると聞く。僕も混ぜてもらおうかな。

それはそうとして、ハーブにも虫がつくとは思わなかった。いや、アブラムシがつくのは知っていたけど、ヤツは汁を吸うだけ。
ベニフキノメイガの幼虫みたいに、こんなにもガッツリ食べる虫がいるとは思っていなかった。

薬を撒くのもいいけど、今のところ枯れてはいないし、人の手で処理できているうちはこのままでいこうと思う。
セージはしばらく収穫できそうにないけど、梅雨の時期の剪定の手間が省けたとでも思っておけばいい。

それに、虫も食わないハーブを人間が使えるかってことで、一応納得しておく。

ヤマトシジミを発見。ハーブを食べないので安心して見ていられる。


よろしければサポートお願いします。いただいたサポートは「食」を見つめるための活動費に充てさせていただきます。