21/1/18 「アーセナルとシティの違いにも着目して」マンチェスター・シティ対クリスタル・パレス PL第19節マッチレビュー~元野球人のサッカー観戦記第8試合目~

こんにちは。エジルのフェネルバフチェへの移籍が決定的になりましたね。彼のプレーを見てサッカーにはまった元野球人です。新天地でもう一度輝いて欲しいです。

さて、今回は公式戦7連勝中で絶好調、勝ち点32シティと、前節のアーセナル戦で健闘し、相性のいいエティハドに乗り込んできた勝ち点22のパレスの試合です。

師弟関係であるペップとアルテタ。そんな2人が率いるチームが続いてパレスと対戦したので、その2チームの違いにも触れながら書いてこうと思います。

会場は、シティのホーム、エティハドスタジアム

主審は、リー・メイソン

それでは、スタメンから見ていきましょう。

〇スタメン

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絶好調のシティは若干のターンオーバーで、前節のブライトン戦から3枚のスタメン変更。特に、久々に起用されたウォーカーがどういったタスクを割り振られているのかは見どころである。

OUT:カンセロ、ロドリ、マフレズ

IN:ウォーカー、フェルナンジーニョ、ジェズス

一方のシティは、前節のアーセナル戦で負傷したザハがベンチ外で、3人の変更。CFはベンテケではなくアイェウを起用。前が一人少ない分、より一人で運ぶ事が出来ると言った理由からであろう。アーセナル戦と違い4-1-4-1なのは、過去の成功体験とシティリスペクトだろう。

OUT:クヤテ、ザハ、ベンテケ

IN:ケーヒル、マッカーシー、アイェウ

〇試合内容

・大方の予想通り、シティが押し込む展開 

 シティの保持時は、CBとウォーカーで3バックを形成。カンセロのような役割をジンチェンコが担いLIHのポジションに。ギュンドアンがトップ下のようになり、幅取りはウインガー。主に3-1-5-1のような配置となっていた。ちなみに、この日のウォーカーはブライトン戦のストーンズのような役割であった。エゼを警戒したのもあっただろう。

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↑シティの3-1-5-1

 それに対し、パレスの非保持は4-5-1。SHはSBへのパスコースを切る。3バックやフェルナンジーニョが持ち上がった際は、アイェウや2列目の選手がレーンを移動せずに対応。対応に動いて広がったスペースは、その他の2列目の選手がスライドしてケアをする。これによって、ライン間のパスコースはとても狭くなっていた。このため、CBやフェルナンジーニョからウイングへのロングボールは多くなっていた。このロングボールに対しては、素早くスライドし、バイタルエリアを消してカットインを不可能にし、抑えることができていた。後半からはシティのウインガーの左右が変わり、縦に突破される場面がみられた。このウインガーの質やデブライネなどのアタッカーの質はアーセナルとシティの違いである。1つ目。

 相手の2列目が5枚で、中央にパスを通すのは難易度が高く、下手したらカウンターを浴びることになってしまう。それでも通してしまうのがアーセナルとシティの違いである。出し手の質とライン間の選手の配置の違い。2・3個目。ライン間にいる選手でも、ジェズスとその他では高さが違っていたので、ジェズスにあててレイオフでギュンドアンなどが前を向けていた。流石である。しかしながら、パレスは我慢の対応。サイドの守備も、中央の守備も頑張っていたし、実際にオープンプレーからの失点はなかった。

 話はパレスのボール保持へ。基本的にはアイェウへのロングボールである。それに対してシティは、ボールホルダーへのプレスも帰陣も早く、パレスを封じ込める。非保持では相変わらず走りまくるシティ。CBやフェルナンジーニョの対応は素晴らしく、パレスの前線の能力の高さが目立つシーンはほぼなかった。特にフェルナンジーニョのアンカーにおいての危機察知能力と機動力は見事であった。この守備力の差もアーセナルとシティの違いと言っていいだろう。4つ目。こうして、パレスは基本的に押し込まれていた。

 一般的に、押し込まれれば押し込まれるほど、コーナーキックは多くなってくるだろう。そんなコーナーキックから、デブライネの変態クロスや"エースストライカー"ギュンドアンのミドル等で3得点。特に、1点目のデブライネの変態クロスは、あわよくば勝ち点3という相手のプランをぶち壊す、価値あるものであった。とどめは、丸刈りスターリングの直接FK。お見事4得点でシティの快勝で終えた。

・アーセナルとシティの違いをまとめると...

 この試合で主にみられたのは、①アタッカーの質。②攻守におけるバックスの質。③配置の質。ざっとまとめちゃうとこんな感じ。さらには、選手層やGKのキックなど、言い出したら切りがない。周知の通り、とにかくあらゆる面でアーセナルの上にシティが立っている。ぱっと思い浮かぶアーセナルの方が優れている点と言えば、GKのセービング。笑 アーセナルには頑張ってもらいたいばかりである。

〇終わりの一言

 これで公式戦8連勝とし、また首位に一歩近づいたシティ。シーズン序盤は苦戦していたが、気づけば首位はすぐそこ。折り返しまでの2試合を両方勝てば、首位ターンである。コロナ組も復帰してさらに盤石な状態に。不安要素はCB。カンセロの台頭により、ウォーカーをCBに回す余裕があるのは大きいか。次節は延期された開幕節の振り返り、ヴィラ戦。マルティネスからゴールを奪えるだろうか。

 これでリーグ戦直近5試合で1勝2敗2分けとなったパレス。唯一勝ったのは最下位のブレイズ戦と下降気味である。何といっても、ザハの怪我が長引かないことを祈るばかり。アーセナル戦でも微妙であったエゼの復調も望まれる。


今回はここまで!エジルに幸あれ。

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