21/2/14 「合理的に」ブライトン対アストン・ヴィラ PL第24節マッチレビュー~元野球人のサッカー観戦記第14試合目~

「ヤクルトがバンデンハーク獲得へ」という報道でパッと目が覚めた元野球人です。ヤクルト本社はコロナの影響が少なく、むしろおかげで伸びている部分もあって、お金出せるんですね。コロナ禍なのにも関わらず、いや、コロナ禍だからなのか。ようやく本社が球団に本気をだしてくれたと感じました。嬉しいです。

あまりに嬉しすぎて、本記事を読みに来てくださっている方には、おそらく興味のない話を長々と。すみません。

それでは、話題をサッカーに。

今回は、調子上向きの勝ち点25で16位のブライトンと、勝ち負けを繰り返している2試合未消化ながらも35点で9位のヴィラの1戦です。

会場はブライトンのホーム、アメックススタジアム

主審はダレン・イングランド


〇スタメン

画像1

 ブライトンは、引き分けた前節のバーンリー戦から2人のスタメン変更。ウェブスターが怪我でベンチ外に。

OUT:ウェブスター、コノリー

IN:トロサール、アルザテ

 一方でヴィラは、勝利した前節のアーセナル戦から1人の変更。

OUT:ナカンバ

IN:ルイス

◎マッチレビュー

 結果はスコアレスドロー。しかし、両チームが互角だったかいうと、答えはNO。シュート本数は下位のブライトンが26本、ヴィラが4本。この数値が示している通り、ブライトンがヴィラを圧倒した。

 如何にしてブライトンがヴィラを圧倒したか。今回は、その要因をブライトン目線で、攻撃面と守備面に分けてみていく。まずは攻撃面から。

〇ポッターが仕組んだ”確実なビルドアップ”

・ビルドアップ 

 ブライトンは、ヴィラをみて攻撃時のフォーメーションを変えていた。

 まず、最終ラインを3バックにし、4-4-2ブロックの2トップに対して数的優位を作る。これはヴィラも想定内。RSHのトラオレが高い位置をとり、3CBの1角であるバーンをケアする。

画像2

↑ブライトンの3CBに対する、ヴィラの3トップ化

 となれば、ブライトンはさらに可変。GKをビルドアップに組み込み最終ラインを4枚にする。これで最終ラインのボール保持を安定させる。

画像3

↑ヴィラの3トップに対する、ブライトンの4バック化

 最終ラインでのボール保持が安定すると、前進の手段は主に2つ。ロングボールと中盤経由。

 どちらの形も最終的には右の大外、フェルトマンにボールが渡ることが多かった。それは、左はトラオレが上がる関係上、キャッシュがアルザテをマークしに行くことがはっきりしていたから。逆サイドは、グリーリッシュが上がらないため、不明瞭であった。

 中盤経由を詳しくみていく。

・中盤経由

 中盤の受け手はビスマ1枚。よって、CBから彼へのパスコースは、3トップによるカバーシャドウ(パスコースに立つことで、相手を無力化する守備)で容易に消されてしまう。

 そこで、IHのアリスターがビスマの隣に降りてきて、2ボランチ化。彼らは3トップの間にそれぞれ立ち、カバーシャドウを難しくする。

画像4

 こうして中盤にボールが入ってからのパターンは主に2つ。ボールサイド攻略と高い位置をとったフェルトマンへパス。

 ボールサイド攻略は、主に左サイド(画像上側)で行われた。非ボールサイドのIHが、ボールサイドのSBの裏やバイタルエリアに移動してボールを受けて前進。

画像5

↑ボールサイド攻略

 こうして相手を押し下げたブライトンは、人数をかけて厚みのある攻撃を展開。それでも点を奪えなかったのは、タレント不足、大外の選手の突破力が影響していると思う。しかし、GKがマルティネスが凄すぎたというのもある。並のGKなら最低でも1点は入っててもおかしくなかった。

 攻撃面はこれで終わり。続いて守備面をみて終わりの一言へ。

〇4-2-3-1対策の4-1-4-1

 通常は3バックのブライトン。今日のメンバーでもバックにすることは十分に可能であった。しかし、ポッターは4バックを選択。その理由は「マークを明確にすること」である。

画像6

 この画像の通り、4-2-3-1と4-1-4-1はバッチリ噛み合う。これによって、マークが明確なり、ボールホルダーへの素早いプレスが可能になった。また、CFのモペイがしっかりサイドを限定させていたのも効いていた。

 運ぶのが難しくても、ヴィラにはワトキンスへのロングボールという手段がある。これは、素早いプレスによって満足に蹴らせる状態を作らせず、CBのホワイトとダンクがしっかり対応することで対処していた。

 それにしてもこの日のヴィラは攻撃に精彩を欠いていた。既述の通り、ブライトンに攻め込まれたというのも関係しているだろう。

◎終わりの一言

 これでリーグ戦6試合負けなしとなったブライトン。内容的には勝ちたかった試合だろうが、相手を考えると勝ち点1は上出来だろう。ここ最近、上位チームに対しては、素晴らしい試合をしている。しかし、フラムやバーンリー相手には勝ち切れていない。次節はパレスとの6ポインター。この試合は勝ち切りたいところだ。

 またも連勝チャレンジ失敗となったヴィラ。こちらは、内容が内容なので勝ち点1でラッキーといったところ。マルティネスに救われた形となった。あまり工夫をするチームではないので、今日のように対策されると、形勢不利になってしまう。工夫をするか、選手を信じるか。次節はまたもや難敵レスター。欧州カップ出場権を争うライバルとの1戦に勝利して勢いづきたい。

今回はここまで。あざした!

 

 

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